HPV非関連中咽頭癌*の病理学的病期分類

病期

原発腫瘍(最大浸潤)†

所属リンパ節転移‡

遠隔転移§

I期

T1

pN0

M0

II期

T2

pN0

M0

III期

T3

pN0

M0

T1-3

pN1

M0

IVA期

T4a

pN0-1

M0

T1-4a

pN2

M0

IVB期

T4b

pNは問わない

M0

Any T

pN3

M0

IVC期

Any T

pNは問わない

M1

*HPVの関連はp16陽性によって示される

†中咽頭の原発腫瘍(T)の定義(p16陰性)

Tis

上皮内癌(carcinoma in situ)

T1

腫瘍の最大径が2cm以下

T2

腫瘍の最大径が2cm超,4cm以下

T3

腫瘍の最大径が4cmを超えているか,喉頭蓋舌面への浸潤がある

T4a

中等度に進行した局所例;腫瘍が喉頭,外舌筋,内側翼突筋,硬口蓋,または下顎に浸潤している(注:舌根および喉頭蓋谷の原発腫瘍から喉頭蓋舌面への粘膜進展は,喉頭への浸潤にあたらない)

T4b

高度に進行した局所例;腫瘍が外側翼突筋,翼状突起内外側板,上咽頭側壁,または頭蓋底に浸潤しているか,頸動脈を取り囲んでいる

†下咽頭の原発腫瘍(T)の定義

Tis

上皮内癌(carcinoma in situ)

T1

腫瘍が下咽頭の1つの部位に限局しているか,最大径が2cm以下

T2

腫瘍が下咽頭の複数の部位または下咽頭の隣接部位に浸潤しているか,最大径が2cm超,4cm以下で片側喉頭の固定はない

T3

腫瘍の最大径が4cmを超えているか,片側喉頭の固定または食道への進展がある

T4a

中等度に進行した局所例;腫瘍が甲状/輪状軟骨,舌骨,甲状腺,または頸部正中軟部組織(前喉頭筋群および皮下脂肪を含む)に浸潤している

T4b

高度に進行した局所例;腫瘍が椎前筋膜に浸潤している,頸動脈を取り囲んでいる,または縦隔構造に浸潤している

‡病理学的N分類(pN)の定義—中咽頭(p16陰性)および下咽頭

N0

所属リンパ節転移なし

N1

単一の同側リンパ節に転移があり,その最大径は3cm以下で,節外進展はない

N2

単一の同側リンパ節に転移があり,その最大径は3cm以下で,節外進展がある,もしくは,単一の同側リンパ節に転移があり,その最大径は3cm超,6cm以下で,節外進展はない;または,複数の同側リンパ節に転移があり,その最大径は6cm未満で,節外進展はない;または,両側もしくは対側リンパ節に転移があり,それらの径は6cm以下で,節外進展はない

N3

単一のリンパ節に転移があり,その最大径が6cmを超えており,節外進展はない;または,単一の同側リンパ節に転移があり,3cmを超えており,節外進展がある;または,複数の同側,対側,もしくは両側リンパ節に転移があり,節外進展がある

§遠隔転移(M)の定義—中咽頭(p16陰性)および下咽頭

M0

遠隔転移なし

M1

遠隔転移あり

Data from  Amin MB, Edge S, Greene F, Byrd DR, et al: American Joint Committee on Cancer (AJCC) Cancer Staging Manual, 8th edition.New York, Springer, 2017; AJCC Cancer Staging Form Supplement, 2018.

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