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尿路感染症(UTI)は,腎臓(腎盂腎炎)が侵される上部尿路感染症と,膀胱(膀胱炎),尿道(尿道炎),および前立腺(前立腺炎)が侵される下部尿路感染症に分類される。しかしながら,実際には(特に小児では)感染部位の鑑別が困難または不可能な場合もある。さらに,感染はしばしば1つの領域から別の領域へと拡大する。尿道炎と前立腺炎も尿路が侵される感染症であるが,通常,UTIという用語は腎盂腎炎と膀胱炎を指す。
膀胱炎および腎盂腎炎は大半の症例が細菌性尿路感染症によるものである。細菌以外で最も頻度が高い病原体は真菌(通常はCandida属)であり,比較的頻度が低いものとして抗酸菌,ウイルス,および寄生虫がある。通常,細菌以外の病原体による感染症は,易感染状態,糖尿病,閉塞,または構造的尿路異常を有する患者か,尿路に対する器具操作を最近受けた患者に生じる。
免疫能が正常な患者では,アデノウイルス(出血性膀胱炎に関与)を除き,ウイルスがUTIに大きく寄与することはない。
UTIの原因となる寄生虫疾患としては,フィラリア症,トリコモナス症,リーシュマニア症,マラリア,および住血吸虫症がある。 寄生虫疾患のうち,米国でよくみられるのはトリコモナス症のみであり,通常は性感染症(STI)として発生する。
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