妊娠後半にみられるむくみの主な原因と特徴

妊娠後半にみられるむくみの主な原因と特徴

原因

一般的な特徴*

診断のアプローチ†

正常なむくみ(生理的浮腫)

両脚に生じる、痛みを伴わないむくみ(浮腫)

医師の診察

妊娠高血圧腎症

高血圧(140/90mmHg以上)

両足、両足首のほか、ときに顔や手のむくみ

ときに、持続する重度の頭痛、錯乱、視覚障害、上腹部の重度の痛み、呼吸困難

非常に重度の場合、けいれんが起こることがある

ときに妊娠高血圧腎症の危険因子

血圧の測定

尿中のタンパク質の測定

肝機能と腎機能、および血算を調べる血液検査

深部静脈血栓症

片方の脚またはふくらはぎのみのむくみおよび痛み

しばしば患部の圧痛、発赤、および熱感

血栓が肺に移動してそこで血管を詰まらせると(肺塞栓症)、胸痛や呼吸困難

ときに深部静脈血栓症の危険因子

患側の脚の超音波検査により静脈の詰まりを確認する

場合により血液検査により血栓から放出される物質(Dダイマー)を測定する

胸痛や呼吸困難がみられる場合、ときに胸部CT検査または肺換気血流シンチグラフィー(核医学検査)

周産期心筋症

両脚のむくみ

息切れおよび疲労

横たわった状態でいられない

胸部X線検査

心電図検査

心エコー検査

心臓への負荷を測定する血液検査

* 特徴としては症状や診察結果を示しています。示されている特徴は典型的なものですが、常に認められるわけではありません。

†懸念すべき症状のある妊婦では、医師は母体のバイタルサインを評価し、身体診察を行い、胎児の心拍数モニタリング機器や超音波装置を用いて胎児の状態を評価します。

* 特徴としては症状や診察結果を示しています。示されている特徴は典型的なものですが、常に認められるわけではありません。

†懸念すべき症状のある妊婦では、医師は母体のバイタルサインを評価し、身体診察を行い、胎児の心拍数モニタリング機器や超音波装置を用いて胎児の状態を評価します。