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小児の脳腫瘍の概要

執筆者:

Renee Gresh

, DO, Nemours A.I. duPont Hospital for Children

レビュー/改訂 2019年 7月
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脳腫瘍は15歳未満の小児で最も多くみられる悪性固形腫瘍であり,がんによる小児期死亡の2番目の原因である。診断は典型的には,画像検査(通常MRI)と生検による。治療には外科的切除,化学療法,放射線療法が含まれる。

小児に最も一般的な中枢神経系腫瘍は以下の通りである(多い順):

症状と徴候

頭蓋内圧亢進が最も一般的な症状の原因であり,それらの症状としては以下のものがある:

  • 頭痛

  • 悪心および嘔吐

  • 易刺激性

  • 嗜眠

  • 行動変化

  • 歩行障害および平衡障害

診断

  • MRI

  • 生検

MRIは実質性腫瘍をより精細に描出でき,後頭蓋窩内,クモ膜下腔,クモ膜,および軟膜の腫瘍を検出できることから,MRIが選択すべき検査である。CTも施行されることがあるが,感度および特異度が劣る。

確定診断と組織型および悪性度の判定のために,生検が行われることがある。

診断が下されたら,病期診断,悪性度分類,およびリスク評価が行われる。病期診断では,脊椎全体のMRI,髄液細胞診用の腰椎穿刺,および残存腫瘍評価のための術後MRIが行われる。世界保健機関(World Health Organization:WHO)が一般に用いられる悪性度分類法を作成している。リスク評価は年齢,残存腫瘍の程度,および病変の進展を示す所見に基づいて行う。

治療

  • 外科的切除

  • 放射線療法,化学療法,またはこれらの組合せ

腫瘍の切除後は,放射線療法,化学療法,またはその両方が通常必要である。

小児の脳腫瘍患者全例で,臨床試験への登録を考慮すべきである。至適な治療には,小児の脳腫瘍の治療の経験を持つ小児腫瘍医,小児脳神経腫瘍医,小児脳神経外科医,脳神経病理医,脳神経放射線科医,および放射線腫瘍医から成る集学的チームが必要である。脳腫瘍の放射線療法は専門的な技術を要するため,可能であればその領域の経験が豊富なセンターで治療を受けさせるべきである。

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