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特発性肺線維症

執筆者:

Joyce Lee

, MD, MAS, University of Colorado Denver

最終査読/改訂年月 2017年 6月
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特発性肺線維症は、特発性間質性肺炎の中で最も多くみられます。

  • 特発性肺線維症になりやすい人は、主に50歳以上の男性で、通常は喫煙歴がある場合です。

  • 症状には、せき、呼吸困難、疲労感などがあります。

  • 治療は、呼吸リハビリテーション、肺移植、ピルフェニドンやニンテダニブなどの薬剤により行います。

特発性肺線維症では、肺が進行性に線維化しますが、原因は不明です。複数の人が罹患している家族もあるため、遺伝的な要素があると考えられています。特発性肺線維症の一部の患者では、特定の遺伝子変異が確認されています。

症状

肺の損傷程度、病気の進行速度、肺感染症や右心不全(肺性心)などの合併症の有無などによって、症状は異なります。

主な症状は運動時の息切れ、せき、持久力の低下などで、これらが知らないうちに現れ始めます。ほとんどの場合、症状は約6カ月から数年かけて悪化していきます。

病気が進行するにつれて、血液中の酸素レベルが低下し、皮膚の色が青っぽくなったり(チアノーゼ)、指先が太くなってばち状になったりすること( ばち状指を見分ける)があります。心臓に負担がかかると、右心室が拡大して、やがて右心不全に陥ることもあります。医師には聴診器を通して、しばしばパチパチという肺の音が聞こえます。

診断

  • 胸部CT検査

  • ときに肺生検

胸部X線検査では肺の損傷が、主に両肺の下側によくみられます。CT(コンピュータ断層撮影)検査では、肺の損傷と厚い瘢痕がより詳細に見えます。肺機能検査では、肺に吸い込める空気の量が、正常値を下回っていることが明らかになります。採取した血液のサンプル( 動脈血ガス分析)を分析するか、オキシメーターを用いると、普通の速度で歩く程度の最低限の運動をしているだけでも血液中の酸素レベルの低下が認められ、病気が進行するとともに安静時でもこれがみられるようになります。

医師は診断を確定するために、胸腔鏡を用いて肺生検を行うことがあります。

血液検査で診断を確定することはできませんが、同じようなパターンの炎症や瘢痕化を生じうる別の病気を調べる検査の一環として行われます。例えば、特定の自己免疫疾患ではないことを調べるために、血液検査を行うことがあります。

治療

  • ピルフェニドンまたはニンテダニブ

  • 呼吸リハビリテーション

  • 症状を改善する治療(対症療法)

ほとんどの場合、病状は悪化していきます。平均すると、診断後の生存期間は約3年です。なかには診断後5年以上生存する人もいます。少数ながら数カ月以内に死亡する人もいます。

ピルフェニドンとニンテダニブは、肺機能の低下を遅らせるとされています。その他の治療法についても研究が行われています。

ほかにも、症状の緩和のために以下のような治療が行われます。

  • 日常生活を送る能力を改善するための呼吸リハビリテーション

  • 血液中の酸素レベル低下に対して酸素投与

  • 感染症に対して抗菌薬

  • 肺性心による心不全に対する薬剤

重度の特発性肺線維症の患者で、肺移植(片肺のみ移植することもあります)が成功した例もあります。

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