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結合組織疾患によるぶどう膜炎

執筆者:

Kara C. LaMattina

, MD, Boston University School of Medicine

最終査読/改訂年月 2017年 1月
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ぶどう膜炎の概要も参照のこと。)

いくつかの結合組織疾患がぶどう膜の炎症を起こす。

脊椎関節症

血清反応陰性脊椎関節症は,前部ぶどう膜炎の一般的な原因である。

血清反応陰性脊椎関節症の中では,眼の炎症は強直性脊椎炎でみられる頻度が最も高いが,反応性関節炎炎症性腸疾患(潰瘍性大腸炎およびクローン病),ならびに乾癬性関節炎でも起こる。ぶどう膜炎は典型的には片眼性であるが,再発することが多く,活動性の炎症が両眼交互に起こりうる。女性よりも男性に多い。ほとんどの患者は,性別にかかわらずHLA-B27陽性である。

コルチコステロイドの局所投与および調節麻痺・散瞳薬による治療が必要である。ときに,眼周囲へのコルチコステロイド投与が必要となる。重症慢性例には,ステロイド以外の免疫抑制薬(例,メトトレキサート,ミコフェノール酸モフェチル)が必要となることがある。

若年性特発性関節炎(JIA,以前は若年性関節リウマチとして知られていた)

JIAは,小児,特に少関節型の患児に,両眼性の慢性虹彩毛様体炎を引き起こすのが特徴である。しかしながら,他のほとんどの前部ぶどう膜炎の病型と異なり,JIAでは疼痛,羞明,および結膜充血が現れず,霧視および縮瞳のみを認める傾向にあるため,しばしば白い虹彩炎と呼ばれる。JIAに伴うぶどう膜炎は女児に多い。

対照的に,関節リウマチではぶどう膜炎を単独で伴うことはないが,強膜炎を引き起こすことがあり,これにぶどう膜の炎症が続発することがある。

炎症の再燃に対する最善の治療は,コルチコステロイドの局所投与および調節麻痺・散瞳薬である。疾患の慢性的性質および治療に関連して白内障および緑内障を発症するリスクを考慮すると,長期コントロールには,しばしばステロイド以外の免疫抑制薬(例,メトトレキサート,ミコフェノール酸モフェチル)が必要となる。

サルコイドーシス

サルコイドーシスはぶどう膜炎の症例の10~20%を占め,サルコイドーシス患者の約25%にぶどう膜炎が起こる。サルコイドーシスによるぶどう膜炎は黒人および高齢者でより頻度が高い。

実質的に,前部,中間部,後部,または汎ぶどう膜炎のあらゆる症状と徴候が起こりうる。本疾患が示唆される所見には,結膜肉芽腫,角膜内皮上の大きな角膜後面沈着物(いわゆる肉芽腫性角膜後面沈着物または豚脂様角膜後面沈着物),虹彩肉芽腫,および網膜血管炎などがある。本疾患を示唆する病変の生検により最も確実な診断が得られ,通常は結膜から採取される;手技に関連するリスクがあるため,眼内組織で生検を行うことはまれである。

治療には通常,コルチコステロイドの局所,眼周囲,眼内,もしくは全身投与,またはこれらの組合せに調節麻痺・散瞳薬の局所投与を併用する。中等度から重度の炎症を認める患者では,ステロイド以外の免疫抑制薬(例,メトトレキサート,ミコフェノール酸モフェチル)が必要となりうる。

ベーチェット病

ベーチェット病は北米ではまれであるが,中東および極東ではかなり一般的なぶどう膜炎の原因である。

典型的な所見には,前房蓄膿を伴う重症前部ぶどう膜炎,網膜血管炎,および視神経乳頭炎などがある。臨床経過は通常重度で,頻回の再発を伴う。

診断には,口腔内アフタ性潰瘍または陰部潰瘍,結節性紅斑を含む皮膚炎,血栓性静脈炎,または精巣上体炎などの関連する全身所見を認める必要がある。閉塞性血管炎を証明するため,口腔内アフタ性潰瘍の生検をすることもある。ベーチェット病に対する臨床検査はないが,HLA-B51と関連している。

コルチコステロイドの局所および全身投与ならびに調節麻痺・散瞳薬を用いた治療により急性増悪は軽減しうるが,炎症をコントロールし,長期コルチコステロイド療法による重篤な合併症を予防するため,最終的にはほとんどの患者で,コルチコステロイドおよびコルチコステロイド以外の免疫抑制薬(例,シクロスポリン,クロラムブシル)の全身投与が必要となる。インターフェロンや腫瘍壊死因子阻害薬などの生物製剤は,他の治療に反応しない一部の患者で効果的であることが示されている。

フォークト-小柳-原田(VKH)病

フォークト-小柳-原田病は,皮膚および神経学的異常を伴うぶどう膜炎を特徴とする,まれな全身性疾患である。VKH病は,特にアジア人,インド人,およびアメリカンインディアンの子孫に好発する。男性より女性,特に20代および30代の女性に多い。ぶどう膜,皮膚,内耳,および髄膜のメラニン含有細胞に対する自己免疫反応が強く疑われているが,病因は不明である。

神経症状は初期に現れる傾向があり,耳鳴,聴力不全(聴覚失認),回転性めまい,頭痛,および髄膜症などがある。皮膚所見は後期によくみられ,白斑(特に眼瞼,腰部,および殿部に好発),白毛(限局する斑状の白髪,睫毛にみられることもある),ならびに脱毛などがあり,しばしば頭頸部にみられる。一般的な所見には,漿液性網膜剥離,視神経乳頭浮腫,および脈絡膜炎などがある。長期的な合併症には,白内障,緑内障,網膜下線維化,および脈絡膜血管新生などがある。

初期の治療には,コルチコステロイドの局所および全身投与ならびに調節麻痺・散瞳薬などがある。多くの患者では,ステロイド以外の免疫抑制薬(例,メトトレキサート,ミコフェノール酸モフェチル)も必要である。

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