Msd マニュアル

Please confirm that you are a health care professional

honeypot link

心血管系の先天異常の概要

執筆者:

Jeanne Marie Baffa

, MD, Sidney Kimmel Medical College at Thomas Jefferson University

最終査読/改訂年月 2016年 11月
本ページのリソース

先天性心疾患(CHD)は,最も頻度の高い先天奇形であり,出生児の1%近くに発生する。先天異常のうち,CHDは乳児期死亡の主要な原因である。

病因

先天性心疾患の発生には環境因子と遺伝因子が関与する。

一般的な環境因子としては,母体疾病(例,糖尿病,風疹,全身性エリテマトーデス)や母親による催奇形性物質(例,リチウム,イソトレチノイン,抗てんかん薬)の摂取などがある。父親の年齢も危険因子となりうる。

ダウン症候群(21トリソミー),18トリソミー13トリソミーXモノソミー(ターナー症候群)などの特定の数的染色体異常に,先天性心疾患との強い関連が認められる。しかしながら,それらの異常が認められるCHD症例は全体の約5%にすぎない。その他の多くの症例には,染色体微小欠失または単一遺伝子変異が関与している。しばしば,顕微鏡的欠失や突然変異によって,心臓に加えて複数の臓器が侵される先天性症候群が発生する。その例としては,DiGeorge症候群(22q11.2の微小欠失)やWilliams-Beuren症候群(7p11.23の顕微鏡的欠失)などがある。CHDを合併する症候群を引き起こす単一遺伝子異常としては,フィブリリン-1遺伝子(マルファン症候群)やTXB5(Holt-Oram症候群)のほか,おそらくPTPN11(ヌーナン症候群)の突然変異が挙げられる。単一遺伝子異常が孤発性の(すなわち症候群を構成しない)先天性心疾患を引き起こすこともある。

家系内でのCHDの再発生リスクは,その原因に依存する。そのリスクは,de novo変異では無視できるほど小さく,症候群を構成しない多因子性のCHDでは2~5%であり,常染色体優性変異が原因の場合は50%である。現在では,以前と比べて多くのCHD患者が成人まで生存し,一部は家族をもつようになってきていることから,遺伝因子を同定することが重要となっている。

病態生理

先天性心奇形は次のように分類される( 先天性心奇形の分類*):

  • チアノーゼ性

  • 非チアノーゼ性(左右短絡または閉塞性病変)

先天性心奇形の生理学的な影響は,無症状の小児でみられる心雑音または脈拍異常から,重度のチアノーゼ,心不全,循環虚脱まで,非常に多彩である。

icon

先天性心奇形の分類*

分類

チアノーゼ性

非チアノーゼ性

左右短絡

閉塞性

左心低形成症候群(しばしばチアノーゼで発症するが,チアノーゼは軽度のことがある)

*頻度の高い順に記載した。

左右短絡

左心(左房または左室)または大動脈から供給される酸素化された血液が,左心と右心をつなぐ開口部または交通を通って,右心(右房または右室)または肺動脈へ短絡する。出生直後は肺血管抵抗が高いため,この交通を通る血流は軽微であるか,両方向性である。しかしながら,生後24~48時間以内には,肺血管抵抗の低下が進み,左心系から右心系へ流れる血流量が増加する。右側に流れ込んだ余分な血流は,肺血流量と肺動脈圧を様々な程度まで増大させる。この増大幅が大きいほど,より重度の症状が生じ,少量の左右短絡では典型的には症状や徴候は生じない。

高圧の短絡(心室または大血管レベルで生じるもの)は生後数日ないし数週間後に明らかになるが,低圧の短絡(心房中隔欠損)はかなり後になってから明らかとなる。無治療の場合,肺血流量の増加と肺動脈圧の上昇によって肺血管疾患が引き起こされ,最終的にはアイゼンメンジャー症候群に至る。大量の左右短絡(例,大きな心室中隔欠損症[VSD],動脈管開存症[PDA])では,過度の肺血流および容量負荷が生じることで,心不全の徴候が出現し,乳児期にはしばしば発育不良を来す。また大量の左右短絡では,肺コンプライアンスの低下により,下気道感染症が頻回に発生するようになる。

閉塞性病変

血流の閉塞が起こり,それにより閉塞部の両側に圧較差が生じる。結果として生じる閉塞部付近の圧負荷により,心室肥大と心不全を来す。最も明らかな臨床像は心雑音であるが,これは閉塞部(狭窄部)を通過する乱流によって発生するものである。具体例として,先天性心奇形の3~6%を占める先天性大動脈弁狭窄症と,8~12%を占める先天性肺動脈弁狭窄症がある。

チアノーゼ性心奇形

程度は様々であるが,脱酸素化された静脈血が左心に短絡すると(右左短絡),体循環系の動脈血酸素飽和度が低下する。脱酸素化Hb濃度が5g/dLを超えると,チアノーゼが出現する。暗色の色素沈着のある乳児では,チアノーゼの発見が遅れる場合がある。チアノーゼの持続による合併症としては,赤血球増多,ばち状指,血栓塞栓症(脳卒中など),出血性疾患,脳膿瘍,高尿酸血症などがある。未修復の ファロー四徴症(の乳児では,高度チアノーゼ発作(hypercyanotic spell)が起こりうる。

肺血流量は奇形の種類に応じて減少,正常,または増加(しばしばチアノーゼに加えて心不全を引き起こす)となり,結果として様々な重症度のチアノーゼを呈する。心雑音が様々な大きさで聴取されるが,特異的ではない。

心不全

先天性心奇形の中には,血行動態に有意な変化を起こさないものも存在する(例,大動脈二尖弁,軽度の大動脈弁狭窄)。それ以外の心奇形では,圧負荷または容量負荷が生じる結果,ときに心不全を来す。心不全は,心拍出量が身体の代謝要求を満たすのに不十分となった場合,または心臓が静脈還流量を十分に処理できなくなった場合に発生し,肺うっ血(左室不全),各体位で下方にある組織および腹部内臓で主に生じる浮腫(右室不全),またはその両方を引き起こす。乳児期および小児期における心不全の原因としては,先天性心奇形以外にも多くのものが存在する( 小児における心不全の一般的な原因)。

icon

小児における心不全の一般的な原因

発症年齢

原因

出生前

慢性貧血とそれに伴う高拍出性心不全

大きな全身性の動静脈瘻(例,脳のガレン大静脈の短絡)

心筋炎に続発する心筋機能障害

子宮内頻拍の持続

生後数日まで

上記の全て

重篤な大動脈弁狭窄または重篤な大動脈縮窄症

高度の三尖弁および/または肺動脈弁閉鎖不全を伴うエプスタイン奇形

子宮内または新生児期の発作性上室頻拍

代謝性疾患(例,低血糖,低体温,重度の代謝性アシドーシス)

心筋損傷を伴う周産期仮死

重度の子宮内貧血(胎児水腫)

高度閉塞(通常は下心臓型)を伴う総肺静脈還流異常症

生後1カ月まで

上記の全て

肺静脈還流異常(比較的軽度の閉塞を合併するもの)

大動脈縮窄症(合併異常の有無は問わない)

心奇形に合併する完全房室ブロック

未熟児における大量の左右短絡(例,動脈管開存症

大きな心室中隔欠損を伴う大血管転位症

乳児期(特に生後6~8週)

肺静脈還流異常(非閉塞性のもの)

気管支肺異形成症(右室不全)

まれな代謝性疾患(例,糖原病)

単心室症

上室頻拍

小児期

急性肺性心(扁桃腫大などの上気道閉塞によるもの)

心炎を伴う急性リウマチ熱

急性の重症高血圧(急性糸球体腎炎を伴うもの)

細菌性心内膜炎

慢性貧血(重度)

拡張型心筋症

鉄代謝の変動(遺伝性ヘモクロマトーシス)または頻回の輸血(例,サラセミアメジャーのため)による鉄過剰

栄養欠乏

先天性または後天性心疾患(例,リウマチ熱)による心臓弁膜症

ウイルス性心筋炎

心疾患以外の疾患における容量負荷

症状と徴候

先天性心疾患の臨床像は多様であるが,一般的には以下のものがみられる:

  • 雑音

  • チアノーゼ

  • 心不全

  • 脈拍減弱または脈拍欠損

この他に身体診察でみられる異常としては,循環性ショック,灌流不良,異常なII音(S2—単一または大幅な分裂),収縮期クリック,奔馬調律,不整脈などがある。

雑音

左右短絡および閉塞性病変の大半では収縮期雑音が発生する。収縮期雑音および振戦(スリル)は,発生源に最も近い体表部位で最も著明となるため,その位置の同定は診断に役立つ。肺動脈弁または大動脈弁を通過する血流量が増加すると,漸増漸減性の収縮中期(駆出性収縮期)雑音が発生する。房室弁を介した逆流またはVSDを介した血流が存在する場合には,全収縮期(汎収縮期)雑音が発生し,その強度が上がるにつれて心音が不明瞭になっていく場合が多い。

動脈管開存症では,収縮期と拡張期を通して動脈管に血液が流れるため,II音(S2)で中断しない連続性雑音が発生するのが典型的である。この雑音は2つの音調から成り,収縮期の音(より高い圧により生じる)が拡張期の音と異なる。

チアノーゼ

中枢性チアノーゼは,口唇と舌および/または爪床の青色調変色を特徴とし,血中酸素濃度の低下(通常は酸素飽和度90%未満)を意味する。口唇または爪床チアノーゼを伴わない口囲および肢端チアノーゼ(手足のチアノーゼ)は,低酸素血症ではなく末梢血管の収縮により起こるものであり,新生児では一般的な正常所見である。チアノーゼが長期間持続する児童では,ばち状指がみられることが多い。

心不全

乳児では,心不全の症状または徴候として以下のものがみられる:

  • 頻脈

  • 頻呼吸

  • 哺乳時の呼吸困難

  • 発汗,特に哺乳時

  • 不穏,易刺激性

  • 肝腫大

哺乳時に呼吸困難が起こると,哺乳量が不十分となって発育不良を呈するが,これは心不全による代謝要求の増加や頻回の気道感染症によって,さらに悪化する場合がある。成人や児童とは対照的に,ほとんどの乳児では頸静脈怒張や就下性の浮腫を呈することはないが,ときに眼窩周囲に浮腫が発生する。心不全の児童でみられる所見は,成人患者のそれと同様である。

その他の臨床像

新生児期には,一部の心奇形(例,左心低形成症候群,重篤な大動脈弁狭窄,大動脈弓離断,大動脈縮窄症)において循環性ショックが最初の臨床像となることがある。患児は極めて病的な様相を呈し,四肢は冷たく,脈は微弱で,血圧は低く,刺激に対する反応も減弱する。

小児にみられる胸痛は,通常は心臓性ではない。乳児では,胸痛は原因不明の著明な易刺激性(特に哺乳中または哺乳後)として顕在化し,肺動脈からの左冠動脈起始異常によって生じる可能性がある。児童および青年では,心臓の病態に起因する胸痛は労作と関連してみられるのが通常で,冠動脈異常,心筋炎,または高度の大動脈弁狭窄によって生じる可能性がある。

失神は典型的には警告症状を欠き,しばしば労作に関連して生じるが,心筋症,冠動脈起始異常,または遺伝性不整脈症候群(例,QT延長症候群ブルガダ症候群)など特定の異常に伴って生じる可能性がある。高校生年代の運動選手で最もよくみられる。

診断

  • パルスオキシメトリーによるスクリーニング

  • 心電図および胸部X線検査

  • 心エコー検査

  • ときに,心臓MRIまたはCT血管造影,心臓カテーテル検査と心血管造影

心雑音,チアノーゼ,脈拍異常,または心不全症状がみられる場合は,先天性心疾患が示唆される。そのような新生児では,心エコー検査を行って先天性心疾患の診断を確定する。チアノーゼが唯一の異常である場合は,メトヘモグロビン血症を除外すべきである。

典型的には心エコー検査で診断可能であるが,心臓MRIまたはCT血管造影で,重要な解剖学的詳細を明らかにできる場合がある。奇形の確定診断または重症度の術前評価のため,ときに心臓カテーテル検査と心血管造影が必要になることがあり,治療を目的として行うことも増えてきている。

新生児スクリーニング

新生児期の先天性心疾患(CHD)は臨床像が軽微となる場合や全く症候がみられない場合がある一方,CHD検出の失敗または遅れは新生児死亡や重大な合併症の発生につながる可能性があり,特に生後1カ月までに外科的治療や入院下での内科的治療を必要とする(危急的先天性心疾患[critical congenital heart disease:CCHD]と呼ぶ)新生児の10~15%では,その可能性が高くなる。そのため,退院前に新生児全例に対してパルスオキシメトリーによるCCHDスクリーニングを実施することが推奨されている。生後24時間以上の時点でもスクリーニングを行い,以下のいずれかに該当する場合は陽性と判定する:

  • 部位を問わず酸素飽和度が90%未満である。

  • 右手と右足での酸素飽和度が,1時間間隔で実施した3回の測定においてともに95%未満である。

  • 右手(動脈管前)と右足(動脈管後)での酸素飽和度の絶対差が,1時間間隔で実施した3回の測定において3%を超える。

スクリーニングで陽性となった新生児には,CHDおよび低酸素血症の他の原因(例,様々な呼吸器疾患,中枢抑制,敗血症)に関する包括的評価を全例で行うべきであり,典型的には胸部X線,心電図,心エコー検査のほか,しばしば血液検査などを施行する。パルスオキシメトリーによるスクリーニングの感度は75%を若干超える程度で,最も見逃されやすいCHDの病変は左室の閉塞性病変(例,大動脈縮窄)である。

治療

  • 心不全の内科的安定化(例,酸素投与,利尿薬,ACE阻害薬,ジゴキシン,および食塩制限による)

  • 外科的修復またはカテーテルインターベンション

急性心不全症状またはチアノーゼを内科的治療で安定させた後には,ほとんどの患児で外科的またはカテーテル手技による修復が必要となるが,経時的に縮小ないし閉鎖する可能性が高い特定の心室中隔欠損症と軽度の弁機能障害は例外である。カテーテル治療としては以下のものがある:

  • 重度のチアノーゼを呈する大血管転位症の新生児に対する症状緩和を目的としたバルーン心房中隔裂開術

  • 高度の大動脈弁または肺動脈弁狭窄に対するバルーン拡張術

  • 心内短絡のカテーテル閉鎖術(最も多いのは心房中隔欠損症およびPDA)

新生児における心不全

出生後最初の1週間に生じた重度の急性心不全またはチアノーゼは,医学的緊急事態である。確実な血管アクセスを確保すべきであり,臍静脈カテーテルによるものが望ましい。

危急的先天性心疾患が疑われるか確定診断されている場合は,プロスタグランジンE1の点滴静注を0.01μg/kg/分から開始すべきである。ときに,動脈管の再開通または開存維持のため,0.05~0.1μg/kg/分などの高用量が必要である。この時期に発症する心疾患の大半では,体血流(例,左心低形成症候群,重篤な大動脈弁狭窄症,大動脈縮窄症)または肺血流(肺動脈閉鎖症や重症ファロー四徴症などのチアノーゼ性心疾患)のいずれかを動脈管に依存していることから,動脈管の開存を維持することが重要となる。

重症(critically ill)の新生児では機械的人工換気がしばしば必要になる。酸素投与は肺血管抵抗を下げることになるが,これは特定の異常(例,左心低形成症候群)を有する乳児には有害となるため,酸素投与は慎重に行うか,場合によっては控えるべきである。

新生児心不全に対するその他の治療としては,利尿薬,強心薬,後負荷を軽減する薬剤などがある。利尿薬のフロセミドは,まず1mg/kgを急速静注し,尿量に基づいて漸増する。強心薬のドパミンまたはドブタミンは,点滴により血圧維持を補助できるが,心拍数と後負荷を増加させることで心筋酸素消費量が増大するという短所もある。先天性心疾患の術後患者に頻用されるミルリノンは,陽性変力作用と血管拡張作用の両方を有している。ドパミン,ドブタミン,ミルリノンは全て不整脈リスクを増大させる可能性がある。純粋な血管拡張薬であるニトロプルシドは,術後高血圧にしばしば使用される。0.3~0.5μg/kg/分で開始し,期待する効果が得られるまで漸増する(通常の維持量は約3μg/kg/分)。

より年長の乳児および小児における心不全

治療法として,しばしば利尿薬(例,フロセミド0.5~1.0mg/kg,静注または1~3mg/kg,経口,8~24時間毎,必要に応じて漸増)やACE阻害薬(例,カプトプリル0.1~0.3mg/kg,経口,1日3回)が用いられる。カリウム保持性利尿薬(例,スピロノラクトン1mg/kg,経口,1日1回または1日2回,必要に応じて2mg/kg/回まで漸増)も有用となりうる(特に高用量のフロセミドが必要な場合)。β遮断薬(例,カルベジロール,メトプロロール)は慢性うっ血性心不全の患児にしばしば追加される。ジゴキシンは以前より使用されなくなったが,大量の左右短絡がある心不全患者,特定の先天性心疾患術後患者,および上室頻拍がある乳児患者の一部では,なお有用となりうる(用量は年齢により異なる; 小児におけるジゴキシンの経口用量*)。

icon

小児におけるジゴキシンの経口用量*

時期

総ジギタリス飽和量(μg/kg)

維持量(μg/kg,1日2回)

早期産の新生児

20

2.5

正期産の新生児

30

5

生後1カ月~2歳

30~50

5~6

2~5歳

30~40

4~5

6~10歳

20~35

2.5~4

10歳以上§

10~15

1.25~2.5

*いずれの用量も腎機能正常の小児に対する理想体重に基づく値である。静注用量は経口用量の75%である。

通常,ジギタリス飽和量の投与は不整脈または急性うっ血性心不全を治療する際にのみ必要となる。総ジギタリス飽和量を通常は24時間かけて投与するが,最初に1/2量を投与し,8~12時間の間隔を挟みながら1/4量を2回投与する;心電図モニタリングが必要である。

維持量はジギタリス飽和量の25%であり,2回に分けて投与する。

§成人のジギタリス飽和量/維持量である1~1.5mg/0.125~0.250mg/日を超えないようにすること(10歳以降は1日1回投与が許容可能)。

酸素投与は心不全における低酸素血症を緩和して呼吸窮迫を軽減する可能性があるが,肺上皮損傷リスクを最小限にするため,可能であれば,吸入酸素濃度(Fio2)を<40%に維持すべきである。酸素投与は,肺循環を増大させるため,左右短絡病変または左心系閉塞性疾患の患者では(使用する場合は)注意して使用すべきである。

一般に,食塩制限を含めた健康的な食事が推奨されるが,具体的な疾患や臨床像に応じて食習慣の変更が必要になることもある。心不全が代謝要求を増加させる一方,合併する呼吸困難が哺乳をさらに困難にする。危急的先天性心疾患を有する乳児では,特に左心系に閉塞性病変がある場合,壊死性腸炎のリスクを最小限に抑えるために授乳を控えることもある。左右短絡病変により心不全を来している乳児では,カロリー量を増やした栄養が推奨され,それによりカロリー補給量を増やすとともに,容量負荷のリスクを低減する。成長を維持するために経管栄養が必要になる場合もある。これらの対策で体重増加が得られない場合は,奇形の外科的修復が適応となる。

心内膜炎予防

心内膜炎予防に関するAmerican Heart Associationの最新ガイドラインでは,以下に該当するCHDを有する患児には抗菌薬の予防投与が必要とされている:

  • 未修復のチアノーゼ性CHD(症状緩和のために短絡および導管手術を受けた患児を含む)

  • 完全に修復されたCHDで,人工材料またはデバイスが使用された場合は術後6カ月間

  • 修復術後のCHDのうち,人工パッチまたはデバイスの使用部位またはその隣接部に欠損が遺残しているもの

  • 機械弁または生体弁

  • 心内膜炎の既往

ここをクリックすると家庭版へ移動します
よく一緒に読まれているトピック

おすすめコンテンツ

医学事典MSDマニュアル モバイルアプリ版はこちら! ANDROID iOS
医学事典MSDマニュアル モバイルアプリ版はこちら! ANDROID iOS
医学事典MSDマニュアル モバイルアプリ版はこちら! ANDROID iOS
TOP