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レット症候群

執筆者:

Stephen Brian Sulkes

, MD, Golisano Children’s Hospital at Strong, University of Rochester School of Medicine and Dentistry

最終査読/改訂年月 2018年 8月
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レット症候群は、生後6カ月間正常な発達がみられた後、発達に異常がみられるまれな神経発達障害で、ほぼ女児だけにみられます。

  • 症状としては、正常な発達が最初にみられた後、言語と社会的な技能が低下します。

  • 診断は、医師が小児の早期の発育と発達を観察した結果と、遺伝子検査の結果に基づいて下されます。

  • 治療では、症状の管理と教育的支援を中心とした集学的アプローチを行います。

レット症候群は、ほぼ女児のみに発生する、まれな遺伝性の神経発達障害です。脳の発達に必要な遺伝子の変異が原因です。対人関係の障害、言語能力の欠如、手の反復動作などがみられます。レット症候群の女児は、多くの場合、出生前も分娩時にも異常がなく、正期産で生まれます。社会的技能とコミュニケーションの面で問題があるなど、多くの症状が自閉スペクトラム症の症状と似ていますが、レット症候群は別の病気です。

レット症候群の女児は、生後6カ月から4歳のある時期までは正常に発達しているように見えます。レット症候群を発症すると、頭囲の成長が遅れ、言語能力と社会的技能が悪化します。レット症候群の女児はたいてい、手を洗ったり絞ったりするような手の動きを繰り返し行います。意図的な手の動きができなくなり、歩行障害が現れ、そして体幹運動がぎこちなくなります。通常、重度の知的障害が現れます。けいれん発作がしばしば起こり、次第に運動が障害されることもあります。脊柱側弯症が生じることがあり、しばしば心臓の異常もみられます。成長が遅れることがあり、体重の維持が困難な傾向があります。

診断

  • 医師の評価

  • 遺伝子検査

レット症候群の診断は、小児が早期の成長・発達を遂げていく過程で医師が症状を観察することによって下されます。小児の身体状態と神経学的状態を継続的に評価することも必要です。

診断を確定するために変異遺伝子の遺伝子検査が行われます。

予後(経過の見通し)

余命を含めた長期的な予後(経過の見通し)は様々です。しかし、医療チームの支援があれば、通常は成人まで良好な状態で生存できます。けいれん発作がどのくらいうまくコントロールされているか、歩行能力や栄養が保たれているかなど、多くの要因が予後に影響します。

治療

  • 医療チームの支援

  • 特別な教育的支援

  • 症状の管理

レット症候群に対する根治的な治療法はありません。

レット症候群に対して最も役立つ治療は、理学療法士、作業療法士、言語療法士を含む医療チームによるアプローチです。たいていの場合、レット症候群の女児には広範囲に及ぶケアと、特別な教育プログラムが必要になります。

治療を行わなくても、小児期の後期や青年期の初期に対人関係におけるわずかな改善がみられることがありますが、言語障害と行動障害は続きます。

けいれん発作をコントロールするための薬を使用することもあります。

脊柱側弯症の進行と心臓の異常をモニタリングするために、定期的な再評価が必要です。

体重維持を補助する栄養サポートが必要になることもあります。

米国個別障害者教育法(Individuals with Disabilities Education Act:IDEA)は、公立学校に対して、レット症候群の小児と青年に適切な教育を無償で提供することを義務づけています。教育は極力制限がなく、可能な限り包括的な環境で行わなくてはなりません。つまり、障害のある小児が障害のない小児と交流する機会や、その地域にある施設などの資源を同等に使う機会を、あらゆる場面で与えられる教育環境です。

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