糸状虫感染症は、一部の回虫(線虫)によって引き起こされる病気で、回虫の種類によって異なる部位に影響を及ぼします。
蠕虫(ぜんちゅう)とは、人にも動物にも感染しうる寄生虫のことです。蠕虫には3種類あり、それらは吸虫(ジストマ)、条虫(絛虫)、回虫(線虫)です。糸状虫は回虫の一種です。
糸状虫と他の回虫との主な違いは、糸状虫が感染したブユ、メクラアブ、蚊などの吸血昆虫が、人に刺咬することによって伝播するという点です。蟯虫や鉤虫などの糸状虫以外の回虫は、通常人がその寄生虫の虫卵を摂取することで感染します。もう1つの違いは、一般的に成虫が体内で寄生する場所です。糸状虫の成虫は通常、リンパ系(リンパ節など)の組織や臓器、皮膚の下や眼に生息するのに対し、糸状虫以外の回虫は通常、腸に生息します。
糸状虫には多くの種がありますが、人に感染するのはごく少数です。人に感染する種には以下のものがあります。
ロア糸状虫症を引き起こすロア糸状虫(Loa loa)(アフリカの眼に感染する寄生虫)
リンパ系糸状虫症を引き起こすバンクロフト糸状虫(Wuchereria bancrofti)、マレー糸状虫(Brugia malayi)、チモール糸状虫(Brugia timori)
ジロフィラリア症(イヌ糸状虫感染症)を引き起こすイヌ糸状虫(Dirofilaria immitis)
これらの感染症は直接人から人に広がることはありません。
(寄生虫感染症の概要も参照のこと。)
糸状虫感染症の症状
体内では、感染を引き起こす糸状虫の種類に応じて、成虫がリンパ管や皮下に移動してしこりを形成することがあります。メスの成虫は、ミクロフィラリアと呼ばれる未成熟な形態の幼虫を産みます。糸状虫感染症によって生じる損傷や多くの症状は、この成虫やミクロフィラリアに対する体の炎症反応によって起こります。



