関節炎は,関節内に以下の結晶が沈着することで発生することがある:
尿酸一ナトリウム
ピロリン酸カルシウム二水和物
塩基性リン酸カルシウム(アパタイト)
まれに他の結晶(シュウ酸カルシウムなど)
確定診断には 滑液の分析 関節液の検査 筋骨格系疾患の中には,主として関節を侵し,関節炎を引き起こすものがある。その他にも,主として骨を侵すもの(例, 骨折, 骨パジェット病, 腫瘍),筋肉または他の関節外軟部組織を侵すもの(例, リウマチ性多発筋痛症, 筋炎),関節周囲軟部組織を侵すもの(例, 滑液包炎, 腱炎, 捻挫)がある。関節炎には,感染症,... さらに読む が必要である。ほとんどの結晶を特異的に同定するために偏光顕微鏡検査を行う;塩基性リン酸カルシウムの結晶は極微サイズであり,他の方法を必要とする。結晶が白血球に貪食されている場合と細胞外に存在する場合があるが,いずれも結晶誘発性関節炎の診断につながる所見である。結晶の存在により,感染性または他の炎症性の型の関節炎が併存する可能性が除外されることはない。超音波検査によって尿酸一ナトリウム結晶およびピロリン酸カルシウム二水和物結晶の非侵襲的な同定が可能であるが,超音波検査を行う全ての医師が確実にこの診断を下せるだけの専門的な知識や技能を有しているわけではない。二重エネルギーCTも尿酸沈着の検出に利用できるが,いずれの画像検査も感度が100%ではない。
結晶誘発性関節炎には以下のものがある:
塩基性リン酸カルシウム結晶沈着症 塩基性リン酸カルシウム結晶沈着症 塩基性リン酸カルシウム(アパタイト)結晶およびシュウ酸カルシウム結晶による疾患は,他の結晶誘発性関節炎と同様の臨床症状を引き起こす傾向がある。( 結晶誘発性関節炎の概要も参照のこと。) 全身に及ぶ病的な石灰化の大部分には,炭酸塩置換ヒドロキシアパタイトとリン酸オクタカルシウムの混合物が含まれる。これらの極小の結晶は非酸性のリン酸カルシウム... さらに読む および シュウ酸カルシウム結晶沈着症 シュウ酸カルシウム結晶沈着症 塩基性リン酸カルシウム(アパタイト)結晶およびシュウ酸カルシウム結晶による疾患は,他の結晶誘発性関節炎と同様の臨床症状を引き起こす傾向がある。( 結晶誘発性関節炎の概要も参照のこと。) 全身に及ぶ病的な石灰化の大部分には,炭酸塩置換ヒドロキシアパタイトとリン酸オクタカルシウムの混合物が含まれる。これらの極小の結晶は非酸性のリン酸カルシウム... さらに読む