関節液の分類に基づく鑑別診断*†

貯留液の種類

考えられる原因

出血性

抗凝固薬

血管腫

凝固障害

神経因性(神経障害性)関節症

色素性絨毛結節性滑膜炎

壊血病

血小板減少

骨折がある外傷または骨折がない外傷

腫瘍

感染性

患者の特徴に応じた様々な微生物(表「急性の感染性関節炎の原因となる一般的な微生物」を参照)

炎症性

急性の結晶性滑膜炎(痛風およびピロリン酸カルシウム関節炎[偽痛風]

強直性脊椎炎

クローン病

ライム病

部分的に治療した,もしくは毒性の弱い細菌感染症

乾癬性関節炎

反応性関節炎

関節リウマチ

リウマチ熱

全身性エリテマトーデス(軽度の炎症)

滑膜の梗塞(例,鎌状赤血球症により生じる)

潰瘍性大腸炎

非炎症性

アミロイドーシス

エーラス-ダンロス症候群

肺性肥大性骨関節症(ばち指を含む)

変形性関節症を起こす代謝性疾患

神経因性(神経障害性)関節症

変形性関節症

離断性骨軟骨炎

骨軟骨腫症

骨壊死(鎌状赤血球症により生じる骨壊死を含む)

全身性強皮症

リウマチ熱

全身性エリテマトーデス

鎮静化しつつあるまたは早期の炎症

外傷

関節液の分類の表も参照のこと。この鑑別診断は一部を記載したものに過ぎない。

†一部の疾患は複数の分類にまたがる(例,神経障害性関節症は出血性の場合も非炎症性の場合もある;全身性強皮症は炎症性の場合も非炎症性の場合もある)。