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妊娠中の肝臓と胆嚢疾患

執筆者:

Lara A. Friel

, MD, PhD, University of Texas Health Medical School at Houston, McGovern Medical School

最終査読/改訂年月 2020年 4月
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肝疾患の中には、妊娠中だけに生じるものがあります。あるいは、胆石 胆石 胆石は胆嚢内で固形物(主にコレステロールの結晶)が集積したものです。 肝臓はコレステロールを過剰に分泌することがあり、このコレステロールは胆汁とともに胆嚢に運ばれ、そこで過剰なコレステロールが固体粒子を形成して蓄積します。 胆石は、ときに数時間続く上腹部痛を起こすことがあります。 超音波検査では極めて正確に胆石を検出できます。 胆石によって痛みなどの問題が繰り返し起こる場合は、胆嚢を摘出します。 さらに読む 胆石 肝硬変 肝硬変 肝硬変は、機能を果たさない瘢痕組織が大量の正常な肝組織と永久に置き換わり、肝臓の内部構造に広範な歪みが生じることです。肝臓が繰り返しまたは継続的に損傷を受けると、瘢痕組織が生じます。 肝硬変の最も一般的な原因は、慢性的なアルコール乱用、慢性ウイルス性肝炎、飲酒によらない脂肪肝です。 食欲不振、体重減少、疲労、全身のだるさなどの症状が現れます。 腹部への体液の貯留(腹水)、消化管の出血、脳機能の異常など、多くの重篤な合併症が起こる可能性が... さらに読む 肝硬変 肝炎 肝炎の概要 肝炎は肝臓の炎症です。 肝炎は世界中でみられる病気です。 肝炎には以下の種類があります。 急性(経過が短い) さらに読む などのように妊娠前から存在するか、偶然妊娠中に起こるものもあります。

妊娠中のホルモンの変化により、肝臓や胆嚢に問題が起こることがあります。こうした問題には軽微で一過性の症状しか生じないものもあります。

妊娠中の胆汁うっ滞

妊娠中の胆汁うっ滞は、以下のリスクを上昇させます。

かゆみが強い場合、ウルソデオキシコール酸と呼ばれる内服薬が処方されることがあります。

妊娠中の胆汁うっ滞はたいてい分娩後に解消されますが、次回以降の妊娠や経口避妊薬の使用で再発する傾向があります。

肝硬変

肝硬変 肝硬変 肝硬変は、機能を果たさない瘢痕組織が大量の正常な肝組織と永久に置き換わり、肝臓の内部構造に広範な歪みが生じることです。肝臓が繰り返しまたは継続的に損傷を受けると、瘢痕組織が生じます。 肝硬変の最も一般的な原因は、慢性的なアルコール乱用、慢性ウイルス性肝炎、飲酒によらない脂肪肝です。 食欲不振、体重減少、疲労、全身のだるさなどの症状が現れます。 腹部への体液の貯留(腹水)、消化管の出血、脳機能の異常など、多くの重篤な合併症が起こる可能性が... さらに読む 肝硬変 (肝臓の瘢痕化)がある場合、流産 流産 流産とは、妊娠20週までに人為的でない原因によって胎児が失われることです。 胎児側の問題(遺伝性疾患や先天異常など)によっても母体側の問題(生殖器の構造的異常、染色体異常、感染症、コカインの使用、飲酒、喫煙、けがなど)によっても流産が起こりますが、多くの場合、原因は不明です。 出血や筋けいれんが起こることがありますが、特に妊娠して週数が経過している場合にはよく起こります。 医師は子宮頸部を診察し、通常は超音波検査も行います。... さらに読む 早産 切迫早産 妊娠37週以前に起こる陣痛は切迫早産とみなされます。 未熟児として生まれた新生児には、深刻な健康上の問題が生じる可能性があります。 切迫早産の診断は通常明らかです。 安静にしたり、ときには薬剤を用いて、分娩を遅らせます。 抗菌薬やコルチコステロイドも必要な場合があります。 さらに読む のリスクが上昇します。

肝硬変があると食道の付近に静脈瘤(静脈が広がって蛇行した状態)ができやすくなります(食道静脈瘤)。妊娠中、特に妊娠の最後の3カ月間には、こうした静脈からの大出血が起きるリスクがわずかに高まります。

妊娠中の脂肪肝

脂肪肝はまれですが、妊娠の終わりにかけて発症することがあります。原因は不明です。

妊娠中の脂肪肝の診断は医師の診察の結果、肝機能検査やその他の血液検査の結果に基づき、肝生検で診断を確定することもあります。医師から直ちに妊娠の継続を断念するよう勧められることがあります。

重度例では母体と胎児の死亡リスクが高くなりますが、生存した場合には完全に回復します。通常、以降の妊娠で再び脂肪肝が起きることはありません。

胆石

肝炎

B型肝炎は分娩直後に子どもに感染することや、それよりまれですが、妊娠中に胎児に感染することもあります。多くの新生児に症状はみられず、軽度の肝機能障害があるのみです。しかし、こういった新生児はこの感染症のキャリアであり、他の人々に感染を拡大させる可能性があります。すべての妊婦が肝炎の検査を受け、感染している場合は胎児への感染を防ぐ対策がとられます。

慢性肝炎 慢性肝炎の概要 慢性肝炎は、肝臓の炎症が最低6カ月以上持続する病気です。 一般的な原因としては、B型およびC型肝炎ウイルス、特定の薬などがあります。 多くの場合は無症状ですが、全身のだるさ、食欲不振、疲労などの漠然とした症状がみられることもあります。 慢性肝炎の結果、門脈圧亢進症と肝不全を伴う肝硬変が生じることがあります。 さらに読む の女性は、特に肝硬変がある場合、妊娠するのが難しいことがあります。妊娠した場合も、流産や早産が起こる可能性が高くなります。こういった女性が妊娠前からコルチコステロイドを使用している場合、妊娠中も継続することが可能です。ときに感染が重度の場合、慢性肝炎の女性に対して第3トリメスター(訳注:日本の妊娠後期にほぼ相当)に抗ウイルス薬を投与することがあります。この薬剤は、肝炎ウイルスを胎児に感染させるリスクを抑えます。

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