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生後最初の数日間

執筆者:

Deborah M. Consolini

, MD, Thomas Jefferson University Hospital

最終査読/改訂年月 2017年 4月
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母親と新生児は通常、病院で1~2日間を過ごしますが、この間に両親は新生児の食事、入浴、着替えなどについて学び、その行動や発しているしぐさ、声に親しんでいきます。

親は退院前に、臍帯(へその緒)、割礼、皮膚、排尿、排便、体重に関する日常的なケアを学びます。

臍帯(へその緒)

臍帯を留めていたプラスチック製の臍帯クランプは、生後24時間以内に外します。残った臍帯は清潔で乾いた状態にしておく必要があります。アルコール溶液や他の消毒液で断端をふくことはもはや勧められていません。臍帯の残った部分は1~2週間のうちに自然にとれます。臍帯に感染が起こることもまれにあるため、医師はその部分が赤い、腫れている、あるいは分泌物が出ているなどの徴候をすべてチェックします。

割礼

割礼(包皮環状切除術)を希望する場合は、通常新生児が退院するまでの生後数日間のうちに行います。新生児の割礼を行うかどうかは、両親の信仰や考え方によります。医学的理由で割礼を行うのは、包皮が異常にきつくて尿の流れを妨げる場合です。割礼を受けた男性は陰茎がんおよび尿路感染症にかかるリスクが低下しますが、このようなリスクは清潔にすれば最小限にとどめられます。

男児1000名のうち2~20名には通常軽い出血や局所の感染など多少の合併症が起こります。しかし重篤な感染症を引き起こしたり、傷あとを残したり、非常にまれですが陰茎の先端を誤って切断してしまうこともあります。割礼を受けなかった男性の数と同数の人が、後に包皮環状切除術が必要になります。

新生児に排尿がみられない場合や出血性の病気がある場合、陰茎に何らかの異常がある場合は割礼を行うべきではありません。後に形成外科的な修復が必要となった場合、包皮が必要になることもあるからです。母親が妊娠中に抗凝固薬やアスピリンなど出血のリスクを高める薬剤を服用していた場合は、新生児の割礼は延期すべきです。手術は、これらの薬剤が新生児の体から完全に排出されるまで待たなくてはなりません。

皮膚

生後最初の1週間、たいていの新生児には軽度の発疹がみられます。発疹は、衣類でこすられる部分、つまり腕、脚、背中などに多く現れますが、まれに顔面に出る場合もあります。この発疹は自然に治ります。ローションやパウダーを塗ったり、香料入りの石けんを使ったり、おむつの上から防水性素材のパンツをはかせたりすると、発疹を悪化させます。特に暑い季節はその傾向が強くなります。数日たつと、特に手首と足首のしわの部分で、しばしば皮膚が乾燥したりむけたりすることがあります。

他に異常のみられない新生児で、生まれて第1日目以降に、皮膚が黄色っぽくなる(黄疸 新生児黄疸 黄疸とは、血流中のビリルビンの増加(高ビリルビン血症)が原因で、皮膚や眼が黄色くなることです。ビリルビンは、古くなった赤血球または損傷した赤血球を再利用する正常なプロセスの中で、ヘモグロビン(酸素を運ぶ赤血球の一部)が分解されるときに形成される、黄色い物質です。ビリルビンは血流によって肝臓に運ばれ、胆汁(肝臓で作られる消化液)の一部として肝臓から排泄されるように処理されます。胆汁は胆管を通って小腸の最初の部分(十二指腸)に送られます。肝... さらに読む )ことがあります。黄疸が現れる理由は、子宮内にいたときの肝臓の働きが出生後に変わっていくためです。 生後24時間以内に現れる黄疸は特に問題で、もっと重篤な病気の徴候である場合があります。新生児に黄疸がみられた場合、通常血液検査を行い、胆汁中の主な色素であるビリルビンの値を測ります。ビリルビン値がある特定の値を超えた場合は、新生児を裸にして光線の下に置く、光線療法を開始します。光線療法は2日から1週間必要です。

排尿と排便

新生児が生後2日間に排泄(はいせつ)する尿は濃度が高く、しばしば「尿酸塩」と呼ばれる化学物質が含まれており、そのためにおむつがオレンジ色やピンク色になることがあります。生後24時間以内に新生児が排尿をしない場合、その原因を調べます。排尿開始の遅れは男児によくみられます。

新生児の最初の腸からの排出物は、粘り気のある緑色がかった黒い物質で胎便といいます。すべての新生児は、生後24時間以内に胎便を排泄するはずです。生後24時間以内に胎便を排泄しない場合、医師は検査を行って病気がないか調べます。例えば、ときおり先天異常のため腸管が閉塞していることがあります。

体重

ほとんどの新生児は生後数日の間に、体重 体重 身体的成長とは、体の大きさ(体長または身長と体重)と臓器の大きさが増すことです。出生後から約1~2歳まで、小児は急速に成長します。その後、成長の速度は遅くなります。成長の速度が遅くなると、必要なカロリーも少なくなり、小児の食欲が減っていることに気づく親もいます。2歳になると、小児が非常に不規則な食べ方をすることがあり、ときに不安になる親も... さらに読む が出生時に比べ5~7%程度減少します。その理由のほとんどは、水分が尿として失われるためですが、胎便が排泄されることも理由の1つです。 母乳 母乳哺育 新生児にとって母乳は理想的な栄養源です。 乳児は母乳または乳児用人工乳で哺育しますが、少なくとも生後6カ月までの間は母乳だけで授乳を行い、生後6カ月から1年の間に適切な固形食を開始するよう勧められています。1歳を過ぎた後、乳児と母親が望む限り母乳哺育を続けることができます。しかし、1歳以降も母乳を与える場合は、固形食や他の飲みもので足りない分を補うものとすべきです。 母乳の授乳はいつでも可能というわけではなく(母親が授乳期間中にある種の... さらに読む 母乳哺育 で育っている新生児は約2週間、人工乳 人工乳による授乳 病院では、一般に新生児には出生後すぐに授乳を行い、その後は、欲しがったときに授乳するのが理想的です。生後最初の1週間は、1回の授乳で約15~60ミリリットル飲みますが、その後は徐々に量が増えて、2週目までには1回に約90~120ミリリットルを、1日に6~8回飲むようになります。新生児には、毎回一定量を飲みきるよう無理強いせず、おなかがすいて欲しがったときに好きなだけ与えるようにします。成長するにしたがって乳児が飲む量は増え、3~4カ月頃... さらに読む 人工乳による授乳 で育っている新生児は約10日で出生体重に戻ります。その後、生後数カ月間は、1日20~30g体重が増えなくてはなりません。生後約6カ月には、体重が2倍になっていなければなりません。

退院

米国では、出産後24~48時間以内に新生児を退院させるのが普通です。48時間以内に退院した場合、2~3日後に医師の診察を受ける必要があります(小児の健診 乳児健診 健康な乳児は、生後1年間は医師による健診を定期的に受ける必要があります。健診は、生後数日以内か生後2週までと、生後1、2、4、6、9カ月の時点で受けます。健診で医師は月齢別のガイドラインを参考に乳児の成長と発達を継続的にモニタリングし( 乳児と小児の身体的成長)、様々な発達上の指標について親に尋ねます( 出生後から生後12カ月までの発達の目安*)。ときに検査を行い、また、数多くの健診を通じて様々な病気に対するワクチン接種も行います(... さらに読む を参照)。退院が48時間より後の場合は生後2週目に診察を受け、何か具体的な問題(哺乳不良、便秘 小児の便秘 便秘とは、乳幼児では少なくとも1カ月間、より年長の小児では2カ月間、排便が遅れたり困難になったりすることです(成人の便秘も参照)。便が硬くなりときに大きさが通常より増し、排便時に痛みを伴うことがあります。便秘は小児でとてもよくみられます。便秘は、小児が医療機関を受診する理由の約5%を占めています。乳児と小児が便秘を特に起こしやすい時期は3回あります。1回目はシリアルや固形食が乳児に開始されたとき、2回目はトイレトレーニング中、3回目は入... さらに読む 下痢 小児の下痢 下痢は小児でとてもよくみられる病気です(成人の下痢も参照)。下痢とは、小児の正常なパターンとは違う、軟便または水様便が頻繁に排泄される状態です。血液や粘液が下痢に混じっていることもあります。健康な小児では、年齢と食事内容によって排便回数や便の硬さが違うため、軽い下痢を起こしているのか、または正常なのかを判断するのが難しい場合があります。例えば、離乳食をまだ始めていない母乳栄養の乳児は、軟らかい便を頻繁に排泄しますが、これは正常です。この... さらに読む 黄疸 新生児黄疸 黄疸とは、血流中のビリルビンの増加(高ビリルビン血症)が原因で、皮膚や眼が黄色くなることです。ビリルビンは、古くなった赤血球または損傷した赤血球を再利用する正常なプロセスの中で、ヘモグロビン(酸素を運ぶ赤血球の一部)が分解されるときに形成される、黄色い物質です。ビリルビンは血流によって肝臓に運ばれ、胆汁(肝臓で作られる消化液)の一部として肝臓から排泄されるように処理されます。胆汁は胆管を通って小腸の最初の部分(十二指腸)に送られます。肝... さらに読む など)があればそれまでに診察を受けます。

普通は小児科医が退院の許可を出します。退院前に、どういうときに小児科医に電話するのがよいのか分かりやすく親に説明します。例えば、 乳児と小児の発熱 正常な体温は人によって異なります。また1日の中でも変動がみられ、一般的には午後に最も高くなります。就学前の小児では体温は高めであり、約1歳半~2歳で最も高い値を示します。このような違いはありますが、ほとんどの医師は直腸体温計による測定で約38℃以上の体温を熱と定義しています(小児の体温の測り方を参照)。 たいていの場合、親は体温がどのくらい高いかについて心配しますが、熱の高さは必ずしも原因の深刻さを表すものではありません。高熱を引き起こ... さらに読む 乳児と小児の発熱 がある(肛門で体温を測ります)、呼吸が苦しそうである、食欲がない、胆汁を吐く(黄緑色のものを吐く)、皮膚の色が青くなる(チアノーゼ チアノーゼ チアノーゼは、血液中の酸素の不足が原因で、皮膚が青っぽく変色することです。 酸素が枯渇した血液(脱酸素化血液)は、赤色というより青みがかっており、これが皮膚を循環している場合にチアノーゼがみられます。肺または心臓の重い病気の多くは、血液中の酸素レベルを低下させるため、チアノーゼの原因となります。また、血管や心臓にある種の奇形があると、血液が空気中から酸素を取り込む場所である肺胞(肺にある小さな空気の袋)を通らず、直接心臓に流れるために、... さらに読む )場合は、すぐに小児科医に電話すべきです。

退院して家に戻ると、乳児を迎えることで家族全員にいろいろな生活の変化が求められます。それまで子どもがいなかった家庭の場合、乳児を迎えたことで生活は一変するでしょう。すでに子どもがいる家庭の場合、その子どもたちが乳児にやきもちをやくことがあります。子どもたちに乳児を迎える心の準備をさせると同時に、親がその子にも十分な関心を向けてあげ乳児の世話にも参加させると、子どもも新しい変化を受け入れやすくなります。ペットに関しても、乳児を受け入れられるよう注意を払ってやる必要があります。ペットを乳児から遠ざけておくことも必要でしょう。

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