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スポーツ心臓

執筆者:

Robert S. McKelvie

, MD, PhD, Western University

最終査読/改訂年月 2017年 7月
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スポーツ心臓とは、激しい有酸素運動(高強度のランニングや自転車競技)を定期的に行っている人や高強度でウェイトトレーニング(重量挙げ)を行っている人の心臓に生じる正常な変化のことです。

スポーツ心臓の人には以下の特徴がみられます。

  • 心臓が大きい。

  • 心臓の壁が厚い。

  • 心室や心房がいくらか大きい。

このように、心臓が大きく、壁が厚くなることにより、1回の拍動で送り出せる血液の量が多くなります。1回の拍動で送り出される血液の量が多いため、心臓は緩やかに拍動することができ、その結果、脈は遅く強くなり(手首だけでなく体のいたる所で感じられます)、ときに心雑音が聞かれる場合もあります。その雑音は、血液が心臓の弁を通過するときに生じる独特の音で、運動選手ではまったく正常であり、危険なものではありません。スポーツ心臓の人の心拍は、安静時に不規則になることがありますが、運動が始まると規則的になります。血圧は健康な人とほとんど変わりません。

スポーツ心臓で起こる心臓の変化は、特定の心疾患で起こりうる変化と似ています。例えば、心臓が大きくなる変化は肥大型心筋症心不全でもみられます。心雑音は心臓弁膜症で起こりますし、不規則な脈は不整脈を示唆している可能性があります。スポーツ心臓と異常な心臓の主な違いは、スポーツ心臓の以下の特徴にあります。

  • 心臓とその弁が正常に機能している。

  • 心臓発作や他の心疾患のリスクは高まっていない。

症状はみられません。通常、定期的なスクリーニングまたは無関連の症状で診察された際に、スポーツ心臓が疑われます。

診断

  • 心電図検査

ほとんどの運動選手は徹底的な検査を必要としませんが、心疾患がないことの確認は重要であるため、通常は心電図検査を行います。心電図検査では心臓の様々な電気的変化が検出されます。それらの変化は、運動選手ではない人の場合は異常とみなさるでしょうが、運動選手の場合は完全に正常です。

胸痛や心疾患の他の症状がみられる場合は、心エコー検査運動負荷試験など、より詳細な検査が必要になります。それらの検査では、心臓の構造と機能を評価します。

治療

  • 治療は必要ありません

治療は必要ありません。運動選手がトレーニングをやめると、スポーツ心臓の特徴は徐々に消えていき、心臓の大きさと心拍数は一般人と同程度までゆっくりと戻っていく傾向があります。この過程には数週間から数カ月を要します。

スポーツ心臓が健康に悪影響を及ぼすことはないとされています。まれに運動選手の突然死が報告されますが、通常はスポーツ心臓によって生じた危険が原因というわけではなく、その時点で見つかっていなかった心臓の基礎疾患によるものです。

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