環軸関節亜脱臼

(C1-C2亜脱臼)

執筆者:Peter J. Moley, MD, Hospital for Special Surgery
Reviewed ByBrian F. Mandell, MD, PhD, Cleveland Clinic Lerner College of Medicine at Case Western Reserve University
レビュー/改訂 修正済み 2024年 11月
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環軸関節亜脱臼とは,第1頸椎(環椎)の第2頸椎(軸椎)に対するアライメント異常であり,過屈曲,過伸展,および軸方向の荷重によって発生することがある。

頸部痛および背部痛の評価ならびに頭蓋頸椎移行部異常も参照のこと。)

環軸関節亜脱臼は,重度外傷に起因することもあれば,関節リウマチ若年性特発性関節炎強直性脊椎炎ダウン症候群など,頸椎が侵されることのある疾患の患者に発生することもある。環軸関節亜脱臼は非常にまれである。

環軸関節亜脱臼の症状

環軸関節亜脱臼は通常無症状であるが,漠然とした頸部痛,後頭部痛,またはときに間欠的な(かつ致死的となりうる)頸髄圧迫を引き起こすことがある。

環軸関節亜脱臼の診断

  • X線

  • 靱帯の完全性を評価するためのMRI

環軸関節亜脱臼は通常,頸部の屈曲位および伸展位のX線像で診断される。患者が耐えられる限りの頸部屈曲位の画像により,頸椎全体の動的不安定性が示される。C1-C2レベルより下での動揺は,屈曲位と伸展位の画像間で10度以上の角度増大と3mm以上の平行移動を認める場合と定義される。X線像が異常である場合や正常であるが亜脱臼が依然として疑われる場合は,より高感度の検査であるMRIを行うべきである。MRIではさらに最も感度の高い脊髄圧迫の評価が得られ,脊髄圧迫が疑われる場合は直ちに行う。

環軸関節亜脱臼の治療

  • 対症療法

  • 頸部の固定

  • 手術

環軸関節亜脱臼の治療の適応としては,痛み,神経脱落症状,潜在的な脊椎不安定性などがある。治療法としては対症療法(例,鎮痛薬)や頸部固定などがあり,通常は硬性の頸椎カラーから始める。治療の緊急性は一般に,症状に基づくか,感受性の高い患者ではMRIにおける脊髄の異常の有無に基づく。症状が増加する症例または急性外傷性損傷では,脊椎の安定化のために手術が必要になる場合がある(1)。

治療に関する参考文献

  1. 1.Yamada T, Yoshii T, Matsukura Y, et al.Retrospective analysis of surgical outcomes for atlantoaxial subluxation. J Orthop Surg Res.2019;14(1):75.Published 2019 Mar 7.doi:10.1186/s13018-019-1112-2

要点

  • 環軸関節亜脱臼は第1頸椎と第2頸椎のアライメント異常であり,まれな病態である。

  • 原因としては,重度外傷のほか,関節リウマチ,若年性特発性関節炎強直性脊椎炎,ダウン症候群など,頸椎を侵す特定の疾患が挙げられる。

  • 通常は無症状であるが,漠然とした頸部痛,後頭部痛,またはときに間欠的な(かつ致死的となりうる)頸髄圧迫を引き起こすことがある。

  • 屈曲位および伸展位の頸部X線により診断し,脊髄圧迫が疑われる場合はMRIを施行する。

  • 鎮痛薬および頸部固定で治療するが,MRIで脊髄に異常を認める患者には手術が必要である。

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