原因 | 一般的な特徴* | 検査 |
---|---|---|
急性じんま疹(持続期間が6週間未満) | ||
以下のような薬
| 薬の使用後48時間以内にじんま疹が始まる | 医師の診察 |
精神的刺激または物理的刺激
| ほとんどの刺激の場合、刺激への曝露後、一般的には数秒から数分以内にじんま疹が始まる 皮膚に対する圧迫の場合、皮膚を圧迫した後4~6時間以内にじんま疹が始まり、圧迫した部位のみに生じる 日光の場合、日光にあたった部位の皮膚にのみじんま疹が生じる | 医師の診察 疑われる物理的刺激に曝露し、症状が誘発されるかどうかを調べる |
ピーナッツ、ナッツ類、魚、貝、小麦、卵、ミルク、大豆などのアレルギー反応を誘発する食品(食物アレルゲン) | 摂取後数分から数時間以内にじんま疹が始まる | 医師の診察、特に病歴 ときに皮膚プリックテスト |
感染症(まれな原因)
| 発熱、悪寒、疲労 特定の感染症の症状 特に寄生虫感染症の場合、発展途上国への最近の旅行 | 疑われる感染症に応じた検査(病歴と診察の所見から示唆される) 感染症が根治した後にじんま疹が消失すると、診断が確定する |
虫刺されの後、数秒から数分以内にじんま疹が始まる | 医師の診察、特に病歴 | |
血清病 | 以下の注射後、7~10日以内にじんま疹が始まる
発熱、関節痛、リンパ節の腫れ、腹痛を伴うことがある | 医師の診察 |
ラテックス、動物の唾液やフケ、ほこり、花粉、カビなどの、接触を通じてアレルギー反応を誘発する物質(接触アレルゲン) | 接触後、数分から数時間以内にじんま疹が始まる | 医師の診察、特に病歴 ときにアレルギー検査 |
輸血反応 | 通常は血液製剤の輸血から数分以内に始まるじんま疹 | 医師の診察、特に病歴 |
慢性じんま疹(持続期間が6週間以上) | ||
自己免疫疾患
| 発症している自己免疫疾患に応じた様々な症状 全身性エリテマトーデスの場合、発熱、疲労、頭痛、関節痛、関節の腫れ、呼吸時の痛み、口内炎などの症状 シェーグレン症候群の場合、ドライアイと口腔乾燥 じんま疹様血管炎の場合、以下の特徴をもつじんま疹
| すべての自己免疫疾患で、血液検査による異常抗体の有無の確認 ときに皮膚生検 シェーグレン症候群の場合、患者が出している涙の量を推定する検査 じんま疹様血管炎の場合、皮膚生検 |
がん、典型的には 消化器 消化器系の腫瘍 や 肺 肺がん 男女ともに、がんによる死亡の中で最も多い原因が肺がんです。症例の約85%は喫煙に関連しています。 よくみられる症状は、持続性のせき、または、性状が変化する慢性的なせきです。 肺がんの大部分は胸部X線検査で発見できますが、診断を確定するためには他の画像検査や生検をさらに行う必要があります。... さらに読む | 体重減少、寝汗、腹痛、せき(喀血する場合もある)、黄疸、リンパ節の腫れ、またはその組合せ | 疑われるがんに応じた様々な検査 |
慢性特発性じんま疹(具体的な原因が特定されない場合に診断される) | じんま疹が毎日(またはほぼ毎日)生じ、かゆみが6週間以上続き、明らかな原因が認められない | 医師の診察 他の原因の可能性を否定するため、血液検査と、ときに他の検査(皮膚プリックテストや様々なアレルゲンに対する曝露など) |
薬(急性じんま疹のものと同じ) | 処方薬、市販薬、ハーブ製品を長期的に使用している患者にじんま疹が生じ、他の原因が認められない | 医師の診察 ときにアレルギー検査 薬を中止した後にじんま疹が消失するかどうかを調べるため、試験的に薬の使用を中止する |
精神的刺激または物理的刺激(急性じんま疹のものと同じ) | ほとんどの刺激の場合、刺激への曝露後、一般的には数秒から数分以内にじんま疹が生じる 皮膚に対する圧迫の場合、皮膚を圧迫した後4~6時間以内にじんま疹が始まり、圧迫した部位のみに生じる 日光の場合、日光にあたった部位の皮膚にのみじんま疹が生じる | 医師の診察 疑われる刺激に曝露し、症状が誘発されるかどうかを調べる |
甲状腺の病気の場合、暑さまたは寒さに耐えられない、心拍数の低下または上昇、振戦(ふるえ)、反応の鈍化 避妊薬(経口避妊薬)やプロゲステロンを含むホルモン療法を受けている女性、またはじんま疹が月経の始まる直前に現れ、終わると消失する女性に生じる | 医師の診察 甲状腺の病気が疑われる場合は、甲状腺刺激ホルモンを測定する血液検査 | |
小さな赤い隆起で、触るとじんま疹になる ときに腹痛、紅潮しやすい状態、繰り返す頭痛 | 皮膚生検、ときに 骨髄生検 骨髄検査 赤血球、ほとんどの 白血球、 血小板は、骨髄という骨の中にある脂肪に富んだ柔らかい組織でつくられます。場合によっては、血球が異常となった原因や、特定の種類の血球が少なすぎたり、多すぎたりする原因を特定するために、骨髄サンプルを調べなければならないことがあります。骨髄サンプルを採取するには、次の2つの方法を用いることができます。... さらに読む ときに、特定の免疫細胞(肥満細胞)が活性化した場合に放出される物質の濃度を測定する血液検査 | |
*この欄には症状や診察の結果などが示されています。ここに示されている特徴は典型的なものですが、常に当てはまるわけではありません。 | ||
HIV = ヒト免疫不全ウイルス。 |