全身性エリテマトーデス(SLE)

(播種性紅斑性狼瘡)

執筆者:Kinanah Yaseen, MD, Cleveland Clinic
Reviewed ByKaren McKoy, MD, MPH, Harvard Medical School
レビュー/改訂 2024年 11月 | 修正済み 2025年 2月
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全身性エリテマトーデスは,自己免疫を原因とする慢性,多臓器性,炎症性の疾患であり,主に若年女性に起こる。臨床像としては,関節痛および関節炎,レイノー症候群,頬部などの発疹,胸膜炎または心膜炎,腎障害,中枢神経系障害,自己免疫性血球減少症などがある。診断には臨床的および血清学的基準が必要である。重症で進行中の活動性疾患の治療には,コルチコステロイドおよび免疫抑制薬を必要とする。

全身性エリテマトーデス(SLE)の発生率は,女性(通常は妊娠可能年齢)の方が男性より約10倍高い(1)。SLEは,白人と比べて黒人およびアジア人で頻度および重症度が高い(2, 3)。SLEは新生児を含むあらゆる年齢で発生する。一部の国では,SLEの有病率は関節リウマチに匹敵する。

SLEは,遺伝的素因がある場合に自己免疫反応を生じさせる未知の環境誘因によって引き起こされる可能性がある。一部の薬剤(例,ヒドララジン,プロカインアミド,イソニアジド,腫瘍壊死因子[TNF]阻害薬)は,可逆的なループス様の症候群を引き起こす。

総論の参考文献

  1. 1.Somers EC, Marder W, Cagnoli P, et al.Population-based incidence and prevalence of systemic lupus erythematosus: the Michigan Lupus Epidemiology and Surveillance program. Arthritis Rheumatol.2014;66(2):369-378.doi:10.1002/art.38238

  2. 2.DeQuattro K, Trupin L, Murphy LB, et al.High Disease Severity Among Asian Patients in a US Multiethnic Cohort of Individuals With Systemic Lupus Erythematosus. Arthritis Care Res (Hoboken).2022;74(6):896-903.doi:10.1002/acr.24544

  3. 3.Rees F, Doherty M, Grainge MJ, Lanyon P, Zhang W.The worldwide incidence and prevalence of systemic lupus erythematosus: a systematic review of epidemiological studies. Rheumatology (Oxford).2017;56(11):1945-1961.doi:10.1093/rheumatology/kex260

SLEの症状と徴候

臨床所見は極めて多様である。SLEは,発熱と多臓器障害で突然発生することもあれば,間欠的な関節痛および倦怠感として数カ月から数年かけて潜行性に発生することもある。あらゆる器官系に関係しうる症状が出現する可能性がある。周期的な増悪(再燃)が起こることがある。

関節の症状

間欠性の関節痛から急性の多関節炎に及ぶ関節症状が約90%の患者に起こり,他の症状出現の何年も前に現れることがある。ループスによる多関節炎は大半が破壊も変形も引き起こさない。しかしながら,長期にわたる症例では,靱帯の弛緩により骨びらんを伴わない変形が発生することがある(例,中手指節関節および指節間関節で,まれに骨びらんまたは軟骨のびらんを伴わずに整復可能な尺側偏位もしくはスワンネック変形[Jaccoud関節炎]が発生する)。SLEと関節リウマチがオーバーラップした患者(ときにrhupusと呼ばれる)では,骨びらんが検出されることがある。

他の多くの慢性疾患と同様に,線維筋痛症の有病率が高く,それにより関節周囲および全身性の疼痛ならびに疲労感がみられる患者で診断に混乱が生じる可能性がある。

皮膚および粘膜の症状

皮膚病変としては,頬部に生じる持続性の蝶形紅斑(平坦または隆起で典型的に鼻唇溝は侵されない)などがある。丘疹および膿疱がなく,皮膚萎縮があることは,SLEを酒さと鑑別するのに役立つ。

ほかにも様々な紅色の硬い斑状丘疹状病変が,顔面および頸部の露出部,上胸部,ならびに肘など,あらゆる部位に生じる。皮膚の水疱形成および潰瘍化はまれであるが,粘膜の再発性の潰瘍(特に,硬口蓋および軟口蓋の移行部近くの硬口蓋中央部,頬および歯肉の粘膜,ならびに鼻中隔前部)がよくみられる;所見はときに中毒性表皮壊死融解症に類似することがある。

SLEの活動期には全身性または局所性の可逆的な脱毛がよくみられる。脂肪織炎が皮下の結節性病変を生じることがある(ときにループス脂肪織炎または深在性ループスと呼ばれる)。血管炎による皮膚病変としては,手掌および手指の斑点状紅斑,爪周囲の紅斑,爪郭部の梗塞,蕁麻疹,触知可能な紫斑などがありうる。点状出血が血小板減少に続いて発生することがある。光線過敏症がよくみられる。

Tumidusループス(lupus erythematosus tumidus)は,露光部における一部環状のピンク色から紫色をした瘢痕のない局面および/または結節を特徴とする。

凍瘡状ループスは,寒冷期に足趾,手指,鼻,または耳に生じる,鮮紅色から赤みがかった青色の圧痛を伴う結節を特徴とする。一部のSLE患者では扁平苔癬の特徴もみられる。

指趾の血管攣縮に起因するレイノー症候群によって,特徴的な蒼白化およびチアノーゼが生じ,指趾の虚血を伴う可能性があるが,全身性強皮症とは異なり,SLEでは指趾潰瘍はまれである。

皮膚エリテマトーデスも参照のこと。)

SLEの皮膚症状
全身性エリテマトーデス(頬部紅斑)
全身性エリテマトーデス(頬部紅斑)

これは,頬部の露光部(光線過敏部位)の皮膚に生じた急性の隆起性紅斑である。この蝶のような形には,鼻梁,頬,および眉部の露光部が含まれる。鼻唇溝には紅斑が生じないことが重要な点である。

これは,頬部の露光部(光線過敏部位)の皮膚に生じた急性の隆起性紅斑である。この蝶のような形には,鼻梁,頬,および眉部の露光部が含まれる。鼻唇溝には紅斑が生じないことが重要な点である。

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円板状エリテマトーデス(手指)
円板状エリテマトーデス(手指)

この画像には,中心部に色素減少と鱗屑を伴う円板状病変と,その周囲の紅斑が写っている。

この画像には,中心部に色素減少と鱗屑を伴う円板状病変と,その周囲の紅斑が写っている。

Image courtesy of Karen McKoy, MD.

心肺症状

心肺症状としては,再発を繰り返す胸膜炎がよくみられ,胸水を伴う場合もある。肺炎はまれであるが,軽度の肺機能障害がよくみられる。ときにびまん性肺胞出血が発生するが,予後不良との関連が認められる。その他の合併症としては,肺塞栓,肺高血圧症,縮小肺(shrinking lung syndrome)などがある。

心合併症としては,心膜炎(最も一般的)や心筋炎などがある。重篤でまれな合併症は,冠動脈の血管炎と,Libman-Sacks心内膜炎を含む心臓弁の障害である。動脈硬化の進行(accelerated atherosclerosis)が罹病および死亡の原因として認められる頻度が増えている(1)。先天性心ブロックは,Ro(SSA)に対する抗体を有する母親から生まれた新生児に発生することがあり,母親がLa(SSB)に対する抗体しか有していない場合にはあまりみられない。

リンパ組織

全身性リンパ節腫脹がよくみられ,特に小児,若年成人,およびアフリカ系アメリカ人に多い。脾腫も起こりうる。

神経症状

神経症状が,いずれかの部位の中枢もしくは末梢の神経系または髄膜が侵されることにより起こることがある。軽度認知障害がよくみられる。頭痛,人格変化,虚血性脳卒中,くも膜下出血,痙攣発作,精神症症状,無菌性髄膜炎,末梢神経障害および脳神経障害,横断性脊髄炎,舞踏アテトーゼ,または小脳機能障害などもみられることがある。

ステロイド誘発性の精神症と精神神経ループスとの鑑別は,いずれも髄液やルーチンの画像検査におけるの著明な異常との関連が認められないため,困難となる可能性がある。

腎症状

腎障害が発生する可能性が常にあり,それがSLEの唯一の症状となることもある(ループス腎炎を参照)。無症状のこともあれば,進行性で死に至ることもある。

生じうる腎疾患には,限局性の糸球体炎から,びまん性で死に至ることもある膜性増殖性糸球体腎炎まで,重症度に幅がある。一般的な症状としては,タンパク尿(最も多い),赤血球円柱による尿沈渣異常,高血圧,浮腫などがある。早期のループス糸球体腎炎は,無症候性の尿路感染症と誤診されることがある。

産科の症状

産科の症状として,妊娠の早期および後期の胎児死亡などがある。抗リン脂質抗体を有する患者では,後期流産を繰り返すリスクが高い。妊娠は成功することがあるが(妊娠中のSLEを参照)(特に寛解の6カ月から12カ月後),SLEの再燃が妊娠中および特に分娩後によくみられる。計画的な妊娠は,タイミングを寛解時期に合わせるべきである。

妊娠中は,ハイリスク妊娠を専門とする産科医を含む集学的チームによる,再燃または血栓症に関する綿密なモニタリングを行うべきである。抗SSA抗体陽性の女性は,18週から26週まで,先天性心ブロックの可能性を評価するために週1回の頻度で胎児超音波検査を受けるべきである。

血液学的な症状

血液症状としては,貧血(慢性疾患に伴う貧血自己免疫性溶血性貧血),白血球減少(通常はリンパ球減少,好中球減少,またはその両方),血小板減少(通常は軽度であるが,ときに生命を脅かす自己免疫性血小板減少症)などがある。抗リン脂質抗体を有する患者では,再発性の動脈または静脈の血栓,血小板減少,および高確率で産科合併症が起こる。SLEの合併症の一部は,産科合併症を含め,血栓症が原因である。

マクロファージ活性化症候群は,まれであるが,生命を脅かす可能性がある合併症である。

消化管症状

消化管症状が,腸管の血管炎または腸管運動の減少によって生じることがある。さらに,SLEにより膵炎が生じることもまれにある。

症状としては,漿膜炎に起因する腹痛,悪心,嘔吐,腸穿孔症状,タンパク漏出性胃腸症,偽閉塞などがありうる。

SLEが肝実質疾患を引き起こすことはまれである。

症状と徴候に関する参考文献

  1. 1.Bello N, Meyers KJ, Workman J, Hartley L, McMahon M.Cardiovascular events and risk in patients with systemic lupus erythematosus: Systematic literature review and meta-analysis. Lupus.2023;32(3):325-341.doi:10.1177/09612033221147471

SLEの診断

  • 臨床基準

  • 血球減少

  • 自己抗体

何らかのSLEの症状および徴候がある患者,特に若年女性ではSLEを疑うべきである。しかしながら,関節症状が優勢である場合,早期のSLEは関節リウマチを含む他の全身性リウマチ性疾患に類似することがある。混合性結合組織病には,その定義上,SLEの特徴に加えて,全身性強皮症,リウマチ様の多関節炎,および筋炎の特徴を伴うことがある。感染症(例,細菌性心内膜炎,ヒストプラズマ症)もSLEに類似する可能性があり,治療に起因する免疫抑制の結果として発生することがある。サルコイドーシスおよび腫瘍随伴症候群などの疾患もSLEに類似する場合がある。

臨床検査でSLEを他の全身性リウマチ性疾患と鑑別できることがある。最初の臨床検査に以下を含めるべきである:

  • 抗核抗体(ANA)

  • ANA検査が陽性の場合,抗二本鎖(ds)DNA(抗dsDNA)抗体,抗Smith抗体,抗U1-RNP抗体,抗Ro/SSA抗体,および抗La/SSB抗体を含む抽出核抗原(ENA)

  • C3およびC4の補体値

  • 血算

  • 尿沈渣を含む尿検査

  • 肝酵素および腎酵素を含む生化学検査

臨床では,European League Against Rheumatism/American College of Rheumatology(EULAR/ACR)が策定したSLEの分類基準(EULAR/ACR全身性エリテマトーデス分類基準の表を参照)に頼る医師もいる。ANA検査の結果が1:80以上の陽性である場合に限り,この基準に適格となる。2019年のEULAR/ACR分類基準は臨床領域と免疫領域からなり,各基準は2~10点で重み付けされている。スコアが10点以上で,少なくとも1つの臨床基準が満たされている場合,SLEと分類される。ただし,ANA陽性はループスの診断を示唆する所見ではない。疲労感と全身性の筋筋膜性疼痛がみられ,ほかに臨床所見も臨床検査所見も認めない状況でANA検査の陽性判定が意味をもつことはまれである(1)。

表&コラム
表&コラム

ANA検査

SLEが疑われる患者には,ANAの検査(固相法よりも間接蛍光抗体法が望ましい)が適切な初回検査であり,SLE患者の95%以上がANA検査陽性(通常は1:80を超える高い抗体価)となる(2)。しかしながら,関節リウマチ,その他の全身性リウマチ性疾患,自己免疫性甲状腺疾患,多発性硬化症,またはがんの患者や,さらには一般集団においても,ANA検査は陽性になることがある。健常対照における偽陽性率は,ANA抗体価1:320での約3%からANA抗体価1:40での約30%まで様々である。薬剤性ループスだけでなく,ヒドララジンプロカインアミド,腫瘍壊死因子阻害薬などの薬剤によってもANA検査の結果が陽性になる可能性があり,その場合,典型的には薬剤を中止すれば症状が消失する。ANAが陽性となった場合は,抗dsDNA抗体など,より特異的な検査を行うべきであり,抗dsDNAはSLEに対する特異性が高い(3)。

その他のANAおよび抗細胞質抗体

ANA検査は非常に感度が高いが,SLEに特異的ではなく,そのため,他の自己抗体の所見が診断の参考に用いられる。その他の自己抗体は抽出核抗原と呼ばれることが多く,dsDNA,Smith(Sm),リボ核タンパク質(RNP),Ro(SSA),La(SSB)などがある。

Roは主に細胞質に分布しており,亜急性皮膚エリテマトーデスを呈したANA陰性のSLE患者では,ときに抗Ro抗体が認められる。抗Ro抗体は,新生児ループスおよび先天性心ブロックの原因抗体である。

抗Sm抗体は,SLEに極めて特異的であるが,抗dsDNA抗体と同様に,感度は高くない。

抗RNP抗体は,SLEおよび混合性結合組織病のほか,ときに他の全身性リウマチ性疾患や全身性強皮症の患者でもみられる。

その他の検査

白血球減少(通常はリンパ球減少および好中球減少)がよくみられる。溶血性貧血が起こることもあるが,ヘモグロビン値と赤血球数の減少は慢性疾患に伴う貧血によることの方が多い。SLEにおける血小板減少と特発性血小板減少性紫斑病との鑑別は,患者がSLEの他の特徴および/またはSLEに特異的な抗体(抗dsDNA抗体または抗Sm抗体)を有していなければ,困難または不可能な場合がある。SLE患者の5~10%において梅毒の血清学的検査で偽陽性が生じる。これらの検査結果はループスアンチコアグラントおよび部分トロンボプラスチン時間(PTT)の延長と関連している可能性がある。これらの検査の1つ以上で異常値がみられる場合,抗リン脂質抗体(例,抗カルジオリピン抗体)の存在が示唆されるため,次に酵素結合免疫吸着測定法(ELISA)で抗リン脂質抗体を直接測定すべきである。抗リン脂質抗体には,動脈または静脈血栓症,軽度の血小板減少,および妊娠中には自然流産または後期胎児死亡との関連が認められるが,無症状の患者で発現がみられることもある。

その他の血液検査は,重症度のモニタリングと治療の必要性の判定に有用である。血清補体値(C3,C4)は疾患の活動期にしばしば低下し,通常は活動性腎炎患者で最も低い。赤血球沈降速度(赤沈)は疾患の活動期に亢進することが多い。C反応性タンパク(CRP)の値は必ずしも上昇するわけではないが,高値であれば感染症および/または漿膜炎が懸念される。

呼吸器症状のある患者には,フルセットのスパイロメトリー検査と心電図検査が推奨される。

腎障害

腎障害のスクリーニングは,尿沈渣を含めた尿検査から始める。赤血球円柱および/または白血球円柱は活動性腎炎を示唆する。腎疾患は通常無症状であるため,見かけ上寛解している患者で腎障害の既往がない場合でも,尿検査を一定の間隔(例,3~6カ月毎)で行うべきである。タンパク尿は,尿タンパク/クレアチニン比により推定するか24時間蓄尿で算出できる。

腎生検は,タンパク質排泄量が500mg/日を超える患者,血尿(糸球体性と考えられる)または赤血球円柱がみられる患者で適応となり,腎疾患の状態の評価(すなわち,活動性炎症か慢性変化か)と治療の指針の決定に役立つ。ループス腎炎の分類は腎生検での組織学的所見に基づく(ループス腎炎の分類の表を参照)。SLE患者ではループス腎炎のクラス間移行がよくみられるため,一部の患者では腎生検の再施行を考慮すべきである。

大部分の糸球体が硬化した慢性腎機能不全の患者では,積極的な免疫抑制療法が有益となる可能性は低い。

診断に関する参考文献

  1. 1.Nashi RA, Shmerling RH.Antinuclear Antibody Testing for the Diagnosis of Systemic Lupus Erythematosus. Med Clin North Am.2021;105(2):387-396.doi:10.1016/j.mcna.2020.10.003

  2. 2.Tan EM, Feltkamp TE, Smolen JS, et al.Range of antinuclear antibodies in "healthy" individuals. Arthritis Rheum.1997;40(9):1601-1611.doi:10.1002/art.1780400909

  3. 3.Kavanaugh AF, Solomon DH; American College of Rheumatology Ad Hoc Committee on Immunologic Testing Guidelines.Guidelines for immunologic laboratory testing in the rheumatic diseases: anti-DNA antibody tests. Arthritis Rheum.2002;47(5):546-555.doi:10.1002/art.10558

SLEの治療

  • SLEの全例にヒドロキシクロロキン(抗マラリア薬)

  • 軽症例には抗マラリア薬に加え,必要に応じて非ステロイド系抗炎症薬(NSAID)

  • 重症例にはコルチコステロイド,その他の免疫抑制薬,および抗マラリア薬

治療の指針を得るため,SLEは軽症から中等症(例,発熱,関節炎,胸膜炎,心膜炎,発疹)と重症(例,溶血性貧血,重度の血小板減少性紫斑病,広範囲の胸膜および心膜の障害,びまん性肺胞出血または肺炎,腎炎,四肢または消化管の急性血管炎,病勢盛んな中枢神経系障害)のどちらであるかを判定すべきである。

抗マラリア薬のヒドロキシクロロキンは,再燃率と死亡率を低減することから,重症度に関係なくSLEの全例で適応となる(1, 2)。ヒドロキシクロロキンはまた,特に抗リン脂質抗体症候群を合併している患者で血栓症を減少させる可能性もある。有害事象(例,眼毒性)が発生するため,絶対的禁忌がある場合は,使用を避けなければならない。さらに,グルコース-6-リン酸脱水素酵素(G6PD)欠乏症の既往がある場合は注意して使用すべきである(3)。

疾患活動性と治療に対する反応を評価するため,治療中は患者をルーチンにモニタリングする必要がある。臨床的なフォローアップに加えて,SLEDAI-2K(Systemic Lupus Erythematosus Disease Activity Index 2000)(4)とBILAG(British Isles Lupus Assessment Group)index(5)を用いて疾患活動性を評価することができる。

軽症から中等症

関節痛は通常,NSAIDによりコントロールする。しかしながら,消化管に対する有害作用(例,消化性潰瘍)があり,また冠動脈に対する毒性や腎毒性(例,間質性腎炎,乳頭壊死)も考えられることから,NSAIDの長期使用は推奨されない。皮膚疾患には外用薬(例,コルチコステロイド,タクロリムス)を使用することができるが,通常は皮膚科医の指導下で使用する。

ヒドロキシクロロキンなどの抗マラリア薬は関節および皮膚の症状に有用である。ヒドロキシクロロキンはSLEの再燃頻度と死亡率を低減させるため,SLE患者のほぼ全例で使用される。用量は5mg/kg(実体重),経口,1日1回であり,最大用量は400mg/日である。ヒドロキシクロロキンの長期使用により中毒性網膜症のリスクが高まるため,治療開始前に,網膜症を除外するためベースラインの眼科診察を行うべきである。網膜毒性を評価するために,眼科スクリーニングを年1回行うべきである。ヒドロキシクロロキンは,まれに骨格筋または心筋に対して毒性を生じることがある。そのほかには,クロロキン250mgの1日1回経口投与やキナクリン50~100mgの1日1回経口投与などがある(6)。

コントロール不良の軽症から中等症の患者で,そのままではコルチコステロイド投与の適応になると予想される場合には,ヒドロキシクロロキンにメトトレキサート(15~20mg,経口または皮下,週1回),アザチオプリン(2mg/kg,経口,1日1回),またはミコフェノール酸モフェチル(1~1.5g,経口,1日2回)を追加することができる。最終的な目標は,コルチコステロイドを必要とせずに,または可能な限り低用量のみで疾患の寛解を維持することである。

病勢がコントロールされていない場合や頻回の再燃がみられる場合(特に関節症状,皮膚症状,腎症状,または重度でない血液症状がある場合)は,ベリムマブ(10mg/kg,静注,2週間毎,3回に続いて10mg/kg,静注,月1回または200mg,皮下,週1回)を考慮すべきである(2)。これは罹患臓器および重症度に応じて,ヒドロキシクロロキンに追加して使用したり,他の薬剤と併用したりすることができる。ベリムマブによる治療を開始する際には,うつ病および自殺傾向の新規発症または悪化のリスクがあるため,うつ病のスクリーニングおよびモニタリングが必要である。

重症例

急性で重度の症状をコントロールする導入療法後に維持療法を行うなどの治療がある。コルチコステロイドが第1選択の治療法である。活動性の重症例(すなわち,腎機能障害,心筋炎,または中枢神経系障害を伴うループス腎炎)では典型的にコルチコステロイドと他の免疫抑制薬が併用される。

ループス腎炎は,治療効果に関して最も強いエビデンスの得られている合併症である。3日連続で行うメチルプレドニゾロン1gの緩徐な(1時間~)静注を初期治療とすることが多いが,このステロイドパルス療法に関する臨床試験のエビデンスはない。その後,プレドニゾン0.5~1mg/kgの1日1回(通常は40~60mgの1日1回)経口投与を開始し,SLEの症状に応じて用量を調節する。コルチコステロイドは,有害作用を制限するために,病状により可能となり次第,通常6カ月以内に漸減すべきである。シクロホスファミド(全身性エリテマトーデスに対するシクロホスファミド静注プロトコルの表を参照)またはミコフェノール酸モフェチル(最大3g/日,経口,2回)も,導入療法にコルチコステロイドとともに用いられる。ミコフェノール酸モフェチルおよびシクロホスファミドを使用する場合は,先天性形成異常のリスクがあるため,効果的な避妊法(典型的にはホルモン剤より子宮内避妊器具の方が望ましい)が必須である。

コルチコステロイドとミコフェノール酸またはコルチコステロイドとシクロホスファミドにベリムマブ10mg/kg,静注,月1回を追加することで,コルチコステロイドとミコフェノール酸またはコルチコステロイドとシクロホスファミドのみの場合と比較して,6カ月時点での腎反応率(renal response rate)および完全腎反応率の改善につながることが示されており,特に腎以外の症状が活動性である場合にその傾向が強い(7)。ボクロスポリン(23.7mg,経口,1日2回)をミコフェノール酸モフェチルと併用し,コルチコステロイドを急速に漸減するコースで投与すると,コルチコステロイドとミコフェノール酸モフェチルのみの併用よりも1年後の腎転帰がより良好になることが示されている(8)。現在では,ループス腎炎(クラスIII,IV,およびV)の治療にベリムマブおよびボクロスポリンの両方がミコフェノール酸との併用でしばしば使用されているが,これらの薬剤の使用に関する明確なガイドラインはまだ存在しない(9)。

6カ月を超えるシクロホスファミドの使用は,不妊症やがんリスク増大などの毒性の可能性があるため推奨されない。病勢がコントロールされたら,維持療法としてミコフェノール酸モフェチル(1~1.5g,経口,1日2回)またはアザチオプリン(0.5~1.5mg/kg,経口,1日2回)のいずれかに移行させる。シクロホスファミドが考慮されている妊娠可能年齢の女性には,性腺毒性のリスクについて情報を提供し,可能であれば卵巣保護または卵子採取のための不妊相談を勧めるべきである。

表&コラム
表&コラム

横断性脊髄炎などの精神神経ループスにおける治療の推奨は症例報告に基づくものであり,その選択肢としては,コルチコステロイドに加えて,静注シクロホスファミドや静注リツキシマブなどがある(例,1gを1日目と15日目,6カ月間隔で投与)。

血小板減少症および溶血性貧血に対する第1選択の治療法としては,中用量または高用量のコルチコステロイド(典型的にはプレドニゾン1mg/kg,経口,1日1回,最大80mg/日)と免疫抑制薬(アザチオプリン2mg/kg,経口,1日1回またはミコフェノール酸モフェチル1g,経口,12時間毎)の併用などがある。不応性血小板減少症には,静注用免疫グロブリン製剤,400mg/kg,1日1回の5日間連続投与,または1g/kg,1日1回の2日間投与が有用となる場合があり,特に高用量コルチコステロイドの禁忌がある場合(例,活動性感染症がある患者)に有用である。リツキシマブは難治例に対する代替の選択肢である(2)。

末期腎不全の患者には,透析の代わりに良好な治療成績が得られる腎移植を行うことがあり,特に寛解に入っている患者において行う。

重症SLEの改善には4~12週間を要することが多い。脳,肺,または胎盤の血管の血栓形成または塞栓には,ヘパリンによる短期的な治療およびワルファリンによる長期的な治療が必要である。抗リン脂質抗体症候群の診断が確定した場合,通常は生涯にわたる治療(通常はワルファリン)の適応となる。国際標準化比の初期の目標は通常2~3である。

中等症から重症のSLE,特に重症の皮膚疾患がある場合の管理では,標準治療にアニフロルマブ(I型インターフェロン受容体に対するIgG1κモノクローナル抗体)(300mg,静注,4週毎)を追加してもよい。ただし,ピボタル試験には活動性および重度の精神神経または腎疾患を有する患者が組み入れられていなかった(10)。

難治性SLEの治療に対してCD19キメラ抗原受容体(CAR)T細胞療法の使用が有望であることが示されている(11)。

維持療法

慢性例は,寛解を維持するために最低用量のコルチコステロイド(例,経口プレドニゾン ≤ 7.5mg,1日1回またはそれと同等量)および炎症をコントロールする他の薬剤(例,抗マラリア薬,免疫抑制薬[ミコフェノール酸モフェチルまたはアザチオプリン])で治療すべきである(2)。治療は第一に臨床的特徴に基づくべきであるが,特に過去の疾患活動性と相関する場合,その次に抗dsDNA抗体価または血清補体値を指針とすることもある。ただし,抗dsDNA抗体価も血清補体値も,腎以外の疾患の再燃とは相関しないことがある。特定の臓器病変を評価するために,他の適切な血液検査および尿検査を用いることがある。

コルチコステロイド療法を長期間受けている患者には,(骨粗鬆症の予防を参照)カルシウム,ビタミンD,およびビスホスホネートによる治療を考慮すべきである。

免疫抑制療法を併用する場合は,Pneumocystis jiroveciiなどの日和見感染症に対する予防措置(ニューモシスチス肺炎の予防を参照)を講じるとともに,一般的な感染症(例,レンサ球菌性肺炎ヒトパピローマウイルスインフルエンザCOVID-19)に対するワクチンを接種しておくべきである。

光防御も再燃予防に役立つ重要な手段の1つである。紫外線防御指数(SPF)が50を超え,UVAとUVBの両方を遮断するサンスクリーン剤が推奨される。

併存する病態および妊娠

全ての患者について動脈硬化がないか注意深くモニタリングすべきであり,心血管リスクの低減が管理の重要な要素となる(動脈硬化の治療を参照)。抗リン脂質抗体症候群を併発していて,血栓症の既往もある患者には,長期的な抗凝固療法が極めて重要である(抗凝固薬も参照)。

妊婦には,妊娠中もヒドロキシクロロキンの投与を継続すべきであり,低用量アスピリンも推奨される。過去の血栓症によって示される臨床的な抗リン脂質抗体症候群がみられる場合は,低分子または未分画ヘパリンによる十分な抗凝固療法が推奨される。妊婦が抗リン脂質抗体症候群の抗体陽性と判定され,妊娠後期の胎児死亡歴があるか第1トリメスターでの流産を繰り返している場合は,妊娠中および分娩後6週間の期間中に低分子ヘパリンまたは未分画ヘパリンの予防的投与を考慮できる。血清学的検査が陽性であるが産科および血栓症の既往がない場合の推奨は,あまり明確ではない。そのような患者の管理では,血液専門医,ハイリスク妊娠を専門とする産科医,およびリウマチ専門医による共同管理を考慮すべきである。

ミコフェノール酸モフェチルには催奇形性がある。この催奇形性と,妊娠中の活動性SLEに関連した不良な転帰が知られていることから,妊娠は理想的には,6カ月以上の寛解期間中にすべきである。免疫抑制療法を継続する必要がある場合(例,ループス腎炎に対する継続的な維持療法)は,通常は妊娠の6カ月以上前にミコフェノール酸モフェチルからアザチオプリンに切り替える。アザチオプリンおよびタクロリムスは妊娠中も安全と考えられている。

避妊法の選択は通常,疾患活動性,血栓症のリスク,および患者の希望など複数の因子に基づく(12)。

治療に関する参考文献

  1. 1.Alarcón GS, McGwin G, Bertoli AM, et al.Effect of hydroxychloroquine on the survival of patients with systemic lupus erythematosus: Data from LUMINA, a multiethnic US cohort (LUMINA L).Ann Rheum Dis.2007;66(9):1168–1172.doi:10.1136/ard.2006.068676

  2. 2.Fanouriakis A, Kostopoulou M, Alunno A, et al.2019 update of the EULAR recommendations for the management of systemic lupus erythematosus. Ann Rheum Dis.2019;78(6):736-745.doi:10.1136/annrheumdis-2019-215089

  3. 3.Kane M.Hydroxychloroquine Therapy and G6PD Genotype.In: Pratt VM, Scott SA, Pirmohamed M, Esquivel B, Kattman BL, Malheiro AJ, eds. Medical Genetics Summaries.Bethesda (MD): National Center for Biotechnology Information (US); May 2, 2023.

  4. 4.Touma Z, Urowitz MB, Gladman DD.SLEDAI-2K for a 30-day window. Lupus.2010;19(1):49-51.doi:10.1177/0961203309346505

  5. 5.Romero-Diaz J, Isenberg D, Ramsey-Goldman R.Measures of adult systemic lupus erythematosus: updated version of British Isles Lupus Assessment Group (BILAG 2004), European Consensus Lupus Activity Measurements (ECLAM), Systemic Lupus Activity Measure, Revised (SLAM-R), Systemic Lupus Activity Questionnaire for Population Studies (SLAQ), Systemic Lupus Erythematosus Disease Activity Index 2000 (SLEDAI-2K), and Systemic Lupus International Collaborating Clinics/American College of Rheumatology Damage Index (SDI). Arthritis Care Res (Hoboken).2011;63 Suppl 11(0 11):S37-S46.doi:10.1002/acr.20572

  6. 6.Marmor MF, Kellner U, Lai TY, Melles RB, Mieler WF; American Academy of Ophthalmology.Recommendations on Screening for Chloroquine and Hydroxychloroquine Retinopathy (2016 Revision). Ophthalmology.2016;123(6):1386-1394.doi:10.1016/j.ophtha.2016.01.058

  7. 7.Furie R, Rovin BH, Houssiau F, et al: Two-year, randomized, controlled trial of belimumab in lupus nephritis. N Engl J Med 383(12):1117-1128, 2020.doi:10.1056/NEJMoa2001180

  8. 8.Rovin BH, Teng YKO, Ginzler EM, et al: Efficacy and safety of voclosporin versus placebo for lupus nephritis (AURORA 1): a double-blind, randomised, multicentre, placebo-controlled, phase 3 trial.Lancet 397(10289):2070-2080, 2021.doi:10.1016/S0140-6736(21)00578-X.Erratum in: Lancet 397(10289):2048, 2021.

  9. 9.Bajema IM, Wilhelmus S, Alpers CE, et al.Revision of the International Society of Nephrology/Renal Pathology Society classification for lupus nephritis: clarification of definitions, and modified National Institutes of Health activity and chronicity indices. Kidney Int 93(4):789-796, 2018.doi:10.1016/j.kint.2017.11.023

  10. 10.Morand EF, Furie R, Tanaka Y, et al: Trial of anifrolumab in active systemic lupus erythematosus. N Engl J Med 382(3):211-221, 2020.doi:10.1056/NEJMoa1912196

  11. 11.Müller F, Taubmann J, Bucci L, et al.CD19 CAR T-Cell Therapy in Autoimmune Disease - A Case Series with Follow-up. N Engl J Med.2024;390(8):687-700.doi:10.1056/NEJMoa2308917

  12. 12.Sammaritano LR.Contraception in patients with systemic lupus erythematosus and antiphospholipid syndrome. Lupus.2014;23(12):1242-1245.doi:10.1177/0961203314528062

SLEの予後

経過は通常,慢性で再発を繰り返し,予測不能である。何年も寛解が続くことがある。最初の急性期をコントロールすれば,非常に重症(例,脳血栓症または重度の腎炎)の場合でも,長期予後は通常良好である。

医療などの資源が豊富な国の大半における10年生存率は90%弱である(1)。診断の早期化とより効果的になった治療法が予後改善の一因である。しかしながら,治療法の進歩と死亡率の改善にもかかわらず,生存率は依然として一般集団より低いと考えられており,これは早発性心血管疾患,疾患活動性,末期腎不全,および感染症が原因である(2)。

予後に関する参考文献

  1. 1.Tektonidou MG, Lewandowski LB, Hu J, Dasgupta A, Ward MM.Survival in adults and children with systemic lupus erythematosus: a systematic review and Bayesian meta-analysis of studies from 1950 to 2016 [published correction appears in Ann Rheum Dis. 2018 Mar;77(3):472. doi: 10.1136/annrheumdis-2017-211663corr1]. Ann Rheum Dis.2017;76(12):2009-2016.doi:10.1136/annrheumdis-2017-211663

  2. 2.Yen EY, Shaheen M, Woo JMP, et al.46-Year Trends in Systemic Lupus Erythematosus Mortality in the United States, 1968 to 2013: A Nationwide Population-Based Study. Ann Intern Med.2017;167(11):777-785.doi:10.7326/M17-0102

要点

  • SLEでは関節および皮膚症状がよくみられるが,本疾患では心臓,肺,リンパ組織,腎臓,消化器系,造血系,生殖系,神経系など,様々な器官系も侵される可能性がある。

  • SLEの診断の補助には,European League Against Rheumatism/American College of Rheumatology(EULAR/ACR)の基準を用いることができる。

  • 数ある検査のうち,スクリーニングには極めて感度の高いANAが用いられるが,診断の補助には臨床所見とその他の臨床検査(例,抗dsDNA抗体,抗Sm抗体)が用いられる。

  • 全ての患者について腎障害がないか評価する。

  • 全ての患者をヒドロキシクロロキンで治療し,軽症例には必要に応じてNSAIDを使用する。

  • SLEの中等症例または重症例にはコルチコステロイドを使用し,活動性ループス腎炎,精神神経ループス,ヒドロキシクロロキンに反応しない皮膚症状,びまん性肺胞出血,血管炎,再発性の漿膜炎,または心症状には追加の免疫抑制薬を使用する。

  • 可能な限り低用量のコルチコステロイドを使用し,寛解を維持するために他の薬剤を使用する。

より詳細な情報

有用となりうる英語の資料を以下に示す。ただし,本マニュアルはこれらの資料の内容について責任を負わないことに留意されたい。

  1. American Academy of Ophthalmology: Recommendations on Screening for Chloroquine and Hydroxychloroquine Retinopathy (2016 Revision)

  2. European League Against Rheumatism (EULAR) and the American College of Rheumatology (ACR): 2019 European League Against Rheumatism/American College of Rheumatology Classification Criteria for Systemic Lupus Erythematosus

皮膚エリテマトーデス

円板状エリテマトーデス(DLE)

DLEは慢性皮膚エリテマトーデスの一種である。単独または全身性エリテマトーデス(SLE)の一部として生じる一連の皮膚変化を特徴とする。

皮膚病変は紅色局面として始まり,萎縮性瘢痕へと進行する。顔面,頭皮,および耳など,皮膚の露光部に集合的に生じる。無治療では,病変が拡大して中央部分の萎縮および瘢痕が生じる。広範な瘢痕性脱毛症がみられることがある。粘膜病変が顕著となることがある(特に口腔内)。ときに病変が肥厚し,扁平苔癬に類似することがある(肥厚性ループス[hypertrophic lupus]または疣贅状ループス[verrucous lupus]と呼ばれる)。

円板状エリテマトーデスの臨床像
円板状エリテマトーデス(頭皮)
円板状エリテマトーデス(頭皮)

この画像には,頭皮の萎縮性瘢痕およびその結果としての脱毛を引き起こしている円板状の紅色局面が写っている。

この画像には,頭皮の萎縮性瘢痕およびその結果としての脱毛を引き起こしている円板状の紅色局面が写っている。

Image courtesy of Karen McKoy, MD.

慢性の円板状エリテマトーデス
慢性の円板状エリテマトーデス

この写真には慢性の円板状エリテマトーデスに特徴的な角質増殖性かつ紅斑性の局面が写っている。

この写真には慢性の円板状エリテマトーデスに特徴的な角質増殖性かつ紅斑性の局面が写っている。

© Springer Science+Business Media

顔面の円板状エリテマトーデス(1)
顔面の円板状エリテマトーデス(1)

この画像には,円板状エリテマトーデスにより生じた顔面の紅色局面および萎縮性瘢痕が写っている。

この画像には,円板状エリテマトーデスにより生じた顔面の紅色局面および萎縮性瘢痕が写っている。

Image courtesy of Karen McKoy, MD.

顔面の円板状エリテマトーデス(2)
顔面の円板状エリテマトーデス(2)

この画像には,円板状エリテマトーデスにより生じた顔面の紅色局面が写っている。

この画像には,円板状エリテマトーデスにより生じた顔面の紅色局面が写っている。

Image courtesy of Karen McKoy, MD.

典型的な円板状の病変を示す患者は,SLEであるかどうかを評価すべきである。DLEでは,ほぼ例外なくdsDNAに対する抗体が認められない。生検ではDLEとSLEは鑑別されないが,その他の疾患(例,リンパ腫,サルコイドーシス)を除外できる。生検は活動性皮膚病変の辺縁で行うべきである。

DLEの早期治療により難治性の萎縮を予防できる。日光または紫外線への曝露を最小限にすべきである(例,屋外では強力なサンスクリーン剤を使用)。

病変が限局的である場合,外用コルチコステロイドの軟膏(特に乾燥皮膚に対し)またはクリーム(軟膏より油分が少ない)の1日3~4回塗布により(例,トリアムシノロンアセトニド0.1%または0.5%,フルオシノロン0.025%または0.2%,フルドロキシコルチド0.05%,吉草酸ベタメタゾン0.1%,および,特にジプロピオン酸ベタメタゾン0.05%)通常は小さな病変が退行する;これらは過度にまたは顔面(皮膚萎縮が引き起こされる部位)に使用すべきではない。難治性の病変は,フルドロキシコルチドを塗布したビニールテープで覆ってもよい。あるいは,トリアムシノロンアセトニドの0.1%懸濁液の皮内注射(1部位につき0.1mL未満)により病変が消失することがあるが,二次性の萎縮が続発することが多い。カルシニューリン阻害薬(例,タクロリムス)の外用薬は,顔面などの部位や外用コルチコステロイドに抵抗性を示す病変に使用することができる。

より広範な病変やコルチコステロイドの外用と病変内注射いずれにも反応しない病変には,顔面の病変用も含めて,抗マラリア薬(例,ヒドロキシクロロキン5mg/kg,経口,1日1回)が推奨される。

最初のアプローチが不成功に終わった場合は,ヒドロキシクロロキン200mg/日に加えてキナクリン50~100mgの1日1回経口投与,またはヒドロキシクロロキンに加えてジアフェニルスルホン(ダプソン),メトトレキサート,ミコフェノール酸モフェチル,もしくはアザチオプリンの併用療法を用いる。

亜急性皮膚エリテマトーデス(SCLE)

SCLEの患者では,繰り返す発疹が広範囲にみられる。環状または丘疹落屑性の病変(乾癬様病変)が,顔面,腕,および体幹に発生することがある。病変は通常,光線過敏性であり,色素減少を生じることがあるが,瘢痕化はまれである。SCLEは薬剤性のこともあり,例えば,降圧薬(例,利尿薬,カルシウム拮抗薬,β遮断薬),プロトンポンプ阻害薬(例,オメプラゾール,パントプラゾール),腫瘍壊死因子(TNF)阻害薬の生物学的製剤(例,アダリムマブ),抗真菌薬(例,テルビナフィン)によって誘発される。

患者は抗核抗体(ANA)陽性の場合もANA陰性の場合もある。通常はRo(SSA)に対する抗体を認める。Ro抗体を有する母親から産まれた乳児は,先天性のSCLEまたは先天性心ブロックを有している可能性がある。

少数ではあるが有意な数のSCLE患者がSLEを発症する可能性があり,ある研究では10%弱の患者が発症したと報告されている(1)。そのため,SCLE患者では全身性の障害がないか定期的にモニタリングすべきである。

SCLEはDLEと同様に治療する

亜急性皮膚エリテマトーデス
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この画像には,亜急性皮膚エリテマトーデスに典型的な丘疹落屑性病変が写っている。

Image courtesy of Karen McKoy, MD.

SCLEに関する参考文献

  1. 1.Alniemi DT, Gutierrez A Jr, Drage LA, Wetter DA.Subacute Cutaneous Lupus Erythematosus: Clinical Characteristics, Disease Associations, Treatments, and Outcomes in a Series of 90 Patients at Mayo Clinic, 1996-2011. Mayo Clin Proc.2017;92(3):406-414.doi:10.1016/j.mayocp.2016.10.030

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