小児および青年における婦人科的評価

執筆者:Shubhangi Kesavan, MD, Cleveland Clinic Learner College of Medicine, Case Western Reserve University
Reviewed ByOluwatosin Goje, MD, MSCR, Cleveland Clinic, Lerner College of Medicine of Case Western Reserve University
レビュー/改訂 修正済み 2024年 3月
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最初の婦人科診察が推奨される年齢は,徴候や症状によって異なる。診察を成功させるためには,婦人科診察の前に小児と家族に十分な説明を行い,信頼関係を築き,安心感を与え,診察中および診察後にコミュニケーションをとることが極めて重要である(1)。

小児

思春期前の小児に対する婦人科的評価は,医学的適応がある場合にのみ行われ,具体的な症状または懸念に基づいて対象を絞った診察を行う。思春期前の解剖学的構造と思春期の様々な段階に関する知識は,所見を正確に記録する上で重要である。

親(または養育者)および年齢に応じて小児から病歴を聴取する。何が起こりうるのかを親と小児が把握でき,患者と医師の間に信頼関係が構築できるよう,親と小児に対して診察に関する十分な説明を行うべきである。診察の目標は,小児に恐怖や不必要な不快感を与えることなく,必要な情報を得ることである。

小児の外陰または腟の大半の病態に対しては,外陰の診察で十分である。幼児は,親の膝の上で診察してもよい。より年長の小児は,膝胸位またはカエルの脚のような肢位とするか,側臥位にして片膝を胸部に引き寄せさせて診察できる。

帯下があり感染が疑われる場合は,以下のいずれかの方法で培養検体を採取することができる:

  • 滅菌生理食塩水で湿らせた滅菌綿棒を処女膜輪に沿って愛護的に挿入する

  • 滅菌生理食塩水を腟に注入する;腟口近くで3本のスワブを構えておき,小児に咳をするよう指示して,その際に排出される生理食塩水を採取する

  • 滅菌生理食塩水で満たしたシリンジをカテーテルに接続する;カテーテルを腟に挿入して少量の生理食塩水を注入する;シリンジのプランジャーを引いて検体を採取する

真菌培養で確認されない限り,思春期前の女児に対してカンジダ感染症の治療を行うべきではない。性的外傷が疑われる場合は,性感染症の検査を行ってよい。

泌尿生殖器症状が持続する場合や腟または上部生殖器の異常が疑われる場合には,一部の症例で内診が必要となる。内診が必要となる問題の例としては,身体的外傷,性的暴行,原因不明の性器出血,異物の疑い,生殖器または骨盤内の腫瘤などがある。正常な解剖学的変異または外陰の一般的な状態(例,正中線の癒合不全,尿道脱,陰唇癒着,類天疱瘡,または処女膜の異常)を身体的損傷と混同してはならない。

小児では,内診は典型的には麻酔下での診察として行われる。腟および子宮頸部の診察は,生理食塩水で洗浄しながらKillian鼻鏡,光ファイバー腟鏡(vaginoscope),膀胱鏡,または軟性子宮鏡を用いて行う場合がある。

小児では,骨盤内腫瘤を腹部に触知することがある。

青年

青年の病歴聴取では,患者の親(または養育者)が同席する場合もしない場合もある。親または養育者の同席なく病歴聴取を行うことで,青年は医師と話す際に気分がより楽になることがあり,特に性交歴,性感染症(STI)の検査およびその結果,避妊カウンセリング,または性的虐待に関してはその傾向がある。しかしながら,ときに養育者の前で月経歴について話し合う方が青年にとっては楽なこともあり,また養育者の方が青年よりも月経パターンについてより正確な情報を伝えることができる場合もある(青年はある種の詳細な事柄を見過ごすことがある)。米国では,未成年者の定義および未成年者が親または法定後見人の同意なしに行うことのできる医学的決断(該当する場合)は,州法によって異なる。

21歳未満の患者では,医学的適応(例,婦人科症状,STIの危険因子)がある場合にのみ内診が行われる。大半の避妊法では,始める前に内診をする必要はないが,子宮内避妊器具は例外である(2)。

性的に活動的でない青年については,診察は小児の場合と同様に行う(すなわち,必要に応じて麻酔下で内診を行う場合がある)。

性的に活動的な青年には,ルーチンの予防ケアの受診時に内診を勧めることがある。しかしながら,患者が内診を拒否し,現在症状がない場合,医師は早朝尿検体または自己採取した腟スワブ検体を用いて一部のSTIの検査を行うことができ,それにより内診の実施を控えることができる。性的に活動的な25歳未満の全ての女性に対して,米国疾病予防管理センター(Centers for Disease Control and Prevention:CDC)は,淋菌感染症およびクラミジア感染症のスクリーニングを年1回実施することを推奨している(CDC: Screening Recommendations and Considerations Referenced in Treatment Guidelines and Original Sourcesを参照)。

一般身体診察には,身長および体重の測定を含めるべきである。低身長,遺伝性疾患,または染色体異常症が認められる場合は,その他の測定も行うことがある。思春期発来の状況を評価すべきである。甲状腺腫大,男性型多毛症,ざ瘡,男性型脱毛症,陰核肥大などの内分泌疾患の徴候に注意すべきである。

来院時に避妊,セーファーセックス,およびSTI検査に関する情報を適宜提供すべきであり,ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンについて話し合い,勧めるべきである。

参考文献

  1. 1.French A, Emans SJ.Office Evaluation of the Child or Adolescent.In: Emans SJ, Laufer MR, DiVasta A, eds.Emans, Laufer, Goldstein's Pediatric and Adolescent Gynecology.7th ed.Wolters Kluwer; 2019; 3-22

  2. 2.American College of Obstetricians and Gynecologists’ Committee on Gynecologic Practice: Opinion No. 754: The utility of and indications for routine pelvic examination.Obstet Gynecol 132 (4):e174–e180, 2018 (reaffirmed 2020).doi: 10.1097/AOG.0000000000002895

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