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心血管系リハビリテーション

執筆者:

Alex Moroz

, MD, New York University School of Medicine

レビュー/改訂 2017年 6月
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典型的に,リハビリテーションは患者に合わせて個別に行い,まず軽い活動から始めて順次進めていく;しばしば心電図モニタリングが用いられる。リスクが高い患者の運動は,設備の整った心血管系リハビリテーション施設で,専門家の監督下でのみ施行すべきである。

患者ができるようであれば,車椅子で病院内の理学療法室へ連れて行く。運動には歩行,トレッドミル,エクササイズバイクなどがある。患者がこういった運動に十分耐えられるようになれば,階段昇降に進む。運動中に息切れ,ふらつき,または胸痛が起これば,運動を直ちに中止し,心臓の状態を再評価すべきである。退院前に患者を評価し,その結果に基づき,退院後の適切なリハビリテーションプログラムや運動レジメンを推奨する。

身体活動の量は,安静時の酸素消費率の倍数である代謝当量(METs)で測定される;1MET(安静時の消費率)はO2約3.5mL/kg/分に相当する( Professional.see table 持久運動およびその代謝要求量 持久運動およびその代謝要求量 持久運動およびその代謝要求量 )。通常の仕事および生活活動(レジャー活動は除く)が6METsを超えることはまれである。軽度から中等度の家事は約2~4METs,高強度の家事や庭仕事は約5~6METsに相当する。

入院患者では,心拍数が患者の年齢の最大心拍数の60%(例,60歳の人では約160/分)未満にとどまるよう,また在宅療養患者では最大心拍数の70%未満にとどまるよう,身体活動量をコントロールすべきである。

合併症のない心筋梗塞を発症した患者には,患者の状態が安定したらすぐに2METsの運動負荷試験を行い,反応を評価できる。退院前に4~5METsの運動負荷試験を行うことは,自宅での身体活動の方針を決める上で役立つ。5METsの運動負荷試験に6分間耐えられる患者は,退院後,活動と活動の間に十分な休息をとるなら,軽度の活動(例,軽い家事)を安全に行うことができる。

活動を不必要に制限することは回復の妨げとなる。医師やリハビリテーションチームの他のメンバーは,行ってもよい活動と行うべきでない活動を説明し,心理的な支援を提供すべきである。退院時に,患者に自宅での詳細な活動プログラムを渡すこともある。ほとんどの高齢患者には性行為を再開するよう勧めてもよいが,必要に応じて中断して休み,無理をし過ぎないように注意すべきである。若いカップルは性交時に5~6METsを消費するが,高齢者カップルの消費量がそれより多いか少ないかは不明である。

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