掌蹠角化症

執筆者:James G. H. Dinulos, MD, Geisel School of Medicine at Dartmouth
Reviewed ByJoseph F. Merola, MD, MMSc, UT Southwestern Medical Center
レビュー/改訂 修正済み 2025年 2月
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掌蹠角化症は,手掌および足底の過角化を特徴とする,まれな遺伝性または後天性疾患である。

掌蹠角化症には範囲広い遺伝性または後天性疾患が含まれる。皮膚病変の範囲(例,手掌と足底に限局しているもの,進展して他の部位の皮膚や付属器に及んでいるもの)と,眼や耳など他の臓器を侵す明確な症候群の一部であるかどうかに基づいて分類することができる。二次感染がよくみられる。掌蹠部の角化症は胼胝としても知られる。

遺伝性の掌蹠角化症の例としては以下のものがある:

  • Howel-Evans症候群:この常染色体顕性(優性)の病型では,皮膚以外の症状がみられ,5歳から15歳までに発症する。若年で食道癌を発症することがある。

  • Unna-Thost病およびVörner病:これらは常染色体顕性(優性)の病型である。

  • パピヨン-ルフェーブル症候群:この常染色体潜性(劣性)の病型では生後6カ月未満で症状が現れる。重度の歯周炎から歯牙喪失を来すことがある。

  • Vohwinkel症候群:この常染色体顕性(優性)の病型では,手指の指端断節がみられることもあり,また高い頻度で難聴を来す。

  • Diffuse nonepidermolytic palmoplantar keratoderma(びまん性非表皮融解性掌蹠角化症):この常染色体顕性(優性)の病型は乳児期に発症し,手掌および足底の全体を侵す境界明瞭で対称性の角化性皮膚疾患を引き起こす。

皮膚の層構造

この図では,表皮を構成する5つの層と基底膜および真皮が描かれている。

透明層は手掌および足底にのみ存在することに注意すること。各層を明示するために基底膜を不均等に拡大している。線維細網板は真皮を基底膜の上層に固定している。

後天性の掌蹠角化症は,慢性接触皮膚炎またはノルウェー疥癬など特定の感染症が原因で発生する場合や,粘液水腫や慢性リンパ浮腫などの慢性疾患の続発症として発生する場合がある。後天性の掌蹠角化症は,膀胱癌,乳癌,結腸癌,食道癌,ときに肺癌など,様々な実質組織由来のがんの腫瘍随伴症状として発生することがある。

掌蹠角化症
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この写真には,胼胝(厚いたこ)ないしdiffuse nonepidermolytic palmoplantar keratoderma(びまん性非表皮融解性掌蹠角化症としても知られる)と診断された患者の足底に生じた境界明瞭かつ左右対称の過角化を特徴とする掌蹠角化症が写っている。

Biophoto Associates/SCIENCE PHOTO LIBRARY

掌蹠角化症の治療

  • 対症療法

対症的な対策として,皮膚軟化剤角質溶解剤,物理的方法による鱗屑の除去などが選択できる。

二次感染には抗菌薬による治療が必要である。

ときに外用および経口レチノイドが使用される。

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