神経線維腫症の診断

神経線維腫症の診断

病型

基準

神経線維腫症I型(NF1)

いずれかの親がNF1の診断を受けており,かつ以下の基準のうち少なくとも1つを満たす場合,NF1と診断する。

いずれの親もNF1の診断を受けていない場合は,以下のうち2つ以上を認める必要がある:

  • 最大径が思春期前の患者では5mmを超える,思春期以降の患者では15mmを超えるカフェオレ斑が6個以上

  • 腋窩または鼠径部のそばかす状の色素斑

  • 病型を問わず神経線維腫2つ以上または蔓状神経線維腫1つ

  • 視路神経膠腫

  • 細隙灯顕微鏡検査で同定される虹彩小結節(虹彩過誤腫)2つ以上または脈絡膜異常2つ以上

  • 特徴的な骨病変(例,蝶形骨異形成,脛骨の前外側への弯曲,長管骨の偽関節)

  • 一見正常な組織(例,白血球)においても変異型アレルの割合がが50%である,NF1遺伝子のヘテロ接合性の病的変異

NF2関連神経鞘腫症(NF2)

以下のいずれかに該当する:

  • 両側性前庭神経鞘腫

  • 解剖学的に明確に異なる部位にある2つ以上のNF2関連腫瘍(神経鞘腫,髄膜腫,または上衣腫)でNF2遺伝子に同一の病的変異を認める

または

大基準(以下のうち2つに該当する):

  • 片側性前庭神経鞘腫

  • NF2の第1度近親者(同胞以外)

  • 髄膜腫2つ以上

  • 正常組織(例,血液)でNF2遺伝子に病的変異を認める

または

大基準1項目と以下の小基準のうち2項目:

  • 2回分としてカウント可能な所見*:上衣腫,髄膜腫†,非前庭神経鞘腫

  • 1回分としてのみカウント可能な所見‡:若年性の後嚢下または皮質白内障,網膜過誤腫,40歳未満での網膜上膜,単発性髄膜腫

  • NF2でみられる正常組織と腫瘍組織の遺伝子変化のパターン

非NF2関連神経鞘腫症(神経鞘腫症)

SMARCB1およびLZTR1関連神経鞘腫症(以下のいずれかに該当):

  • 病理学的に確定診断された神経鞘腫または混成神経鞘腫瘍を少なくとも1つ有し,かつ正常組織(例,血液)でSMARCB1またはLZTR1遺伝子に病的変異を認める

  • 神経鞘腫または混成神経鞘腫瘍を2つ有し,それらに共通してSMARCB1またはLZTR1遺伝子に病的変異を認める

22q関連神経鞘腫症(以下の全てに該当):

  • NF2SMARCB1,およびLZTR1関連神経鞘腫症の基準をいずれも満たさず,かつDGCR8遺伝子に病的な生殖細胞系列変異を認めない

  • 解剖学的に明確に異なる部位にある2つ以上の神経鞘腫または混成神経鞘腫瘍で同一の22q染色体マーカーについてヘテロ接合性の消失を認める

  • 個々の腫瘍でNF2遺伝子に異なる病的変異を有しており,正常組織ではいずれも検出できない

特定不能の神経鞘腫症(以下の両方に該当,遺伝子検査を実施していない場合):

  • 画像検査で確定診断された皮内以外の神経鞘腫2つ以上

  • 病理学的に確定診断された神経鞘腫または混成神経鞘腫瘍1つ以上

* これらの基準は2回カウントすることができる(すなわち,異なる神経鞘腫が2つある場合は小基準2つとカウントする)。

† 多発性髄膜腫は大基準に分類される。

‡ これらの基準は1回しかカウントできない(すなわち,皮質白内障が両側性にみられる場合も小基準1つとカウントする)。

Data from Legius E, Messiaen L, Wolkenstein P, et al: Revised diagnostic criteria for neurofibromatosis type 1 and Legius syndrome: An international consensus recommendation. Genet Med 23(8):1506-1513, 2021.doi: 10.1038/s41436-021-01170-5, and from Children’s Tumor Foundation (CTF): Diagnostic criteria for schwannomatosis: 2022 Update for neurofibromatosis type 2 (NF2) and schwannomatosis.Accessed August 8, 2023.

* これらの基準は2回カウントすることができる(すなわち,異なる神経鞘腫が2つある場合は小基準2つとカウントする)。

† 多発性髄膜腫は大基準に分類される。

‡ これらの基準は1回しかカウントできない(すなわち,皮質白内障が両側性にみられる場合も小基準1つとカウントする)。

Data from Legius E, Messiaen L, Wolkenstein P, et al: Revised diagnostic criteria for neurofibromatosis type 1 and Legius syndrome: An international consensus recommendation. Genet Med 23(8):1506-1513, 2021.doi: 10.1038/s41436-021-01170-5, and from Children’s Tumor Foundation (CTF): Diagnostic criteria for schwannomatosis: 2022 Update for neurofibromatosis type 2 (NF2) and schwannomatosis.Accessed August 8, 2023.

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