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非自殺的な自傷行為としては,体表面のかき傷,切り傷,または熱傷(タバコまたはヘアアイロンを使用する)のほか,刺傷,打撲,消しゴムや塩による皮膚の擦過などがありうる。
一部の地域社会では,自傷行動が流行のような形で突如として1つの高校全体に蔓延し,その後時間とともに徐々に減少するという現象がみられている。このような行動はしばしば違法物質乱用と関連し,青年が大きな苦悩を抱えていることを示唆する。
多くの青年では,それらの行動は自殺傾向を示すものではなく,自分は罰を受けるに値すると感じての自罰的な行為である;そのような行動は,親や重要な他者の注意を引くための手段,怒りの表現,または仲間との一体感を得る方法として用いられる。しかしながら,それらの青年では,特に複数の自傷方法を用いる場合,自殺リスクが高い(1)。
全ての自傷行動について,問題を抱えた青年の扱いに長けた臨床医が評価を行って,自殺傾向が問題となるか否かを評価し,自傷行動の原因となっている根本的な苦痛を明らかにすべきである。
参考文献
1.Greydanus DE, Apple RW: The relationship between deliberate self-harm behavior, body dissatisfaction, and suicide in adolescents: Current concepts.J Multidiscip Healthc 4:183–189, 2011. doi: 10.2147/JMDH.S11569.
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