胸部または縦隔の構造物に対する経胸壁針生検では,組織学的な分析を行うため,カッティングニードルを用いて円筒形の組織検体を吸引する。
経胸壁針生検の適応
経胸壁針生検の禁忌
禁忌は胸腔穿刺と同様である。その他の禁忌は以下の通りである:
絶対的禁忌
血小板減少症(血小板数 < 50,000/μL[50 × 109/L])
是正できない凝固異常
出血性素因
相対的禁忌
嚢胞性肺疾患(気胸のリスクを増大させる)
対側の肺全摘除(気胸に耐える能力が損なわれている)
難治性の咳嗽(気胸のリスクを増大させる)
機械的人工換気(気胸のリスクを増大させる)
肺高血圧症
対側の肺全摘除の既往がある場合など,気胸に耐えられない場合は,手技を延期すべきである。
包虫嚢胞,肺膿瘍,および血管病変は一般に生検すべきではない。
経胸壁針生検の手技
経胸壁針生検は通常IVR(interventional radiologist)専門医により実施され,しばしば細胞病理医参加のもとに行われる。
無菌状態にて,局所麻酔,および画像によるガイド下(通常CTであるが,ときに胸膜病変に対して超音波)に行われ,患者が息を止めている間に病変部へと生検針を進める。
病変部から吸引を行うが,この際に生理食塩水を用いることもある。
細胞学的および細菌学的検査のために2~3検体を採取する。
手技の後は,X線透視または胸部X線を用いて気胸や出血がないか確認する。
経胸壁針生検の合併症
合併症としては以下のものがある:
気胸(10~17%)
喀血(1~10%)
肺実質出血
空気塞栓
皮下気腫
参考文献
1.Lee SM, Park CM, Lee KH, Bahn YE, Kim JI, Goo JM.C-arm cone-beam CT-guided percutaneous transthoracic needle biopsy of lung nodules: clinical experience in 1108 patients. Radiology 2014;271(1):291-300.doi:10.1148/radiol.13131265
2.Takeshita J, Masago K, Kato R, et al.CT-guided fine-needle aspiration and core needle biopsies of pulmonary lesions: a single-center experience with 750 biopsies in Japan. AJR Am J Roentgenol 2015;204(1):29-34.doi:10.2214/AJR.14.13151



