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膝関節または大腿脛骨角の変形は,内反膝(O脚)と外反膝(X脚)の2種類に大別される。無治療の場合,どちらも成人期に変形性膝関節症を来す。
(頭蓋顔面部および筋骨格系の先天異常に関する序論も参照のこと。)
内反膝
内反膝は歩き始めの幼児によくみられ,通常は生後18カ月までに自然消失する。残存または悪化する場合は,ブラウント病(内反脛骨)を疑うべきであり,くる病とその他の代謝性骨疾患も除外すべきである。
内反膝(O脚)
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この写真には,内反膝(特に左下肢)のある幼児が写っている。
DR P. MARAZZI/SCIENCE PHOTO LIBRARY
ブラウント病は,脛骨近位成長板の内側面の成長障害により生じ,内反膝および脛骨捻転を来すことがある。ブラウント病は小児期早期または青年期(過体重を合併する場合)に発症する。X線所見は正常のことがあるため,ブラウント病の早期診断は困難であるが,古典的なX線所見は骨幹端内側の角状変形(くちばし状変形)である。副子または装具の早期使用が効果的となりうるが,手術(場合により創外固定を併用)がしばしば必要になる。
外反膝
外反膝は内反膝と比較して頻度が低く,重度の場合でも通常は9歳までに自然消失する。骨系統疾患と低ホスファターゼ症を除外する必要がある。著明な変形が10歳以降まで残存する場合は,大腿骨遠位骨端内側のステープルによる外科的固定が適応となる。
外反膝(X脚)
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この写真には,外反膝のある青年期の男子が写っており,両下肢が内側に弯曲しているため,両膝が互いに接触し,両足が外側に位置している。
MEDICAL PHOTO NHS LOTHIAN/SCIENCE PHOTO LIBRARY
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