口唇癌および口腔癌の病期分類

病期

原発腫瘍(最大浸潤)*

所属リンパ節転移†

遠隔転移‡

I期

T1

N0

M0

II期

T2

N0

M0

III期

T3または

N0

M0

T1-3

N1

M0

IVA期

T1-3

N2

M0

T4a

N0-2

M0

IVB期

T4b

Any N

M0

Any T

N3

M0

IVC期

Any T

Any N

M1

*原発腫瘍(T)の定義

T1

腫瘍の最大径が2cm以下で,深達度(depth of invasion:DOI,腫瘍の厚さではない)が5mm以下

T2

腫瘍の最大径が2cm以下で,深達度が5mmを超えている,または,腫瘍の最大径が2cmを超えるが4cm以下で,深達度が10mm以下

T3

腫瘍の最大径が2cm超,4cm以下で,深達度が10mmを超えている,または,腫瘍の最大径が4cmを超えており,深達度が10mm以下

T4a

中等度に進行した局所例

口唇:腫瘍が皮質骨を越えて浸潤している,または下歯槽神経,口底,もしくは顔面の皮膚(例,顎または鼻)に浸潤している

口腔:腫瘍の最大径が4cmを超えており,深達度が10mmを超えている,または,腫瘍が隣接臓器にのみ浸潤している(例,下顎もしくは上顎の皮質骨を越えて浸潤,または上顎洞もしくは顔面の皮膚に浸潤)

注:歯肉原発による骨/歯槽の表在性びらん(単独)は,腫瘍をT4に分類するのに十分ではない。

T4b

高度に進行した局所例

腫瘍が咀嚼筋間隙,翼状突起内外側板,もしくは頭蓋底に浸潤しているか,内頸動脈を取り囲んでいる

†所属リンパ節(N)の定義

N1

単一の同側リンパ節に転移があり,その最大径は3cm以下で,節外進展はない

N2

単一の同側リンパ節に転移があり,その最大径は3cm超,6cm以下で,節外進展はない;または,複数の同側リンパ節に転移があり,その最大径は6cm以下で,節外進展はない;または,両側もしくは対側リンパ節に転移があり,その最大径は6cm以下で,節外進展はない

N3

単一のリンパ節に転移があり,その最大径が6cmを超えていて,節外進展はない;または,リンパ節に転移があり,節外進展がある

‡遠隔転移(M)の定義

M0

遠隔転移なし

M1

遠隔転移あり

Data from  Amin MB, Edge S, Greene F, Byrd DR, et al: American Joint Committee on Cancer (AJCC) Cancer Staging Manual, 8th edition.New York, Springer, 2017; AJCC Cancer Staging Form Supplement, 2018.For a comparison of the 7th and 8th edition, see Cramer JD, Reddy A, Ferris RL, et al: Comparison of the seventh and eighth edition American Joint Committee on Cancer oral cavity staging systems.Laryngoscope, 128(10):2351-2360, 2018.doi: 10.1002/lary.27205