鼻および咽頭症状を有する患者の評価

執筆者:Marvin P. Fried, MD, Montefiore Medical Center, The University Hospital of Albert Einstein College of Medicine
Reviewed ByLawrence R. Lustig, MD, Columbia University Medical Center and New York Presbyterian Hospital
レビュー/改訂 2023年 5月 | 修正済み 2024年 2月
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鼻および咽頭(上咽頭,中咽頭,下咽頭から成る)は炎症,感染症,外傷,腫瘍,ならびにいくつかの他の病態に侵されることがある。

鼻腔および咽頭の解剖

咽頭

口蓋垂は軟口蓋正中線の最も奥に垂下する。口蓋垂の長さは大きく異なる。長い口蓋垂,および弛んだまたは過剰な口蓋帆咽頭の組織はいびきの原因となることがあり,ときに閉塞性睡眠時無呼吸症候群の一因となる。

扁桃およびアデノイドは,ワルダイエル(Waldeyer)輪と称する部位で咽頭後壁を取り囲むリンパ組織塊である。その役割は感染防御である。

喉頭については,喉頭疾患の節で考察されている。

鼻腔は,血管に富む粘膜で覆われており,それにより吸気が温められ,湿潤になる。鼻腔の各側壁には3つの鼻甲介があるが,これは鼻腔の表面積を増やしている骨の棚であるため,熱および湿気の交換がより効果的に行われる。鼻粘膜は鼻腔に入る微粒子状物質を捕らえる。中鼻甲介と下鼻甲介の間の空間が中鼻道であり,ここに向かって上顎洞および篩骨洞の大部分が排液する。各甲介間にはポリープが発生することもあり,しばしば喘息,アレルギー,アスピリン使用,および嚢胞性線維症と関連する。

副鼻腔

副鼻腔は粘膜に覆われた骨性の空洞であり,上咽頭と連絡している。4種類ある:

  • 上顎洞

  • 前頭洞

  • 篩骨洞

  • 蝶形骨洞

これらは顔面骨および頭蓋骨に位置する(副鼻腔の図を参照)。副鼻腔の生理的役割は不明である。

副鼻腔

鼻および咽頭の評価

鼻および咽頭の診察は,耳鼻咽喉科診察では常に行うものである。

病歴

一般情報として,飲酒または喫煙(ともに頭頸部がんの主要な危険因子)ならびに発熱および体重減少などの全身症状などがある。

中咽頭の症状としては以下のものがある:

  • 口腔痛および咽頭痛

  • 口腔内および咽頭の潰瘍

  • 嚥下困難または発声困難

鼻腔および副鼻腔の症状としては以下のものがある:

  • 鼻閉(存在および持続期間に注意する)

  • 鼻漏

  • 嗅覚および/または味覚障害

  • 鼻出血

身体診察

一部の耳鼻咽喉科医は頭部装着型の照明を使用する。しかしながら,照明が視軸と正確に一致しないため,狭い部位(例,鼻腔)では影の発生を避けるのが困難になる。頭部装着型の鏡が凹面であれば,よりよい照明が得られる;医師は中央の穴を通して見るため,照明は常に視軸上にある。額帯鏡は,患者の後方やや片側寄りに設置された光源からの光を反射するが,効果的に使用するには訓練が必要である。

鼻は鼻鏡を用いて診察し,前後(またはやや斜め)方向に2つのブレードを開き,鼻中隔を押さないように保持する。痂皮,分泌物,鼻中隔弯曲,または穿孔がないか;粘膜が発赤,ブヨブヨしている,または腫脹しているか;およびポリープがあるかどうかに留意する。前頭洞および上顎洞を覆う皮膚を診察して,副鼻腔炎を示唆する紅斑および圧痛がないか確認する。

必要であれば,軟性の鼻咽頭鏡で上咽頭および下咽頭を観察することができる。表面麻酔薬(例,4%リドカイン)を鼻および咽頭に噴霧し,鼻には鼻閉改善薬(例,0.5%フェニレフリン)も噴霧する。数分後,鼻咽頭鏡を愛護的に鼻孔に通し,鼻腔,下咽頭,および喉頭を視診する。鼻腔の内視鏡検査は硬性の内視鏡を用いて行うことも可能であり,その場合鼻腔内が非常によく観察できるが,患者に不快感を与えずに使用するには技術が必要である。

あるいは,ミラーによる診察を行ってもよい。この診察には,咽頭用の表面麻酔薬が必要である。ミラーは曇らないように使用前に温めておくべきである。上咽頭には小型のミラーを用いる。ミラーは口蓋垂直下で上方に向けて保持する;舌を舌圧子で下方に圧排する。下咽頭および喉頭には大きめのミラーを使用する。舌をガーゼパッドでつかんで圧排し,下向きにしたミラーを軟口蓋に接して保持する。

頸部の診察は,腫瘤に対する視診および触診から成る。腫瘤が発見された場合,医師は,圧痛があるか否か;波動性か,硬いか,または石のように硬いか,および可動性か固定性かを観察する。感染による腫瘤は圧痛があり可動性である;がんは圧痛がなく,硬く,固定性の傾向がある。頸部リンパ節,甲状腺,および耳下腺に特に注意を払う。

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