小児における心不全の一般的な原因

発症年齢

原因

出生前

慢性貧血とそれに伴う高拍出性心不全

大きな全身性の動静脈瘻(例,脳のガレン大静脈の短絡)

心筋炎に続発する心筋機能障害

子宮内頻拍の持続

生後数日まで

上記の全て

重篤な大動脈弁狭窄または重篤な大動脈縮窄症

高度の三尖弁および/または肺動脈弁逆流症を伴うエプスタイン病

左心低形成症候群

子宮内または新生児期の発作性上室頻拍

代謝性疾患(例,低血糖低体温,重度の代謝性アシドーシス

新生児敗血症

心筋損傷を伴う周産期仮死

重度の子宮内貧血(胎児水腫)

高度閉塞(通常は下心臓型)を伴う総肺静脈還流異常症

生後1カ月まで

上記の全て

大動脈縮窄症(合併異常の有無は問わない)

完全房室ブロック(心形成異常合併の有無は問わない)

早産児における大量の左右短絡(例,動脈管開存症

大きな心室中隔欠損を伴う大血管転位症

乳児期(特に生後6~8週)

気管支肺異形成症(右室不全)

完全型房室中隔欠損症

動脈管開存症

総動脈幹遺残症

まれな代謝性疾患(例,糖原病II型,ポンペ病とも呼ばれる)

単心室症

上室頻拍

心室中隔欠損症

小児期

急性肺性心(扁桃腫大などの上気道閉塞によるもの)

心炎を伴う急性リウマチ熱

急性の重症高血圧(例,急性糸球体腎炎を伴うもの)

総肺静脈還流異常症(非閉塞性のもの)

細菌性心内膜炎

慢性貧血(重度)

拡張型心筋症

鉄代謝の変動(遺伝性ヘモクロマトーシス)または頻回の輸血(例,サラセミアメジャーのため)による鉄過剰

栄養欠乏

先天性または後天性心疾患(例,リウマチ熱)による心臓弁膜症

ウイルス性心筋炎

心疾患以外の疾患における容量負荷

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