子宮体がんおよび癌肉腫のFIGO進行期分類

進行期*

定義

I期

子宮体部に限局している

  1. IA期

子宮内膜に限局しているか,子宮筋層の2分の1を超えない浸潤を認める

  1. IB期

浸潤が子宮筋層の2分の1を超えている

II期

頸部間質への浸潤を認めるが,子宮外への進展はない†

III期

腫瘍の局所または領域進展を認める‡

  1. IIIA期

子宮漿膜,付属器,またはその両方への浸潤(直接進展または転移)を認める

  1. IIIB期

腟への転移もしくは直接進展または子宮傍組織への進展を認める

  1. IIIC期

骨盤リンパ節,傍大動脈リンパ節,またはこれら両方への転移を認める

  1. IIIC1期

骨盤リンパ節への転移を認める

  1. IIIC2期

傍大動脈リンパ節への転移を認める(骨盤リンパ節転移の有無は問わない)

IV期

膀胱または腸管粘膜への進展を認めるか,遠隔転移を認める

  1. IVA期

膀胱,腸管粘膜,またはこれら両方への浸潤を認める

  1. IVB期

遠隔転移(鼠径リンパ節転移および腹腔内播種を含む)を認める

* IVB期以外の全ての進行期において,グレード(G)は腫瘍の充実性増殖パターンの割合で分類され,この充実性増殖には扁平上皮や扁平上皮化生の部分を含めない:

  1. G1: 5%

  2. G2:6~50%

  3. G3:> 50%

G1またはG2の腫瘍で核異型が高度であれば,グレードを1引き上げる。漿液性腺癌,明細胞腺癌,および扁平上皮癌では,核グレードを優先する。扁平上皮分化を伴う腺癌は,腺成分の核グレードに基づいて分類する。

グレードは進行期とは別に記載する。

† 子宮頸管腺への浸潤はI期とみなすべきである(もはやII期とみなさない)。

‡ 細胞診陽性は,進行期を変更することなく,別に報告すべきである。

Based on staging established by the International Federation of Gynecology and Obstetrics (FIGO): Koskas M, Amant F, Mirza MR, Creutzberg CL: Cancer of the corpus uteri: 2021 update.Int J Gynaecol Obstet 155 Suppl 1:45–60, 2021.doi: 10.1002/ijgo.13866.

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