感染性胃腸炎に対する経口抗菌薬の抜粋*

感染性胃腸炎に対する経口抗菌薬の抜粋*

微生物

抗菌薬

Campylobacter jejuni

アジスロマイシン

シプロフロキサシン†

コレラ菌(Vibrio cholerae

シプロフロキサシン

ドキシサイクリン§

アジスロマイシン

Clostridioides difficile

バンコマイシン

フィダキソマイシン

メトロニダゾール‖

赤痢アメーバ(Entamoeba histolytica

メトロニダゾール ¶

チニダゾール ¶

ランブル鞭毛虫(Giardia intestinalisまたはG. lamblia

チニダゾール

メトロニダゾール

ニタゾキサニド(nitazoxanide)

Shigella

シプロフロキサシン

アジスロマイシン

*大半の症例では抗菌薬は適応とならないが,特定の微生物に起因する感染症の治療には,輸液とともに支持的に使用してもよい。

†耐性が高まっている。

‡ 特定の地域および菌株ではドキシサイクリン,フルオロキノロン系,およびスルファメトキサゾール/トリメトプリム(SMX/TMP)に対する耐性が高まっているため,抗菌薬の選択では可能であれば感受性試験の結果を指針とするべきである。一般に,妊婦以外の成人にはドキシサイクリンが第1選択の抗菌薬として推奨される。小児および妊婦に対する第1選択薬,ならびにそれ以外の患者に対する第2選択薬は,アジスロマイシンである。その他の推奨は様々であるが,アウトブレイク中の菌株が感受性を示す場合の小児に対する一般的な第2選択の抗菌薬はSMX/TMPである。シプロフロキサシンは,妊婦以外の成人における第2および第3選択薬であるが,小児では一般に回避され,菌株がSMX/TMPに耐性を示す場合には第2選択薬として使用できる。

§ この抗菌薬を妊婦に投与してはならない。

‖ メトロニダゾールは推奨されないが,バンコマイシンおよびフィダキソマイシンに耐えられない患者では使用してもよい。

¶ 治療後に引き続き,ヨードキノール(iodoquinol)20日間またはパロモマイシン7日間の投与を行うべきである。

*大半の症例では抗菌薬は適応とならないが,特定の微生物に起因する感染症の治療には,輸液とともに支持的に使用してもよい。

†耐性が高まっている。

‡ 特定の地域および菌株ではドキシサイクリン,フルオロキノロン系,およびスルファメトキサゾール/トリメトプリム(SMX/TMP)に対する耐性が高まっているため,抗菌薬の選択では可能であれば感受性試験の結果を指針とするべきである。一般に,妊婦以外の成人にはドキシサイクリンが第1選択の抗菌薬として推奨される。小児および妊婦に対する第1選択薬,ならびにそれ以外の患者に対する第2選択薬は,アジスロマイシンである。その他の推奨は様々であるが,アウトブレイク中の菌株が感受性を示す場合の小児に対する一般的な第2選択の抗菌薬はSMX/TMPである。シプロフロキサシンは,妊婦以外の成人における第2および第3選択薬であるが,小児では一般に回避され,菌株がSMX/TMPに耐性を示す場合には第2選択薬として使用できる。

§ この抗菌薬を妊婦に投与してはならない。

‖ メトロニダゾールは推奨されないが,バンコマイシンおよびフィダキソマイシンに耐えられない患者では使用してもよい。

¶ 治療後に引き続き,ヨードキノール(iodoquinol)20日間またはパロモマイシン7日間の投与を行うべきである。

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