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小児の脳腫瘍の概要

執筆者:

John J. Gregory, Jr.

, MD, Rutgers, New Jersey Medical School

最終査読/改訂年月 2016年 6月
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  • 小児で最も多くみられる脳腫瘍は星細胞腫です。次いで多いのが髄芽腫上衣腫です。

  • 脳腫瘍により、頭痛、吐き気、嘔吐、視覚障害、ぼんやりする、協調運動障害、平衡障害などの様々な症状が生じます。

  • 診断は通常、MRI(磁気共鳴画像)検査と生検の結果に基づいて下されます。

  • 治療としては、手術、放射線療法、化学療法、またはこれらが組み合わせて行われます。

脳腫瘍(脳腫瘍も参照)は、15歳未満の小児がんの中で(白血病の次に)多くみられるがんであり、がんによる死亡の2番目に多い原因です。通常、脳腫瘍の原因は不明です。

症状

頭蓋内部の圧力(頭蓋内圧)の上昇により、脳腫瘍の最初の症状が生じることがあります。腫瘍が脳内の脳脊髄液(髄液)の流れを遮っている場合、または腫瘍が占める領域が大きい場合、頭蓋内圧が上昇することがあります。頭蓋内圧が上昇すると、次のようなことが起こります。

  • 乳児や非常に年少の小児の場合、頭部の拡大(水頭症)

  • 頭痛

  • 吐き気や嘔吐(しばしば小児が目覚めた直後に生じます)

  • 複視などの視覚障害

  • 眼球を上へ向けることができない

  • 気分や意識レベルの変化(このため小児は怒りっぽくなったり、元気がなくなったり、錯乱したり、うとうとしたりします)

腫瘍が発生した脳の部位により、その他の様々な症状が生じます。

診断

  • 画像検査

  • 通常は生検、ときに腫瘍全体を切除する手術

  • ときに腰椎穿刺

医師は症状に基づいて脳腫瘍を疑います。

脳腫瘍の有無を確かめるため、通常、医師はMRIなどの画像検査を行います。たいていの場合、腫瘍はMRI検査で検出できます。CT(コンピュータ断層撮影)検査が行われることもあります。MRIまたはCT検査の前に、通常は造影剤が静脈に注射されます。造影剤は画像を鮮明にする物質です。脳腫瘍が疑われる場合、医師は通常、診断を確定するために組織の小片を採取します(生検)。場合によっては、小片を採取する代わりに、手術で腫瘍全体を切除することもあります。

ときに腰椎穿刺( 腰椎穿刺の方法)が行われ、髄液が採取されて顕微鏡で検査されることもあります。この処置は、腫瘍細胞が髄液中まで広がっていないかどうかを確認する場合や診断がはっきりしない場合に、決まって行われます。

治療

  • 手術による腫瘍の切除

  • 化学療法、放射線療法、またはその両方

  • 髄液の排出

通常、脳腫瘍の治療では手術で腫瘍が切除されます。その後、化学療法放射線療法、またはその両方が行われます。小児の脳腫瘍治療に精通した専門家の医療チームが治療計画を作成します。この医療チームには、小児がん専門医(腫瘍医)、小児神経科医、小児神経外科医、放射線腫瘍医など、乳児、小児、青年の介護や治療を専門とする医師が加わります。

腫瘍が髄液の流れを遮っている場合には、腫瘍を手術で切除する前に、細いチューブ(カテーテル)を用いて髄液を外に排出することがあります。局所麻酔または全身麻酔を行った後、頭蓋骨に開けた小さな孔からカテーテルを通して排液を行い、頭蓋内圧を低下させます。カテーテルは頭蓋内圧測定用ゲージにつながれます。数日後、カテーテルは取り外されるか、永久的に留置できる排液チューブ(シャント—水頭症を参照)に取り替えられます。

手術可能な場合には頭蓋骨を開いて、腫瘍が切除されます(開頭術)。脳腫瘍の中には、脳にほとんど、またはまったく損傷を与えずに切除できるものがあります。手術後にMRI検査が行われ、残っている腫瘍があるかどうか、残っていればどのくらい残っているのかが確認されます。

腫瘍が手術で切除できない場合には、通常、追加的な治療が必要になります。5~10歳未満の小児の場合、腫瘍の種類によっては放射線療法が成長と脳の発達に悪影響を与えかねないため、初めに化学療法が行われることがあります。より年長の小児の場合は、必要に応じて放射線療法が行われます。化学療法では重篤な副作用が生じることがあります。

小児がんは比較的まれであるため、脳腫瘍患者の小児では必ず臨床試験( 科学としての医学)への参加を考慮すべきです。臨床試験では、標準的な治療を受ける小児もいれば、試験中の治療(実験的治療と呼ばれる)を受ける小児もいます。試験中の治療には、新薬を使う治療、既存の薬を新しいやり方で使う治療、新しい手術法や放射線照射法などがあります。しかし、試験的な治療が常に効果的であるとは限りません。副作用や合併症について分からない場合もあります。

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