肝疾患でみられる主な特徴*

特徴

説明

黄疸

皮膚や白眼の黄変

胆汁うっ滞

胆汁の流れが減少または停止すること

肝腫大

肝腫大

腹水

腹腔内に体液が貯留することで、ときに腹部が膨張する

肝性脳症

正常であれば、肝臓によって除去されるはずの有害物質が、血液中に蓄積することで脳機能が低下し、錯乱に陥ること

消化管出血

食道、または胃での出血(多くは静脈瘤と呼ばれる蛇行して拡張した静脈からの出血)

門脈圧亢進症

腸から肝臓に向かう静脈(門脈およびその分枝)の血圧が異常に高くなること

皮膚症状

顔面や胸部のくも状の血管

手のひらの赤み(手掌紅斑)

赤ら顔

かゆみ

血液の異常

赤血球数の減少(貧血

白血球数の減少(白血球減少症)

血小板数の減少(血小板減少症

出血傾向(血液凝固障害)

ホルモン異常

インスリン濃度が高くなる一方、インスリンに対する反応が低下する(インスリン抵抗性)ため、血糖値が上昇する

副腎の機能不全のため、立ちくらみ、疲労、ときに皮膚の黒ずみ

女性では、月経の停止と妊よう性の低下

男性では、勃起障害に加え、筋組織の減少、乳房の肥大、精巣の萎縮などの女性的特徴が現れる(女性化現象)

心臓と血管の異常

心拍数と心拍出量の増加

血圧の低下(低血圧)

全身症状

疲労

筋力低下

体重減少

食欲不振

吐き気

発熱

腹痛

*特徴としては症状や診察結果を示しています。示されている特徴は典型的なものですが、常に認められるわけではありません。

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