一般的な血管造影の種類

種類

検査部位

用途

冠動脈造影

心臓の血管

心臓そのもの(心臓カテーテル法を併用)

冠動脈疾患などの心疾患を診断する

冠動脈形成術または冠動脈バイパス手術が実施可能かどうかを判定する

心疾患の重症度を判定する

胸痛、息切れ、またはその他の症状の原因を特定する

心臓弁置換手術の前に患者の心臓の構造を把握する

大動脈造影

大動脈

以下のものを確認する

脳血管造影

脳の血管

以下のものを確認する

  • 血管の狭窄または閉塞(脳卒中の原因となりうる)

  • 動脈瘤

  • 動脈と静脈の異常な接続(動静脈奇形)

  • 血管の炎症(血管炎)

フルオレセイン蛍光眼底造影

眼の血管

糖尿病よる網膜の損傷(糖尿病網膜症)または黄斑変性による網膜の損傷を評価する

レーザー治療に先立ち網膜を評価する

末梢動脈造影

腕、脚、体幹の動脈(大動脈と心臓の動脈を除く)

以下のものを確認する

肺血管造影*

肺の血管

肺塞栓症(心臓と肺をつなぐ動脈[肺動脈]の血栓による閉塞)を診断し、肺の動静脈の異常を特定する

*従来の肺血管造影に代わって、より体に負担のかからないCT肺血管造影が主流になっています。

CT = コンピュータ断層撮影