大半の掌蹠角化症は重症ではなく, 常染色体優性 常染色体優性 単一の遺伝子によって規定される遺伝性疾患(メンデル遺伝病)は,最も解析が容易で,最も詳細に解明されている。形質の発現に1コピーの遺伝子(1つのアレル)のみを必要とする場合,その形質は優性とみなされる。形質の発現に2コピーの遺伝子(2つのアレル)を必要とする場合,その形質は劣性とみなされる。例外の1つはX連鎖疾患である。男性では通常,X染色体のほとんどのアレルに対して影響を相殺する対のアレルが存在しないため,X染色体のアレルは形質が劣性で... さらに読む である。二次感染がよくみられる。例として以下のものが挙げられる:
Howel-Evans症候群:この常染色体優性の病型では,皮膚以外の症状がみられ,5歳から15歳までに発症する。若年で 食道癌 食道癌 食道の近位3分の2で最もよくみられる悪性腫瘍は扁平上皮癌であり,遠位3分の1では腺癌が最も多くみられる。症状は進行性の 嚥下困難および体重減少である。診断は内視鏡検査により,続いて病期診断のためにCTおよび超音波内視鏡検査を施行する。治療は病期によって異なり,一般に外科手術で,場合によって化学療法および放射線療法を併用する。長期生存率は限局例を除いて不良である。 米国では食道癌の年間症例数は推定18... さらに読む を発症することがある。
Unna-Thost病およびVorner病:これらは常染色体優性の病型である。
Papillon-Lefèvre症候群:この 常染色体劣性 常染色体劣性 単一の遺伝子によって規定される遺伝性疾患(メンデル遺伝病)は,最も解析が容易で,最も詳細に解明されている。形質の発現に1コピーの遺伝子(1つのアレル)のみを必要とする場合,その形質は優性とみなされる。形質の発現に2コピーの遺伝子(2つのアレル)を必要とする場合,その形質は劣性とみなされる。例外の1つはX連鎖疾患である。男性では通常,X染色体のほとんどのアレルに対して影響を相殺する対のアレルが存在しないため,X染色体のアレルは形質が劣性で... さらに読む の病型では生後6カ月未満で症状が現れる。重度の 歯周炎 歯周炎 歯周炎は口腔の慢性炎症性疾患であり,歯周組織を進行性に破壊する。通常,歯肉炎の悪化した状態として発現し,無処置の場合,歯の動揺と喪失を引き起こす。その他の症状は,HIVに感染している患者か膿瘍がある患者を除いてまれであり,疼痛や腫脹が一般的である。診断は,視診,歯周探査,X線写真に基づく。処置は,歯肉縁下に及ぶ清掃と家庭での徹底した口腔衛... さらに読む から歯牙喪失を来すことがある。
Vohwinkel症候群:この常染色体優性の病型では,手指の指端断節がみられることもあり,また高い頻度で難聴を来す。
Diffuse nonepidermolytic palmoplantar keratoderma(びまん性非表皮融解性掌蹠角化症):この常染色体優性の病型は乳児期に発症し,手掌および足底の全体を侵す境界明瞭で対称性の角化性皮膚疾患を引き起こす。
掌蹠角化症の治療
対症療法
対症的な対策として, 皮膚軟化剤 保湿剤 皮膚に対する外用治療は,その治療上の機能に従って分類され,以下のような種類がある: 洗浄剤 抗感染症薬 抗炎症薬 収斂剤(皮膚を乾燥させる薬剤で,タンパク質を変性させて,皮膚を収縮させる) さらに読む , 角質溶解剤 角質溶解剤 皮膚に対する外用治療は,その治療上の機能に従って分類され,以下のような種類がある: 洗浄剤 抗感染症薬 抗炎症薬 収斂剤(皮膚を乾燥させる薬剤で,タンパク質を変性させて,皮膚を収縮させる) さらに読む ,物理的方法による鱗屑の除去などが選択できる。二次感染には抗菌薬による治療が必要である。ときに経口レチノイドが使用される。