神経症状とは

神経症状とは、神経系の一部または全体が侵された結果起こる症状のことで、神経系は非常に多くの身体機能を制御しているため、該当する症状は多岐にわたります。この種の症状には、あらゆる種類の痛みが含まれ、また筋肉の機能、感覚、特殊感覚(視覚、味覚、嗅覚、聴覚)、睡眠、覚醒度(意識)、精神機能(認知)などが影響を受けます。

比較的多くみられる神経症状としては、次のようなものがあります。

痛み

筋肉の機能不全

感覚の変化

  • 皮膚のしびれ

  • 針で刺したようなピリピリする感覚

  • 軽く触れられただけで過敏に反応する

  • 触覚、冷覚、温覚、または痛覚の消失

  • 位置感覚(自分の体の一部が空間内のどの辺りにあるかを把握する能力)の消失

特殊感覚の変化

その他の症状

睡眠障害

意識レベルの変化

認知能力(精神機能)の変化

  • 言葉を理解したり、話したり、書いたりするのが困難になる(失語

  • 記憶力の低下

  • 筋力は正常であるのに、当たり前の作業(マッチで火を付ける、くしで髪をとかすなど)がうまくできない(失行

  • 見慣れたものを認識できない(失認)、見慣れた顔を認識できない(相貌失認)

  • 作業中に集中力を維持できない

  • 右と左の区別ができない

  • 簡単な計算ができない(失算)

  • 空間認識力の低下(例えば、時計の絵を描くことができない、馴染みのある地域で車を運転していて道に迷う)

  • 認知症(複数の認知機能が低下する)

  • 体の左右どちらか片側を無視する、またはその存在を否定する(しばしば脳損傷が原因で起こる)