感染症かんせんしょうの概要がいよう

完全なレビュー: 2024年 1月 執筆者:The Manual's Editorial Staff
最終更新日: 2024年 1月
v41940921_ja
プロフェッショナル版を見る
家庭版で詳しい説明を読む

感染症かんせんしょうとはどのような病気びょうきですか?

感染症かんせんしょうとは、微生物びせいぶつが体からだの一部いちぶに入はいり込こんで、具合ぐあいが悪わるくなる病気びょうきのことです。

微生物びせいぶつとは何なんですか?

微生物びせいぶつは、顕微鏡けんびきょうなしでは見みることができないほど小ちいさな生物せいぶつです。微生物びせいぶつには、以下いかのようなさまざまな種類しゅるいがあります。

「細菌さいきん」という言葉ことばは、病気びょうきを引ひき起おこす様々さまざまな種類しゅるいの微生物びせいぶつのことです。

細菌さいきんはどこからやって来きるのですか?

細菌さいきんはほぼあらゆる場所ばしょに存在そんざいしています。その種類しゅるいは数千すうせんにものぼります。皮膚ひふや口内こうない、腸ちょう、生殖器せいしょくき(特とくに腟ちつ)に生息せいそくするものもあります。他ほかの細菌さいきんは地面じめんや水中すいちゅうに生息せいそくし、体内たいないに侵入しんにゅうすることができます。

すべての細菌さいきんが病気びょうきを引ひき起おこすのですか?

多おおくの細菌さいきんは感染症かんせんしょうを引ひき起おこしません。役やくに立たつものもあります。皮膚ひふや体内たいないに生息せいそくする細菌さいきんの多おおくは正常せいじょうな状態じょうたいで、害がいを及およぼすことはありません。これらは常在菌じょうざいきん叢そう(じょうざいきんそう)と呼よばれます。

他ほかの細菌さいきんは通常つうじょう、体内たいないや体からだ表ひょうには生息せいそくしておらず、病気びょうきの原因げんいんになることがあります。たとえば、肝炎かんえんウイルスやヒト免疫不全めんえきふぜんウイルス(HIV)です。

感染症かんせんしょうにはどのようにしてかかるのですか?

感染かんせんは、体内たいないに侵入しんにゅうする有害ゆうがいな細菌さいきんによって引ひき起おこされます。このような細菌さいきんは、以下いかを通つうじて体内たいないに入はいることができます。

  • 鼻はなや口くちから

  • 皮膚ひふの切きり傷きず、ひっかき傷きず、かみ傷きずから

  • 感染かんせんしたパートナーとの性的せいてき接触せっしょくから

細菌さいきんで汚染おせんされた食たべ物ものや飲のみ物ものを食たべたり飲のんだりすると、細菌さいきんが口くちの中なかに入はいることがあります。また、細菌さいきんで汚染おせんされた物ものに触ふれた後あと、鼻はなや口くちに触ふれると、鼻はなや口くちに入はいることもあります。一部いちぶの病びょう原げん菌きん(通常つうじょうはウイルス)は、近ちかくにいる感染者かんせんしゃがせきやくしゃみをしたり、歌うたったり、運動うんどうや話はなしたりする際さいに発生はっせいする飛沫ひまつと共ともに吸すい込こまれます。

有害ゆうがいな微生物びせいぶつが体内たいないに入はいり込こむと、その数かずが増ふえて、病気びょうきを引ひき起おこします。

ときに、体内たいないの正常せいじょうな微生物びせいぶつが通常つうじょうとは違ちがった場所ばしょに入はいり込こむことがあります。例たとえば、腸ちょう内ないの正常せいじょうな細菌さいきんが膀胱ぼうこうや血液けつえきの流ながれの中なかに入はいると、感染症かんせんしょうを引ひき起おこすことがあります。

人ひとの体からだは感染症かんせんしょうをどのようにして防ふせいでいるのですか?

人ひとの体からだには、以下いかのような感染症かんせんしょうから身みを守まもる方法ほうほうが数多かずおおく備そなわっています。

  • 皮膚ひふは、微生物びせいぶつが体内たいないに入はいるのを防ふせいでいます。

  • 鼻はな、喉のど、目め、腟ちつ、腸ちょうの粘液ねんえきは、微生物びせいぶつを洗あらい流ながすだけでなく、微生物びせいぶつを殺ころす物質ぶっしつが含ふくまれています。

  • 免疫系めんえきけいは、体内たいないの微生物びせいぶつを攻撃こうげきします。

  • 発熱はつねつ(体温たいおんが上のぼること)は、微生物びせいぶつを撃退げきたいするのに役立やくだちます。

免疫系めんえきけいは白血球はっけっきゅうを利用りようして有害ゆうがいな細菌さいきんを認識にんしきします。一部いちぶの白血球はっけっきゅうは細菌さいきんを直接ちょくせつ死滅しめつさせます。その他たの白血球はっけっきゅうは、細菌さいきんを死滅しめつさせる抗体こうたいと呼よばれる物質ぶっしつを作つくります。

感染症かんせんしょうになる危険性きけんせいが高たかいのは、どのような人ひとですか?

乳児にゅうじや非常ひじょうに高齢こうれいの人ひとは、感染かんせんに対たいする抵抗力ていこうりょくがあまり強つよくないため、感染症かんせんしょうになる可能性かのうせいが他ほかの人ひとより高たかくなっています。

他ほかにも以下いかの理由りゆうで感染症かんせんしょうになる危険性きけんせいが高たかくなります。

  • エイズ、がん、糖尿病とうにょうびょうなど、免疫めんえき機能きのうを弱よわめる病気びょうき

  • コルチコステロイドや、がんに対たいする化学療法薬かがくりょうほうやくなど、免疫めんえき機能きのうを妨さまたげる薬くすり

  • 点滴てんてき、尿にょうを出だすための管くだ(カテーテル)、気管きかんに入いれる呼吸こきゅうチューブ、人工関節じんこうかんせつなど、体からだの中なかに入いれる医療機器いりょうきき

  • がんに対たいする放射線療法ほうしゃせんりょうほう

感染症かんせんしょうにはどのような症状しょうじょうがありますか?

症状しょうじょうは以下いかによって異ことなります。

  • 体内たいないのどこに感染かんせんが起おきているか

  • 感染かんせんしている微生物びせいぶつの種類しゅるい

  • 影響えいきょうが出でているのは体からだの一部分いちぶぶんだけか、多数たすうの部分ぶぶんか

体からだの一部いちぶのみに感染かんせんすると、通常つうじょうは痛いたみと局所きょくしょ症状しょうじょうが生しょうじます。たとえば、肺はいの感染症かんせんしょう(肺炎はいえん)になると、胸むねが痛いたくなり、せきが出でることがあります。脳のうの感染症かんせんしょうは頭痛ずつうを引ひき起おこします。皮膚ひふの下したの感染症かんせんしょう(皮かわ膿瘍のうよう)は、腫はれて赤あかくなり、痛いたみを伴ともなうことがあります。

体からだの多おおくの部分ぶぶんに影響えいきょうを及およぼす感染症かんせんしょうは、さまざまな症状しょうじょうを引ひき起おこします。よくある全身ぜんしんの症状しょうじょうとしては、以下いかのものがあります。

  • 発熱はつねつ

  • 体からだに力ちからが入はいらず、疲つかれを感かんじる

  • 食欲しょくよく不ふ振しん

  • 全身ぜんしんの痛いたみ

長ながい間あいだ治療ちりょうしていない感染症かんせんしょうがある場合ばあい、体重たいじゅうが減へることがあります。

医師いしは私わたしが感染症かんせんしょうかどうかをどのようにして判断はんだんしますか?

医師いしは、患者かんじゃの症状しょうじょうから感染症かんせんしょうを疑うたがいます。通常つうじょう、医師いしは風邪かぜや皮膚ひふの感染症かんせんしょうなどの一般的いっぱんてきな感染症かんせんしょうについては、検査けんさを行おこないません。その他たの感染症かんせんしょうでは、細菌さいきんを検査けんさするためにサンプルを検査室けんさしつに送おくることがよくあります。感染かんせんがあると考かんがえられる体からだの場所ばしょに応おうじて、以下いかのようなサンプルが送おくられます。

  • 血液けつえき

  • 尿にょう

  • たん(せきといっしょに吐はき出だされる粘液ねんえき)

  • のど、陰茎いんけい、または腟ちつの内側うちがわを拭ぬぐった綿棒めんぼう

医師いしは感染症かんせんしょうをどのように治療ちりょうしますか?

人ひとの体からだには、一部いちぶの感染症かんせんしょうを自然しぜんに撃退げきたいする力ちからが備そなわっています。

それ以外いがいの感染症かんせんしょうでは、細菌さいきんを死滅しめつさせる薬くすりで治療ちりょうします。ペニシリンなどの抗菌薬こうきんやくは、細菌さいきんを死滅しめつさせる薬くすりです。

深刻しんこくな感染症かんせんしょうの場合ばあいは、入院にゅういんする必要ひつようがあります。

感染症かんせんしょうはどうすれば予防よぼうできますか?

感染症かんせんしょうを予防よぼうするためには、以下いかのことを行おこなってください。

  • 頻繁ひんぱんに手てを洗あらいましょう。食たべものをあつかうときや、たくさんの人ひととふれあうときには特とくに気きをつけましょう。

  • 医師いしから接種せっしゅするように指示しじされた予防接種よぼうせっしゅを受うけましょう。

quizzes_lightbulb_red
医学知識をチェックTake a Quiz!
ANDROID iOS
ANDROID iOS
ANDROID iOS