自己免疫性溶血性貧血

執筆者:Gloria F. Gerber, MD, Johns Hopkins School of Medicine, Division of Hematology
Reviewed ByJerry L. Spivak, MD, MACP, Johns Hopkins University School of Medicine
レビュー/改訂 2024年 4月 | 修正済み 2024年 9月
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自己免疫性溶血性貧血は,37℃以上(温式抗体による溶血性貧血)または37℃未満(寒冷凝集素症)の温度で赤血球と反応する自己抗体により引き起こされる。溶血は主に血管外性である。直接抗グロブリン試験(直接クームス試験)により診断が確定され,原因が示唆されることがある。治療法は原因に応じて異なり,コルチコステロイド,脾臓摘出,免疫グロブリン静注療法,免疫抑制薬,誘因(例,寒冷)の回避,薬剤の中止などがある。

溶血性貧血の概要も参照のこと。)

自己免疫性溶血性貧血の病因

自己免疫性溶血性貧血は赤血球に対する外因性障害によって生じる。

温式抗体による溶血性貧血

温式抗体による溶血性貧血は最も一般的な種類の自己免疫性溶血性貧血(AIHA)である;女性に多くみられる。温式抗体による溶血性貧血では,37℃以上の温度で自己抗体が反応する。自己免疫性溶血性貧血は以下に分類されることがある:

一部の薬剤(例,メチルドパ,レボドパ―温式抗体による溶血性貧血を引き起こす可能性のある薬剤の表を参照)は,Rh抗原に対する自己抗体の産生を刺激する(自己免疫性溶血性貧血のメチルドパ型)。ほかにも一過性のハプテン機序の一環として,抗菌薬赤血球膜複合体に対する自己抗体の産生を刺激する薬剤がある;ハプテンは安定であることもあれば(例,高用量ペニシリン,セファロスポリン系),不安定なこともある(例,キニジン,スルホンアミド系)。

温式抗体による溶血性貧血では,主に脾臓で溶血が生じ,この溶血は直接的な赤血球の溶解によるものではない。重症化することがあり,死に至ることもある。温式抗体による溶血性貧血では,自己抗体の大半がIgGである。大半が汎凝集素であり,Rh特異性に乏しい。

寒冷凝集素症

寒冷凝集素症(cold antibody diseaseとも呼ばれる)は,37℃未満の温度で反応する自己抗体によって引き起こされる病態であり,温度作動域(thermal amplitude)が比較的高い自己抗体も存在する(例,30℃以上で臨床症状を引き起こすものが最も多い)。抗体価よりも温度作動域が重要であり,自己抗体が赤血球と反応する温度が高いほど(すなわち正常体温に近づくほど),より重度の溶血が生じる。

原因として以下のものがある:

  • 特発性(通常は単クローン性のB細胞に関連する)

  • 感染症,特にマイコプラズマ肺炎または伝染性単核球症(I[マイコプラズマ]またはi[エプスタイン-バーウイルス]抗原を標的とする抗体を伴う)

  • リンパ増殖性疾患(抗体は通常,I抗原に対するもの)

感染症は急性の寒冷凝集素症を引き起こす傾向がある一方で,特発性の寒冷凝集素症(高齢成人で一般的な病型)は慢性となる傾向がある。慢性溶血は主に肝臓および脾臓の血管外にある単核食細胞系において生じるが,血管内溶血は感染など補体を増幅する状態が存在する場合に起こりうる。貧血は通常軽度である(ヘモグロビン > 7.5g/dL[70.5g/L])。寒冷凝集素症でみられる自己抗体はほぼ常にIgMである。

発作性寒冷ヘモグロビン尿症

発作性寒冷ヘモグロビン尿症(PCH;ドナート-ランドシュタイナー症候群)は,寒冷凝集素症のまれな型である。PCHは小児により多い。寒冷への曝露により溶血が生じ,曝露が局所的(例,冷水を飲む,冷水で手を洗う)であっても生じることがある。低温でIgG抗体が赤血球上のP抗原と結合し,復温後に血管内溶血およびヘモグロビン尿を起こす。非特異的なウイルス性疾患の後,またはそれ以外に健康な患者で最も多く発生するが,先天性または後天性梅毒の患者に発生することもある。貧血の重症度および発症の速さは様々で,劇症型の場合もある。小児では,本症はしばしば自然治癒する。

表&コラム
表&コラム

自己免疫性溶血性貧血の症状と徴候

温式抗体による溶血性貧血の症状は,貧血に起因する傾向がある。本疾患が重度の場合,発熱,胸痛,失神,肝不全,または心不全を生じることがある。軽度の脾腫が典型的にみられる。温式自己免疫性溶血性貧血の患者では,静脈血栓塞栓症がよくみられる(1)。

寒冷凝集素症は,急性または慢性の溶血性貧血として現れる。その他の症状または徴候としては,肢端チアノーゼ,レイノー症候群,寒冷に伴う閉塞性変化などがある。寒冷凝集素症も血栓リスクの上昇を伴う(2)。

PCHの症状としては,背部および下肢の重度の疼痛,頭痛,嘔吐,下痢,暗褐色尿などがあるほか,肝脾腫がみられる場合もある。

症状と徴候に関する参考文献

  1. 1.Audia S, Bach B, Samson M, et al.Venous thromboembolic events during warm autoimmune hemolytic anemia. PLoS One 2018;13(11):e0207218.Published 2018 Nov 8.doi:10.1371/journal.pone.0207218

  2. 2.Broome CM, Cunningham JM, Mullins M, et al.Increased risk of thrombotic events in cold agglutinin disease: A 10-year retrospective analysis. Res Pract Thromb Haemost 2020;4(4):628-635.Published 2020 Apr 9.doi:10.1002/rth2.12333

自己免疫性溶血性貧血の診断

  • 末梢血塗抹標本,網状赤血球数,乳酸脱水素酵素(LDH),ハプトグロビン,間接ビリルビン

  • 直接抗グロブリン試験

  • 寒冷凝集素症における温度作動域の検査

溶血性貧血(貧血および網状赤血球増多の存在により示唆される)がみられる場合は,全例で自己免疫性溶血性貧血を疑うべきである。温式自己免疫性溶血性貧血では,末梢血塗抹検査で通常,微小球状赤血球がみられ(球状赤血球の写真を参照),網状赤血球数が高値となり,破砕赤血球はわずかであるか一切みられず,血管外溶血が示唆される。臨床検査では典型的に,溶血が示唆される(例,LDHおよび間接ビリルビン高値ならびにハプトグロビン低値)。極度の網状赤血球増多や寒冷凝集素症での凝集によって,平均赤血球容積(MCV)が高値となることがある。網状赤血球数が低値の状況では溶血性貧血はまれであるが,腎機能不全や感染症,骨髄不全などの因子によって起こる可能性があり,迅速な輸血を必要とする医学的緊急事態となる。

自己免疫性溶血性貧血は,直接抗グロブリン試験(直接クームス試験)で自己抗体が検出されることで診断される(直接抗グロブリン試験の図を参照)。患者から採取した洗浄赤血球液に抗グロブリン血清を添加する;凝集すれば赤血球に結合した免疫グロブリンまたは補体(C)の存在を示す。温式抗体による溶血性貧血では,ほぼ必ずIgGが存在し,C3(C3bおよびC3d)も同様に存在する。寒冷凝集素症では,C3が存在する一方で,IgGは通常認められない。この検査は自己免疫性溶血性貧血に対する感度が高く,AIHA症例の約5%が直接抗グロブリン試験陰性と推定されている(1);抗体濃度が非常に低い場合や,まれであるが自己抗体がIgAである場合には,偽陰性となることがある。

温式抗体による溶血性貧血の症例の大半で,抗体は汎凝集素としてのみ同定されるIgGであり,これは抗体の抗原特異性が判定できないことを意味する。寒冷凝集素症では通常,抗体が赤血球表面上のI/i炭水化物抗原に対するIgMである。抗体価の測定は通常は可能であるが,常に疾患活動性と相関するわけではない。直接抗グロブリン試験(直接クームス試験)は自己免疫性溶血性貧血でなくとも陽性となる場合があるため,適切な臨床状況でのみ検査をオーダーすべきである。直接抗グロブリン試験での偽陽性は,臨床的に有意でない抗体の存在や,免疫グロブリン静注療法,RhD免疫グロブリン,またはダラツムマブによる治療に起因した異常タンパク質の増加によって生じる。直接抗グロブリン試験も,最近の輸血後の同種抗体および遅発性溶血性輸血反応により陽性となることがある。

間接抗グロブリン試験(間接クームス試験)は,患者血漿に正常赤血球を混合し,このような抗体が血漿中に遊離していないかを判定する補完的な検査である(直接抗グロブリン試験の図を参照)。間接抗グロブリン試験が陽性で直接抗グロブリン試験が陰性の場合は,一般に免疫性溶血よりも妊娠,過去の輸血,またはレクチン交差反応により生じた同種抗体が示唆される。健康供血者でも1万人に1人がクームス試験で陽性となるため,温式抗体が同定されても溶血とは断定できない。

抗グロブリン試験で自己免疫性溶血性貧血が同定された場合は,温式抗体による溶血性貧血に関与している機序に加え,温式抗体による溶血性貧血と寒冷凝集素症を鑑別する検査を行うべきである。この判定は,多くの場合,直接抗グロブリン反応のパターンを観察することにより可能である。以下の3パターンの可能性がある:

  • 反応が抗IgG抗体で陽性,抗C3抗体で陰性である。このパターンは,特発性AIHAおよび薬物関連またはメチルドパ型のAIHA(通常は温式抗体による溶血性貧血)で多くみられる。

  • 反応が抗IgG抗体および抗C3抗体で陽性である。このパターンは,全身性エリテマトーデス(SLE)および特発性AIHA(通常は温式抗体による溶血性貧血)の患者に多く,薬物関連のAIHA症例ではまれである。

  • 反応が抗C3抗体で陽性,抗IgG抗体で陰性である。このパターンは,寒冷凝集素症(抗体はほとんどの場合IgM)でみられる。低親和性IgG抗体型温式抗体による溶血性貧血,一部の薬剤関連の症例,およびPCHでもみられる。

その他の検査でAIHAの原因が示唆されることがあるが,確定的ではない。寒冷凝集素症では,血液検体を加温せずに使用すると,末梢血塗抹標本上で赤血球が凝集し,自動血算では平均赤血球容積増加とこうした凝集による疑似的なヘモグロビン低値がしばしばみられるが,試験管を手で温めて再度計数すると,正常範囲に近づいた結果が得られる。直接抗グロブリン試験が陽性となる温度によって,温式抗体による溶血性貧血と寒冷凝集素症を鑑別できることが多い;37℃以上の温度で陽性となる場合は,温式抗体による溶血性貧血を示す一方で,これより低い温度で陽性となる場合は,寒冷凝集素症を示す。

寒冷凝集素症における温度作動域の検査では,冷式自己抗体がその抗原に結合する温度範囲を測定する。30℃以上で抗原に結合できる冷式抗体は臨床的に有意となる可能性があるとみなされ,温度作動域が深部体温に近い抗体ほど,症状やより有意な溶血を引き起こす可能性が高い。

発作性寒冷ヘモグロビン尿症(PCH)が疑われる場合は,PCHに対して特異度が高いドナート-ランドシュタイナー試験を実施すべきである(2)。この試験では,補体結合を可能にするため患者血清を正常赤血球とともに4°Cで30分間インキュベートし,その後体温まで加温する。この試験中に赤血球の溶血がみられれば,PCHが示唆される。PCHの抗体は低温で補体と結合するため,直接抗グロブリン試験(直接クームス試験)ではC3抗体陽性およびIgG抗体陰性となる。しかし,PCHの抗体はP抗原に対するIgGである。

診断に関する参考文献

  1. 1.Sachs UJ, Röder L, Santoso S, Bein G.Does a negative direct antiglobulin test exclude warm autoimmune haemolytic anaemia?A prospective study of 504 cases. Br J Haematol 2006;132(5):655-656.doi:10.1111/j.1365-2141.2005.05955.x

  2. 2.Tiwari AK, Aggarwal G, Mitra S, et al.Applying Donath-Landsteiner test for the diagnosis of paroxysmal cold hemoglobinuria. Asian J Transfus Sci 2020;14(1):57-59.doi:10.4103/ajts.AJTS_132_17

自己免疫性溶血性貧血の治療

  • 重度の貧血(通常は不適切な網状赤血球反応を伴う)に対しては,輸血

  • 薬物誘発性の温式抗体による溶血性貧血に対しては,薬剤の中止のほか,ときに免疫グロブリン静注療法

  • 特発性の温式抗体による溶血性貧血に対しては,コルチコステロイド,および難治例ではリツキシマブ,免疫グロブリン静注療法,免疫抑制(例,アザチオプリン,ミコフェノール酸モフェチル,またはシクロホスファミドによる),または脾臓摘出

  • 寒冷凝集素症に対しては,寒冷刺激の回避および基礎疾患の治療

  • PCHに対しては,寒冷刺激の回避,免疫抑制薬,および該当する場合は梅毒の治療。小児では,本症はしばしば自然治癒する

症状がみられ,生命を脅かす重度の貧血が急速に生じた患者に対しては,輸血が最も重要な治療法である。この状況では,決して「適合する」製剤がないことを理由に輸血を差し控えてはならない。一般に,過去に輸血を受けていない患者または妊娠したことがない患者は,ABO適合血液の溶血リスクが低い。たとえ輸血された赤血球が溶血を起こすとしても,輸血を行うことで,より根治的な治療が可能になるまでの救命につながる可能性がある。網状赤血球数に十分な反応が得られない場合は,エリスロポエチンを投与してもよい。

特異的な治療法は溶血の機序により異なる。

温式抗体による溶血性貧血

薬物誘発性の温式抗体による溶血性貧血では,起因薬剤の中止により溶血速度が低下する。メチルドパ型AIHAでは,通常3週間以内に溶血が消失する;ただし,抗グロブリン試験陽性が1年を超えて持続することがある。ハプテン媒介性のAIHAでは,起因薬剤が血漿から除去されると溶血が消失する。二次治療としては,コルチコステロイドおよび/または免疫グロブリン静注療法が選択できる。

特発性の温式抗体によるAIHAでは,コルチコステロイド(例,プレドニゾン1mg/kg,経口,1日1回)が標準的な第1選択の治療法である。赤血球の数値が安定した時点で,溶血の検査所見(例,ヘモグロビンおよび網状赤血球数)をモニタリングしながらコルチコステロイドをゆっくりと漸減する。 目標は,患者を完全にコルチコステロイドから離脱させるか,可能な限り低用量のコルチコステロイドで寛解を維持することである。約3分の2から80%の患者が最初のコルチコステロイド療法に反応するが,再発やコルチコステロイド依存がよくみられる(1, 2, 3)。コルチコステロイド中止後に再発した患者またはコルチコステロイドに反応しなかった患者では,通常は第2選択薬としてリツキシマブを用いる。多くの専門家は,第1選択の治療にリツキシマブも追加している(特に重症例において)。

その他の治療法としては,追加の免疫抑制薬,葉酸,脾臓摘出などがある。脾臓摘出後には,約3分の1から半数の患者で持続的な反応が得られる(4)。

劇症性溶血の症例では,高用量でパルス投与するコルチコステロイドまたはシクロホスファミドによる免疫抑制療法を用いることがある。重度ではないがコントロール不良の溶血では,免疫グロブリン点滴により一時的なコントロールが得られている。

コルチコステロイドおよび脾臓摘出が無効であった患者では,免疫抑制薬(シクロスポリンなど)による長期管理で効果が得られている。

温式抗体による溶血性貧血における汎凝集素抗体の存在は,供血の交差適合試験を困難にする。さらに,輸血によって自己抗体に同種抗体が加わると,溶血を加速させる可能性がある。そのため,貧血が重度でなければ輸血は慎重に行うべきであるが,重度または進行性の自己免疫性溶血性貧血患者では輸血を控えるべきではなく,特に網状赤血球数が代償可能な水準にない場合はなおさらである。

温式AIHAの患者では静脈血栓塞栓症の発生率が高まるため,入院中は薬剤の予防的投与を継続すべきである。

寒冷凝集素症

多くの症例では,寒冷環境を始めとする溶血の誘因を回避するだけで,症状を伴った貧血を十分に予防することができる。

リンパ増殖性疾患の患者に発生した場合は,その基礎疾患が治療の対象となる。リツキシマブ(ときにベンダムスチンと併用)が一般的に使用され,リンパ増殖性疾患の治療に用いる化学療法レジメンが効果的となる可能性がある。ある小規模ランダム化臨床試験において,古典経路の阻害薬であるスチムリマブが寒冷凝集素症患者の約半数でヘモグロビン値を上昇させ,輸血の必要性を低下させたことが示された(5)。これは重度の貧血がある患者に対する治療選択肢の1つであるが,最初に感染因子に対するワクチン接種を行うことが推奨され,そうでなければ抗微生物薬の予防投与を同時に行うべきである。

重症例では,プラズマフェレーシス(血漿交換)が効果的な一時的治療である。重度の貧血には,輸血ライン上の加温器で血液を温めつつ,輸血を行うべきである。

脾臓摘出を行うメリットは通常ない。さらに免疫抑制薬の有効性はほんのわずかである。

発作性寒冷ヘモグロビン尿症

発作性寒冷ヘモグロビン尿症(PCH)の治療は,寒冷曝露を徹底的に避けることである。免疫抑制薬は効果が認められているが,使用は進行性または特発性症例の患者に限定すべきである。

脾臓摘出の価値はない。

随伴する梅毒を治療することで,PCHが治癒することもある。

治療に関する参考文献

  1. 1.Abdallah GEM, Abbas WA, Elbeih EAS, Abdelmenam E, Mohammed Saleh MF.Systemic corticosteroids in the treatment of warm autoimmune hemolytic anemia: A clinical setting perspective. Blood Cells Mol Dis 2021;92:102621.doi:10.1016/j.bcmd.2021.102621

  2. 2.Birgens H, Frederiksen H, Hasselbalch HC, et al.A phase III randomized trial comparing glucocorticoid monotherapy versus glucocorticoid and rituximab in patients with autoimmune haemolytic anaemia. Br J Haematol 2013;163(3):393-399.doi:10.1111/bjh.12541

  3. 3.Zupańska B, Sylwestrowicz T, Pawelski S.The results of prolonged treatment of autoimmune haemolytic anaemia. Haematologia (Budap) 1981;14(4):425-433.

  4. 4.Maskal S, Al Marzooqi R, Fafaj A, et al.Clinical and surgical outcomes of splenectomy for autoimmune hemolytic anemia. Surg Endosc 2022;36(8):5863-5872.doi:10.1007/s00464-022-09116-x

  5. 5.Roth A, Barcellini W, D'Sa S, et al: Sutimlimab in cold agglutinin disease.N Engl J Med 384(14):1323–1334, 2021. doi: 10.1056/NEJMoa2027760

要点

  • 自己免疫性溶血性貧血は,自己抗体が赤血球と反応する温度に基づいて,温式抗体による溶血性貧血と寒冷凝集素症に分類される。

  • 温式抗体による溶血性貧血では,溶血がより重度となる傾向があり,網状赤血球減少もみられる場合は死に至る可能性がある。

  • 患者の赤血球に結合した免疫グロブリンおよび/または補体は,抗グロブリン血清を洗浄赤血球液に添加した後に凝集が生じることにより実証される(直接抗グロブリン試験陽性)。

  • 直接抗グロブリン試験の反応パターンは,温式抗体による溶血性貧血と寒冷凝集素症の鑑別に役立つことがある。

  • 治療は原因に対して行う(薬剤の中止,寒冷の回避,基礎疾患の治療など)。

  • 温式抗体による特発性の溶血性疾患に対する一次治療は,依然としてコルチコステロイドである。

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