女性生殖器の異常

執筆者:Ronald Rabinowitz, MD, University of Rochester Medical Center;
Jimena Cubillos, MD, University of Rochester School of Medicine and Dentistry
Reviewed ByAlicia R. Pekarsky, MD, State University of New York Upstate Medical University, Upstate Golisano Children's Hospital
レビュー/改訂 修正済み 2024年 10月
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女児の性器の先天異常には陰唇(外陰部)、腟、子宮頸部、子宮などがあります。

  • 性器の先天異常の原因としては、胎児の発育中に性ホルモンの濃度が異常であったこと、染色体の異常、環境的な要因、遺伝的な要因があります。

  • 診断は、異常の部位によって異なり、画像検査や血液検査が行われることがあります。

  • 性器の異常の多くは手術を必要とします。

腎臓と尿路の先天異常の概要も参照のこと。)

性器の先天異常の原因

男性と女性の性器は同じような胚組織から発生します。この組織が男女どちらの性器に発育するかは、いくつかの要因に左右されます。1つの要因は、X染色体またはY染色体と呼ばれる性染色体です。正常な男性はX染色体を1本とY染色体を1本もっています。正常な女性はX染色体を2本もっています。Y染色体をもつ胎児では、胎内での発育の初期に精巣ができ、そこから男性ホルモンのテストステロンが分泌されます。テストステロンは陰嚢、陰茎、陰茎尿道(陰茎内の尿の通り道)を発育させる仕組みを活性化します。テストステロンが分泌されない場合(正常な女性の胎児ではそうなります)、性器が陰核大陰唇になり、腟管と尿道管が分離します。テストステロンが分泌されない場合(正常な女性の胎児ではそうなります)、性器が陰核と大陰唇になり、腟管と尿道管が分離します。

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女性性器の異常にはいくつか原因がありますが、その大半には、出生前に胎児の血液中の性ホルモン量が異常であることが関与しており、特にテストステロン(またはテストステロン様物質)が過剰です。

性器の正常な発育を妨げる可能性がある他の要因としては、以下のものがあります。

  • 性染色体異常

  • 遺伝子(体の機能を指示するDNAの配列)の異常または欠失

  • 性器の発育を妨げる物質(特定の薬剤や薬物、ホルモンなど)に胎児がさらされる

ときに、性器の異常を引き起こす病気によって、他の臓器にも異常が生じることがあります。

性器の異常がある小児には、排尿の問題がみられることがあります。後に、性交を行うのが困難になったり、不妊や社会的・精神的な問題が生じたり、それらが複合して現れることがあります。

女性生殖器の先天異常の種類

女児にみられる主な性器の先天異常としては以下のものがあります。

陰唇癒合

陰唇は、腟の開口部にある唇状の肉質の組織です。陰唇癒合は、陰唇がくっついた状態です。この癒合は典型的には小児期(たいていは2歳頃)に起こりますが、それより早いことも遅いこともあります。陰唇癒合は、たいていは症状を引き起こさず、自然に治癒することがよくあります。症状を引き起こす場合、通常の原因は腟の中にたまった尿で、それが刺激、感染、尿の漏れの原因になります。

症状を引き起こす陰唇癒合がある女児には、エストロゲンを含有するクリームが投与されます。あるいは、医師が診察室または手術室で癒合を分離させて開くこともあります。

症状を引き起こさない癒合でも、経血が適切に排出されるように、思春期前に分離させて開きます。

陰唇癒合は再発することがよくあります。再発を予防するために、別のクリーム剤を毎日数回塗り、癒合の再発の原因になる刺激から患部を保護します。

処女膜閉鎖症

処女膜は腟の開口部にある薄い膜です。通常、処女膜は開口部の一部だけを覆っています。しかし、一部の女児は生まれつき、処女膜によって腟の開口部が完全に閉じていることがあります。この異常は処女膜閉鎖症と呼ばれます。腟の開口部が閉じているため、腟の分泌液が体外に排出されません。この問題は女児が幼い頃には発見されず是正されないことがあるため、生理が始まった際に血液が外に出ないことがあります。そのような場合、経血が腟の中にとどまるために腹痛が生じることがあります。

処女膜閉鎖症の女児には、処女膜を開く小規模な手術が行われます。

過剰な性器(重複異常)

まれに、女児が過剰な(重複した)性器をもって生まれることがあります。つまり、腟、子宮頸部、または子宮が1つではなく2つあることがあります。臓器は完全に重複していないものの、余分な組織(膣中隔や子宮中隔など)によって完全にまたは部分的に2つに分割されている場合もあります。これらの異常は出生時に気づかれることもありますが、多くの場合、後年になって排尿、月経、または妊娠の問題が生じるまで発見されません。

重複異常の中には治療を必要としないものもありますが、手術で修復する必要があるものもあります。

性器の癒合(癒合異常)

まれに、女児の性器が生まれつき癒合していることがあります。つまり、直腸、腟、尿道が1つの構造物として癒合していることがあります。

軽度の癒合異常は治療を必要としない場合もありますが、重度の場合は手術で修復する必要があります。

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腟の欠損または短縮(腟無形成)

妊娠中に、胎児の内生殖系が完全に発達しないことがあります。女児は膣がない状態で、または膣が部分的に形成された状態で(下部の膣は形成されるが上部の膣が欠損している)生まれることがあります。子宮頸部や子宮など、他の内生殖器官が発達しないこともあります。これらの病態は、腟無形成、ミュラー管無形成、またはメイヤー-ロキタンスキー-キュスター-ハウザー症候群と呼ばれます。

陰唇や膣下部などの外部生殖器官は、通常は正常に発達するため、出生時に行われる身体検査では、膣無形成症や子宮頸部または子宮の発育異常は気づかれない場合があります。乳房や腋毛、陰毛が生えても月経がないため(無月経)、思春期になるまで診断されないことがよくあります。ときに、子宮は形成されていても小さかったり、膣が組織で塞がれていたり(膣中隔)するため、血液が排出されずに痛みが生じる場合もあります。 

腟無形成の女児には、腎臓の異常がみられることもあります。例えば、腎臓が欠損している可能性があります。骨の問題や腹壁の異常があることもあります。 

月経血の流れが妨げられ痛みを感じる場合を除き、ただちに治療を行う必要はありません。治療を始める準備ができたら、膣拡張器を使用して膣管を広げます。膣拡張器はタンポンに似た形をした、滑らかなプラスチック製の棒です。拡張器を挿入すると、時間の経過とともに膣が拡張されます。

女性性器の先天異常の診断

  • 身体診察

  • ときに超音波検査やMRI検査などの画像検査

  • ときに、染色体の分析とホルモン濃度の測定を行うための血液検査

医師は性器の身体診察も行い、他の先天異常がないか調べます。

多くの場合、精巣、卵巣、腟の有無を確認するために超音波検査や、ときにMRI検査を行います。また、細い観察用チューブ(子宮鏡または膀胱鏡)を使って腟の開口部を見て異常を検出することもあります。これらの検査の結果がはっきりしない場合は、腹腔鏡検査を行って内視鏡で腹腔内を観察することがあります。

乳児がどの性染色体をもっているかを調べ、ホルモン濃度を測定するために、血液検査を行うこともあります。

女性性器の先天異常の治療

  • 手術

性器の異常がある小児のほとんどでは、異常を是正するための手術が必要です。一部の軽微な異常には手術は不要です。

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