喘息の治療によく使用される薬剤

薬剤

主な副作用

備考

抗コリン薬(吸入薬)

イプラトロピウム

チオトロピウム

口腔乾燥

心拍数の増加

通常はベータ作動薬と併用

短時間作用型ベータ作動薬(吸入薬)

サルブタモール

レバルブテロール(levalbuterol)

心拍数の増加

ふるえ

急性発作を速やかに緩和するために使用

サルブタモールには経口製剤もある

長時間作用型ベータ作動薬(吸入薬)

アルホルモテロール(Arformoterol)

ホルモテロール

サルメテロール

心拍数の増加

ふるえ

急性発作時の緩和ではなく、継続的な治療に使用

単独(他の喘息薬なしでの)使用は推奨されない

超長時間作用型ベータ作動薬(吸入薬)

インダカテロール

オロダテロール

ビランテロール

鼻水とくしゃみ

高血圧

せき

頭痛

単独(他の喘息薬なしでの)使用は推奨されない

ビランテロールは、フルチカゾンとの配合剤のみが利用できる

コルチコステロイド(吸入薬)

ベクロメタゾン

ブデソニド

シクレソニド

フルニソリド

フランカルボン酸フルチカゾン

プロピオン酸フルチカゾン

モメタゾン

トリアムシノロン

口の真菌感染症(鵞口瘡)

声の変化

喘息の予防(長期的な抑制)に吸入で使用

コルチコステロイド(経口薬または注射薬)

メチルプレドニゾロン

プレドニゾロン

プレドニゾン(日本ではプレドニゾロン)

体重増加

血糖値上昇

まれに精神病

骨粗しょう症

白内障

皮膚が薄くなり、あざができやすくなる

不眠

急性の喘息発作や、吸入薬ではコントロールできない喘息に使用

免疫調節薬(注射薬)

ベンラリズマブ

デュピルマブ

メポリズマブ

オマリズマブ

レスリズマブ(reslizumab)

注射部位の不快感

まれに、アナフィラキシー反応

重度の喘息患者において、コルチコステロイド経口薬の使用を減らすために使用

ロイコトリエン修飾薬(経口薬)

モンテルカスト

ザフィルルカスト

ザイリュートン(zileuton)

好酸球性多発血管炎性肉芽腫症

ザイリュートン(zileuton)では肝酵素上昇

治療より予防(長期的な抑制)に多く使用

肥満細胞安定化薬(吸入薬)

クロモグリク酸

ネドクロミル

せきまたは喘鳴

運動に伴うことの多い発作の予防に有用だが、急性発作の治療には向いていない

ネドクロミルは米国では入手できない

メチルキサンチン類(経口薬)

テオフィリン

心拍数の増加

ふるえ

胃の不調

けいれん発作(血中濃度が高い場合)

重篤な不整脈(血中濃度が高い場合)

予防と治療に使用可能

内服するが、病院では静脈内投与も可能