脂肪酸・グリセロール代謝異常症の概要

執筆者:Matt Demczko, MD, Mitochondrial Medicine, Children's Hospital of Philadelphia
レビュー/改訂 2020年 4月
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    脂肪酸は心臓で優先的に使用されるエネルギー源であり,長時間の労作時には骨格筋の重要なエネルギー源にもなる。また空腹時には,身体のエネルギー需要の大部分を脂肪代謝によって供給しなければならなくなる。脂質をエネルギー源として使用するには,脂肪組織を異化して遊離脂肪酸とグリセロールに変換する必要がある。遊離脂肪酸は,肝臓および末梢組織においてβ酸化により代謝されてアセチルCoAとなり,グリセロールは肝臓においてトリグリセリド合成または糖新生に利用される。カルニチンは,長鎖脂肪酸の酸化に必要である。カルニチン欠乏症には,一次性のものと二次性のものがある。二次性カルニチン欠乏症は,多くの有機酸血症および脂肪酸酸化障害による二次的な生化学的異常である。

    脂肪酸およびグリセロールの代謝異常には,他にも以下の物質が関与するいくつかの疾患がある:

    遺伝性代謝疾患が疑われる患者へのアプローチも参照のこと。

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