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予防のための手段

執筆者:

Magda Lenartowicz

, MD

最終査読/改訂年月 2018年 1月
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予防手段は数多く、主に次の手段があります。

  • シートベルトの着用、健康的な食事、十分な運動、日焼け止めの使用、禁煙などにより、健康的な生活習慣を確立する。

  • インフルエンザ、肺炎球菌性肺炎、幼児期の感染症などを予防するためのワクチン接種を受ける。

  • 高血圧やがんなどの病気を早期に発見するために、スクリーニング検査を受ける。

  • 特定の病気(動脈硬化など)の発生リスクが高い人やすでに患っている人は、病気の発症や悪化を予防するために推奨される薬剤を使用する(予防的な薬物療法、または化学予防)。

予防的な薬物療法には、アテローム動脈硬化を予防するコレステロール降下薬、心臓発作や脳卒中を予防するアスピリン、乳がんのリスクが高い女性において乳がんを予防するタモキシフェン、血圧を下げて脳卒中を予防する降圧薬などがあります。

知っていますか?

  • 健康的な食事をとり、定期的に運動し、禁煙することは、米国の3つの主な死因(心疾患、がん、脳卒中)のすべてを予防するのに役立ちます。

健康的な生活習慣

生活習慣と病気は明らかに関連があります。例えば、不健康な食事(カロリーが高く、飽和脂肪やトランス脂肪酸を多く含むもの)をとり、定期的な運動の習慣がなく、喫煙していると、心疾患やがん、脳卒中といった米国の三大死因である病気が発生するリスクが高くなります。不健康な生活習慣を改めることは、特定の病気の予防に役立ち、健康状態や生活の質の向上につながります。よい判断を下し、健康的な習慣を確立するために、医師や他の医療従事者と話し合うとよいでしょう。しかし、健康的な生活習慣の確立と維持は、本人の取り組みにかかっています。健康的な食生活と十分な運動を継続することは、多くの人にとって容易ではありませんが、実行できれば深刻な病気にかかるリスクが低下し、たいていは快調でいきいきと過ごせるようになります。

健康的な食生活は、高血圧、心疾患、糖尿病、骨粗しょう症、一部のがんなどの病気の予防やコントロールに役立ちます。推奨される食生活は次の通りです。

  • 野菜、果物、全粒粉のシリアルやパンをたくさん食べる。繊維質が多く含まれることが理由の1つ。

  • 低脂肪の乳製品を選ぶ、皮を取り除いた鶏肉や脂肪の少ない肉を使うなど、食事に含まれる脂肪の量を制限する

  • 飽和脂肪の摂取を減らし、トランス脂肪酸の摂取を控え、代わりにある種の魚に含まれるオメガ3脂肪酸など、健康によい脂肪を含む食物を食べる

  • カロリーを制限し、推奨体重を維持する( 太りすぎとは

  • 塩の摂取量を制限する

  • 十分なカルシウムとビタミンDをとる(食事やサプリメントで)

身体活動と運動は、肥満、高血圧、心疾患、脳卒中、糖尿病、一部のがん、便秘、転倒などの健康上の問題の予防に役立ちます。最善の習慣として、合計で週150分程度の適度な身体活動を行うか、または週75分程度の活発な有酸素運動を行うことが挙げられます。最低10分間は運動を継続するようにし、1週間の中でまんべんなく運動を行うのが理想的です。しかし、少しの運動でも、まったくしないよりはずっとよいでしょう。週に数回、10分ずつしか運動の時間がとれないとしても、かなりの効果があり、運動が活発なものであれば特に効果的です。ウォーキングは、多くの人が楽しんでいる簡単で効果的な運動です。また、特定の問題にねらいを定めて行う運動もあります。例えばストレッチは、柔軟性を改善し、転倒の予防に役立てることができます。また、有酸素運動は心臓発作や狭心症のリスクを低下させます。

禁煙は、健康的な生活習慣に欠かせません。医師は禁煙を促し、禁煙を成功させるために、ニコチン置換療法や、ブプロピオン(bupropion)やバレニクリンといった禁煙補助薬(喫煙の欲求を抑える薬)などについて説明と推奨を行います。

安全な性行為も重要です。安全な性行為のキーポイントは、危険なセックスパートナーを避け、互いにパートナーを1人だけにすることです。複数のセックスパートナーがいる人は、毎回のセックスでラテックス製コンドームを正しく使用すると、性感染症のリスクを大きく減らすことができます( コンドームの使用法)。ラテックスにアレルギーのある人は、他の種類のコンドームを使用するとよいでしょう。

飲酒の制限も重要です。少量のアルコール、特に赤ワインは健康によい面もありますが、中程度(例えば1日に1~2ドリンク、女性はより少量の可能性もあります)以上の飲酒は、しばしば有害です。ここでの1ドリンクとは、ビールなら約360ミリリットル、ワインなら約150ミリリットル、ウイスキーのようなさらにアルコール度数の高い酒類なら約45ミリリットルです。

けがの予防は、健康的な生活習慣の維持に大きな役割を果たしています。特定の注意を払って、けがのリスクを低下させることができます。

十分な睡眠も、特に気分や精神状態に影響するため、健康的な生活習慣に欠かせません。睡眠不足はけがの危険因子です。

安全性の基本

簡単かつ常識的な安全対策で、けがを予防することができます。以下はその例です。

全般的な安全性

  • 応急処置を学ぶ。

  • 応急処置のキットを準備または購入する。

  • 心肺蘇生や気道閉塞を回復させるハイムリッヒ法などの方法を学ぶ。

  • 自転車やオートバイに乗るときはヘルメットをかぶり、ローラーブレードやスケートボードではリストガードなどスポーツ用の補助的な保護具も付ける。

  • 銃器を安全に保管する。

  • 1人で泳がない。

  • 手首の反復動作(タイピングなど)が必要な場合は、手根管症候群のリスクを高めないような位置で行う。

  • 定期的かつ安全に運動する。

  • 禁酒するか、飲酒量を制限する。

家庭での安全性

小児の転倒と負傷の予防策:

  • 地下室のドアにセーフティロックを付ける。

  • 小児がいるときは窓を閉めて錠をかける。

  • 角が鋭い家具は交換するかカバーを付ける。

  • 幼児用歩行器は使わない。

  • 窓ガードを取り付ける(特に2階以上の窓)。

  • 階段の上と下に階段用のゲートを使う。

中毒の予防策:

  • 異なる種類の洗剤を混ぜない。

  • オーブンやトイレ用の洗剤、殺虫剤、アルコール、不凍液は密閉し、小児の手の届かないところに保管する。

  • 薬はすべて元の容器に入れて保管し、幼児のいる家庭やよその幼児の訪問時には、チャイルドロックの付いた薬容器を使用する。

  • 使用期限の過ぎた薬や不要になった薬は、安全な廃棄方法の指示に従って廃棄する(米国食品医薬品局ウェブサイトのHow to Dispose of Unused Medicines[使用しなかった薬剤の廃棄方法]を参照)。

火災の予防策:

  • 火災報知器を家のすべての階(地下室も含む)、すべての寝室に設置する。

  • 電池を毎月点検し、6カ月毎に新しい電池と交換する。

  • 避難経路を計画し、避難の訓練をする。

  • 台所の中または近くに消火器を置く。

  • 電気系統を専門業者に点検してもらう。

  • 火のついたロウソクをそのまま放置しない。

  • ベッドで喫煙しない。

一酸化炭素中毒の予防策:

  • 屋内の燃焼源に対して十分に換気する(暖炉、温水暖房機、薪や木炭を燃やすストーブ、石油ストーブなど)。

  • 排気筒や煙突は定期的に清掃し、漏れがないか点検する。

  • 一酸化炭素の検知器を自宅に設置する。

ラドンへの曝露の予防策:

  • 家の中のラドンレベルをチェックしてもらう。

  • 十分に換気する(特に地下室)。

鉛中毒の予防策:

  • 地域の保健局に相談し、家の飲み水に含まれる鉛の毒性を調べる方法を尋ねる。

  • 家屋の塗料が鉛を含有しているかどうか調べる(古い家にみられる);疑わしい場合は、塗料の小片を検査する。

  • 米国外で製造されたセラミック製の皿に鉛が含まれていないか検査する。

  • 医師の勧めに応じて、小児の鉛レベルを検査してもらう。

熱傷(やけど)の予防策:

  • 温水ヒーターの最高温度を54.4℃以下に設定する。

食品の安全性

  • 包装の「賞味期限」に注意する。

  • 傷みやすい食品はすぐに冷蔵する。

  • 傷ついている缶詰や、蓋が緩んでいたり膨らんでいたりするものは買わない。

  • 冷蔵庫は4.4℃、冷凍庫は-17.8℃に保つ。

  • 2日以内に使わない新鮮な肉(魚や鶏肉も含む)は冷凍する。

  • 生肉の肉汁を他の食品に垂らさない。

  • 食品を扱う前後に手を洗う。

  • 食品には完全に火を通す。

  • 生肉と加熱調理した肉の両方に、同じ調理用具や皿を使わない。

  • 使用後は調理台、まな板、調理用具のすべてを熱い石けん水で洗う。

車の安全性

  • 制限速度に従い、安全運転を行う。

  • 乗客全員のシートベルト着用を確認する。

  • 小児は身長と体重に適したカーシートや他の拘束器具に乗せる。

  • 動いている車内で乳児や小児を大人の膝の上に乗せない。

  • 運転前に飲酒してはならず、レクリエーショナルドラッグや眠気を催す薬も使用しない。

ワクチン接種

これまでに各種のワクチンが多大な成果を上げてきました。ジフテリア、百日ぜき、破傷風、流行性耳下腺炎(ムンプス)、はしか(麻疹)、風疹、ポリオ(小児麻痺)など、危険で死に至ることもある感染症は、ピーク時から99%以上減少しました。これは、効果的で安全なワクチンが開発され、普及したおかげです。さらに米国では、予防接種に1ドル使うたびに約16ドルの医療費を節約する効果があるといわれています。

ワクチンが原因で起こる副反応には、たくさんのものがあります(小児期の予防接種における懸念を参照)。実際に生じる副反応はワクチンによって異なりますが、よく起こる副反応は通常は軽く、腫れや痛み、注射部位のアレルギー反応などのほか、発熱や悪寒がみられることがあります。より重篤な副反応が起こることもあります。自己免疫反応(一時的な脱力や麻痺が生じるギラン-バレー症候群など)はその一例です。しかしながら、ワクチンが適正に接種されれば、重篤な副反応が起こることは非常にまれです。

これまでに、系統的かつ広範な研究によって、ワクチンと他の重篤な副反応(自閉症など)との関連が確認されたことはありません。ワクチンがエイズや不妊症を引き起こすという報告は、事実無根の都市伝説です。副反応を避けるためにワクチン接種を拒否することは、感染症になるリスクを高め、懸念されるワクチン接種の副反応よりはるかに大きな悪影響を健康に及ぼします。

知っていますか?

  • ワクチン接種は、それを受ける人以外にも有益です。

ワクチンで予防できる感染症に最もかかりやすいのは、小児や青年、高齢者、免疫系に障害のある人々です。また彼らは、このような感染症による重篤な症状を最も起こしやすい人々でもあります。例えば、百日ぜきでは乳児に重度の症状がみられることがよくありますが、より年長の健康な人であれば、百日ぜきにかかっても普通のかぜ程度の軽い症状で済むでしょう。感染症になりやすい人にワクチンを接種することが最も重要ですが、それ以外の人に対するワクチン接種も大切です。そうすることで、接種を受けた人の病気を予防できるのに加えて、その地域で発症する可能性がある人の数が減ることで、免疫力が弱くなった人に感染症が広がる機会が少なくなります。そのため、できる限り多くの人々に予防接種をすることで、その地域社会で発生する死亡や重篤な合併症が減少します。この効果は集団免疫と呼ばれています。

スクリーニング

スクリーニングとは、病気のリスクはあるものの症状の現れていない人を検査することです(検査に関する決定、スクリーニング検査も参照)。スクリーニングによって、早期発見が可能となります。早期発見によって、早期の治療が可能となり、ときには病気が命にかかわるほど悪化しないよう維持できる場合もあります。例えば子宮頸部や結腸の異常は、がん化する前に診断し、治療することができます。

スクリーニングにより、一部の病気による死亡者数は大きく減少しました。例えばアメリカ人女性のがんで最も死亡者数の多かった子宮頸がんは、1955年以来、死亡者数が75%減少しています。スクリーニングでは、根治はできないものの治療可能な疾患(高血圧など)を、健康に様々な害が生じる前に診断することもできます。

スクリーニングの推奨事項は通常、政府や専門家組織によって、その時点で得られる最善の研究結果に基づいて提供されます。ただし、組織によって、ときに推奨事項が異なります。これにはいくつかの理由があります。例えば、最善の研究結果であっても常に決定的なものとは限りません。また、スクリーニングの推奨事項では、どの程度のリスクや費用をスクリーニングを受ける人が許容できるのかを考慮すべきですが、これらを確実に知ることはできません。したがって、個々の懸念を考慮し、個々の状況に合うよう、スクリーニングについて主治医と相談する必要があります。

知っていますか?

  • 症状が現れる前に病気を診断する検査(スクリーニング検査)の中には、利益より大きな害を引き起こしかねないものがあります。

重篤な病気を診断できる検査なら、なんでも受けるべきだと思うかもしれません。しかし、これは正しい考えではありません。スクリーニング検査には多大な有益性がありますが、問題を引き起こすこともあるのです。例えば、実際は病気を患っていないのに検査結果が陽性になることがあります。その後、そうした結果が出た人の一部が不必要なフォローアップ検査や治療を受けて、しばしば費用がかさんだり、場合によっては痛みや危険にさらされたりします。

ときにはスクリーニング検査によって、治療が不可能な異常や治療の必要がない異常が見つかる場合もあります。一例を挙げると、前立腺がんは極めてゆっくり増殖するため、高齢の男性であれば、他の原因で死に至るまでにがんが健康に害を及ぼす可能性は低くなります。そのようなケースでは、病気より治療の方が悪いということにもなります。他の例として、がんのスクリーニングで、皆に全身のCT検査を行うことが挙げられます。この検査には、リスク(放射線曝露が原因となるがんなどの病気)を上回る利益(救命など)がないため、推奨されません。加えて、重篤な疾患にかかっているかもしれないと告げられると人は不安になり、そのせいで健康を害することもあります。

こうした問題から、スクリーニング検査が推奨されるのは以下のような場合に限られます。

  • ある程度、病気が発生するリスクが存在する。

  • スクリーニング検査が正確である。

  • 症状が現れる前に対象の病気を診断できれば、より効果的に治療できる。

  • 適切なスクリーニングによる医療上の利益が、比較的費用効果に優れている。

一部のスクリーニング検査(子宮頸がんや大腸がんの検査など)は、特定の年齢や性別の全員に推奨されます。リスクが高くなる他の要因がある人には、さらに早い年齢での検査やもっと短い間隔での検査、あるいは追加の検査が勧められる場合があります。例えば大腸がんの家族歴がある人や、潰瘍性大腸炎のような大腸がんを発病する確率が高くなる疾患のある人には、平均的なリスクの人よりも頻繁に大腸内視鏡によるスクリーニング検査を受けることが勧められます。乳がんの強い家族歴のある女性には、マンモグラフィー(乳房撮影)に加え、MRI(磁気共鳴画像)検査による乳がんのスクリーニング検査がよく勧められます。

特定の疾患のある人に勧められるスクリーニング検査もあります。例えば糖尿病患者は、足に発赤や潰瘍がないか1日1回はチェックするべきです。これを見すごしてしまうと重度の感染症を起こし、最終的に足の切断に至るおそれがあります。

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推奨される主なスクリーニング検査* ,†

状態

検査

対象

頻度

腹部超音波検査

喫煙している、または喫煙歴のある65~75歳の男性

1回

飲酒習慣に関する質問

成人

1回、もしくは環境の変化に応じて定期的に(例えば、新たなストレス下におかれたときや生活習慣が変化したとき)

弱視または斜視

視力検査と眼の診察

5歳以下の小児

生後6カ月より前に1回と、生後6カ月~3歳時に1回、さらに3~5歳時に1回

遺伝カウンセリング、および乳がんや卵巣がんのリスクが高いことを示すBRCA変異の遺伝子検査

乳がんまたは卵巣がんを患ったことのある近親者(通常は第1度近親者)が複数人いる女性

1回

マンモグラフィー

50~74歳の女性

50歳未満の女性では、個別のスクリーニングについて主治医と相談

2年毎

MRI検査

高リスクの女性(乳がんを患った家族がいるなど)

マンモグラフィーの実施時

子宮頸部細胞診または他の類似の検査と、ときにヒトパピローマウイルス(HPV)に対する検査

性的に活動的であり、子宮頸部を摘出していない女性全員

21~65歳の女性に対して2~5年毎

心血管疾患(心臓発作脳卒中を含む)

危険因子に関する質問、血圧および体重の測定、コレステロール(脂質プロファイル)および血糖値測定のための血液検査

全員

危険因子に関する質問と血圧および体重の測定を毎年

血糖値の測定を3年毎

脂質プロファイルのチェックを5年毎

尿のサンプルまたは綿棒で腟から採取したサンプルを用いるDNA検査

性的に活動的な24歳以下の女性、または24歳以上で危険因子(複数のセックスパートナーがいる、性感染症があるなど)をもつ女性

すべての妊婦(初回の妊婦健診時に実施)

前年に男性と性交渉をもったことのある男性

年1回

大腸内視鏡検査、S状結腸鏡検査、便に血が混じっていないか(便潜血検査[FOBT」または便免疫化学検査[FIT])またはがんDNA(FIT-DNA)を調べる検査

50(黒人の場合は45)~75歳の成人

50歳未満の成人では、個人の危険因子プロファイル(家族歴や特定の腸疾患など)に応じた個別のスクリーニングについて主治医と相談

平均的なリスクの場合 — FOBTまたはFITを毎年;FIT-DNAを1~3年毎;大腸内視鏡検査を10毎;CTコロノグラフィーを5年毎;またはS状結腸内視鏡検査を5年毎またはFITとともに10年毎

歯科医による健診

全員(歯の生え始めまたは1歳の誕生日の前より定期的な健診を開始)

小児と18歳未満の青年は3~12カ月毎

18歳以上の人は12~24カ月毎

標準化された質問票などの質問

成人と11歳以上の小児

1回、およびストレスの多い環境にあるとき(例えば、離婚、仕事、生活習慣の変化、家族の死亡)などに定期的に

ヘモグロビンA1Cまたは血糖値を測定する血液検査

45歳以上か過体重の成人、高血圧または血中のコレステロールや他の脂肪(脂質)の値が高い成人、過去に高血糖になったことがある成人

過体重かつ2つ以上の特定の危険因子(家族歴、特定の民族、母体糖尿病歴)を有する18歳未満の小児

3年毎、危険因子と以前の検査結果により変動

尿サンプルまたは綿棒で腟から採取したサンプルを用いるDNA検査

性的に活動的な24歳以下の女性、または25歳以上で危険因子(複数のセックスパートナーがいる、性感染症があるなど)を有する女性

すべての妊婦(初回の妊婦健診時に実施)

前年に男性と性交渉をもったことのある男性

1回、および状況の変化(新しいセックスパートナーができたとき、妊娠したときなど)に応じて定期的に

聴力検査

65歳以上の成人

年1回

検査結果によっては、他の検査

妊婦

初回の妊婦検診時

B型肝炎ウイルス感染の血液検査

妊婦、家庭内の接触者、静注薬物使用者、男性と性行為を行いそれ以外にも多くの危険因子がある男性

初回の妊婦検診時

C型肝炎ウイルス感染の血液検査

1945~1965年に生まれた人と危険因子をもつ人(静脈注射薬の使用者など)

1回

血圧測定

成人と3歳以上の小児

受診のたび、または年1回

ウイルス感染の血液検査または唾液検査

15~65歳の全員、HIV感染の危険因子をもつ65歳以上の人、すべての妊婦

少なくとも1回、さらに新たな高リスクの行為があったとき(例えば、複数のセックスパートナーと関係をもつ、注射薬の使用、男性同士の性行為)

低線量CT検査

55~80歳で、30 pack-yearの喫煙歴があり、現在も喫煙中であるかまたは禁煙してから15年未満しか経過していない人

毎年

骨密度を測定する二重X線吸収測定法(DXA)

65歳以上のすべての女性と、65歳未満で骨粗しょう症による骨折リスクのある人

少なくとも1回

成人と小児の過体重

身長と体重の測定

BMI(ボディマスインデックス)の算出

すべての成人および6歳以上の小児

予定の受診時毎、または年1回

屈折異常(低視力)

視力検査(スクリーニング検査はオプトメトリストまたは眼科医が行う必要はない)

全員

小児:少なくとも1回およびその後は3~5歳時の小児健診時

成人:18~64歳の人は2~4年毎

65歳以上の人は1~2年毎

感染を調べる血液検査

危険因子(複数のセックスパートナーがいる、性感染症の既往がある、男性同士で性交しているなど)をもつ成人と妊婦全員

1回、および状況の変化(新しいセックスパートナーができたとき、妊娠したときなど)に応じて定期的に

質問

すべての青年と成人

受診のたび

*米国で権威ある様々な専門家の推奨によるもの。ただし、専門家の間にも意見の違いはあります。また、ある病気に対するリスクが高い場合には通常、スクリーニングを受ける回数は増えます。‡すべての推奨がこの表に記載されているわけではありません。

自宅でできるスクリーニングには、定期的に体重を測定する、1年に1回、皮膚に変化や出血を伴うびらんがないか調べる、といった方法があります。背中や耳の後ろなど、見えにくい場所の皮膚は、他の人(配偶者など)に確認してもらいましょう。男性では精巣に腫瘤がないかを確認することを勧める医師もいますが、そうすることの有効性を示唆する証拠は不明瞭です。

FIT = 便免疫化学検査;FOBT = 便潜血検査; MRI = 磁気共鳴画像検査。

予防的な薬物療法

予防的な薬物療法(化学予防とも呼ばれています)とは、病気の予防のために薬を使うことです。この治療法が推奨されるには、予防しようとする病気のリスクを患者が有しており、検討されている薬による副作用のリスクが低くなければなりません。

予防的な薬物療法は、例えば、ある病気(エイズなど)の患者における感染症の予防、片頭痛の患者における頭痛の予防などのほか、多数の特定の状況で明らかに役立ちます。予防的な薬物療法は特定の状況でのみ効果がありますが、そのような状況の中には頻繁に起こるものもあるため、多くの人に有用です。例えば、冠動脈疾患や脳卒中のリスクのある成人には、通常はアスピリンが推奨されます。新生児には、眼の淋菌感染予防のため、日常的に点眼薬を投与します。乳がんのリスクが高い女性は、予防的な薬物療法(例えばタモキシフェン)が有益な場合があります。

3段階の予防

3段階の予防とは、一次、二次、三次の予防のことです。

一次予防では、発病を実際に防ぎます。ワクチン接種、高リスクの行動を変えるためのカウンセリング、ときには化学予防も一次予防にあたります。

二次予防では、しばしば症状が現れる前の早い段階で病気を発見して治療し、深刻な影響を最小限にとどめます。

二次予防には、マンモグラフィーによる乳がんの検査、二重X線吸収測定法(DXA)による骨粗しょう症の検査などのスクリーニングプログラムが含まれます。また、性感染症と診断された人のセックスパートナーを追跡(接触者追跡)し、必要な場合は治療して、感染の拡大を最小限にとどめることも含まれます。

三次予防では、すでに発病している病気(通常は慢性疾患)を管理し、合併症やさらなる損傷を予防します。例えば糖尿病患者の三次予防は、血糖値の管理、十分なスキンケア、頻繁な足の検査、心血管疾患を予防するための頻繁な運動が主体となります。脳卒中を起こした患者の三次予防には、脳卒中の再発を予防するためのアスピリンの服用などが含まれます。

三次予防には、けが、心臓発作、脳卒中後のリハビリテーションなど、悪化を予防して生活の質を最大限に上げるためのサポートやリハビリテーションなどが含まれます。

さらに、寝たきりの患者の床ずれ(褥瘡)の予防など、身体障害のある人の合併症の予防も、三次予防に含まれます。

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健康上の問題に対する主な予防策 *

健康上の問題

予防策

禁煙する(肺がんや他の多くのがんを予防)。

繊維質、果物、野菜を豊富に含み、脂肪(特に飽和脂肪酸とトランス脂肪酸)とカロリーを抑えたバランスのよい食事をとる(乳がん、大腸がんの予防)。

塩蔵した食品や燻製の摂取量を減らす(胃がんの予防)。

日光を浴びすぎないようにし、紫外線防御指数(SPF)の高い日焼け止めを使用する(皮膚がんの予防)。

確実に小児にHPV(ヒトパピローマウイルス)ワクチンを接種する(子宮頸がん、のどのがんの予防)。

がんを予防するために推奨される薬剤の使用を検討する(乳がんの高リスク女性に対するタモキシフェンなど)。

推奨されるスクリーニング検査を受ける。

禁煙する。

有害物質への曝露を避ける(特に労働環境において)。

糖尿病(2型)

定期的に運動する。

バランスのよい食事をとる。

推奨される体重を維持する。

食事と薬(必要に応じて)により、脂質の値を正常に維持する。

食事や運動、ストレスの軽減、薬(必要な場合)により、血圧を正常に維持する。

禁煙する。

食事と薬(必要に応じて)により、脂質とコレステロール値を正常に維持する。

食事や運動、ストレスの軽減、薬(必要な場合)により、血圧を正常に維持する。

繊維質、果物、野菜を豊富に含み、脂肪(特に飽和脂肪酸とトランス脂肪酸)とカロリーを抑えたバランスのよい食事をとる。

推奨される体重を維持する。

禁煙する。

定期的に体を動かし、有酸素運動(速足でのウォーキング、サイクリング、ジョギングなど)や、筋力を増強する運動(フリーウェイトやウェイトマシンを使ってのトレーニングなど)を行う。

勧められた場合は、アスピリンおよび脂質低下薬を服用する(冠動脈疾患のリスクが高いほとんどの成人)。

コカインを使用しない。

繊維質、果物、野菜を豊富に含み、塩分、脂肪(特に飽和脂肪酸とトランス脂肪酸)、カロリーを抑えたバランスのよい食事をとる。

定期的に体を動かし、有酸素運動や筋力強化運動を行う。

食事、運動、薬(必要な場合)により、コレステロール値を正常に維持する。

推奨される体重を維持する(食事と運動により)。

禁煙する。

インフルエンザワクチンを毎年接種する(特に、乳児、高齢者、心疾患や肺疾患、免疫系の疾患のある人)。

飲酒量を適度に抑える。

A型肝炎とB型肝炎のワクチンを接種する(これらの肝炎の危険因子をもつすべての小児と成人)。

筋力強化運動とストレッチ運動を行う。

体を動かし、活動的な生活を維持する。

推奨される体重を維持する。

十分な量のカルシウムとビタミンDを摂取する(食事やサプリメントで)。

毎日30分以上、負荷のかかる運動をする(例えば、ウォーキング、ジョギング、テニス、ダンス)。

医師から処方された場合は、骨を強くする薬を服用する。

カフェインとアルコールの摂取を制限する(1日1ドリンクまで)。

禁煙する。

肺炎のワクチンには以下の2種類があります。

肺炎球菌結合型ワクチン(PCV13):すべての新生児および2歳未満のすべての小児、65歳以上のすべての成人、特定の病状を有する2~64歳までのすべての人に対して接種

肺炎球菌多糖体ワクチン(PPSV23) :65歳以上のすべての成人、2~64歳で特定の病状のために肺炎のリスクが高い人、19~64歳の喫煙者に対して接種

性行為を控えるか、セックスパートナーの数を抑える。

コンドームを使用し、安全な性行為を行う。

性行為の状況に応じて、HIV感染に対する予防措置を講じる必要があるかどうかについて主治医と相談

歯を磨き、定期的にデンタルフロス(糸ようじ)を使う。

甘いものを控える。

定期的に歯科医に行く。

必要に応じて、フッ素のサプリメントを使用する(生後6カ月以上の就学前の小児で、飲料水のフッ素が不十分な場合)。

*これらの予防策に加えて、推奨されるスクリーニング検査を受けるべきです( 推奨される主なスクリーニング検査* ,†)。

1ドリンク=とは、ビール1缶(約360ミリリットル)、ワインでグラス1杯(約150ミリリットル)、ウイスキーなどの蒸留酒で約45ミリリットルに相当します。

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