Bartonella属細菌による主な感染症

Bartonella属細菌による主な感染症

臨床像*

リスク

媒介昆虫

治療

細菌性血管腫症

B. henselae, B. quintana

多発性の丘疹および皮下結節(紫色から鮮紅色の皮膚病変)

播種性内臓病変

リンパ節腫脹

肝脾腫

易感染性患者

シラミ,ノミ

ドキシサイクリン,アジスロマイシン,エリスロマイシン,フルオロキノロン系,リファンピシン,クラリスロマイシン

塹壕熱

B. quintana

遷延性または繰り返す発熱

菌血症

心内膜炎

過密または衛生状態不良な環境で生活している人々

易感染性患者

コロモジラミ

ドキシサイクリン,マクロライド系(心内膜炎にはゲンタマイシンの静注,2週間を追加する)

ネコひっかき病

B. henselae

所属リンパ節腫脹,痛みのない丘疹

発熱

心内膜炎(素因となる心臓弁膜症の既往がある患者では高頻度)

脳症

視神経網膜炎

ネコの飼い主

易感染性患者

ネコノミの可能性あり(ネコ間でも菌を伝播する)

アジスロマイシン,ドキシサイクリン,フルオロキノロン系,リファンピシン,トリメトプリム/スルファメトキサゾール(心内膜炎にはゲンタマイシンの静注,2週間を追加する)†

オロヤ熱ペルー疣(カリオン病)

B. bacilliformis

オロヤ熱:発熱を伴う急性溶血性貧血

ペルー疣:細菌性血管腫症と類似する皮膚病変

サルモネラ(Salmonella)菌血症

二次感染症

標高600~2400mのアンデス山中の住民

Phlebotomus属のサシチョウバエ

オロヤ熱:シプロフロキサシンとセフトリアキソン,クロラムフェニコールとしばしばβ-ラクタム系抗菌薬(例,アモキシシリン/クラブラン酸),またはアジスロマイシン

ペルー疣:アジスロマイシン,リファンピシン,またはシプロフロキサシン

* 正常宿主において。

† 免疫系が正常な患者では,合併症のないネコひっかき病の治療は通常必要ないが,症状の持続期間を短縮できる可能性があることから,しばしば治療が行われる(1)。

* 正常宿主において。

† 免疫系が正常な患者では,合併症のないネコひっかき病の治療は通常必要ないが,症状の持続期間を短縮できる可能性があることから,しばしば治療が行われる(1)。