(パラフィリアとパラフィリア障害の概要 パラフィリアとパラフィリア障害の概要 パラフィリアとは、性的興奮を伴う極端な空想や行動が、無生物、小児、または合意のない成人を対象として、あるいは自分自身やパートナーに苦痛や屈辱をもたらす形で、常習的にみられる状態です。パラフィリア障害とは、パラフィリアのうち、本人に苦痛を与えているか、本人の日常生活に支障をきたしているもの、もしくは他者に危害を及ぼしているか、その可能性があ... さらに読む も参照のこと。)
フェティシズムはパラフィリアの一種です。
フェティシズムのある人は、様々な方法で性的に刺激を受けたり、満足感を得たりしますが、具体的な方法としては以下のものがあります。
他者の下着を身に着ける
ゴム製品や革製品を着用する
ハイヒールなどを抱きしめたり、なでたり、匂いをかいだりする
性的興奮が主に異性の衣服を身に着けること(すなわち異性装[cross-dressing])で生じ、それ以外の方法でそうした衣服を使用しても性的興奮が生じない場合、そのパラフィリアは 服装倒錯(transvestism) 服装倒錯 服装倒錯(transvestism)とは、異性の服装をすること(異性装[cross-dressing])で反復的に強い性的興奮を得ている状態のことです。異性装障害とは、服装倒錯によって多大な苦痛が生じたり、日常生活に支障が出たりする場合をいいます。 異性装者の大半は、服装倒錯はあるものの、異性装障害ではありません。 異性装障害の診断は、自らの異性装への欲求のために、強い苦痛を感じているか、日常生活に支障をきたしている場合に下されます。... さらに読む とみなされます。
フェティシズム障害の人は、フェティシズムの対象(フェティッシュ)がないと性的に機能できなくなることがあります。フェティシズムの対象物は、パートナーとの通常の性行為の代用品となったり、パートナーの同意の上で性行為に用いられたりすることがあります。フェティシズムの対象物の必要性があまりに強く、強迫的なために、本人の生活で他のものに目がいかなくなり、破壊的となることもあります。しかし、フェティシズムのある人のほとんどでは、その行動によって強い苦痛が生じたり、日常生活に支障をきたしたり、他者に危害を及ぼしたりすることがないため、精神障害の基準を満たすことはありません。
フェティシズム障害の治療は、あまり効果が得られません。以下のうち一方または両方を行います。