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脾損傷

執筆者:

Philbert Yuan Van

, MD, Oregon Health and Science University

最終査読/改訂年月 2017年 4月
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脾臓は左上腹部にあるため、胃の辺りを強打すると、脾臓が損傷を受け、脾臓を覆う膜や内部の組織が裂けることがあります。

  • 脾臓の損傷は、しばしば痛みを伴います。

  • 脾損傷は、超音波検査やCT検査といった画像検査で診断します。

  • 脾損傷を治療するには、多くの場合輸血が必要になり、手術で脾臓の摘出や修復を行うこともあります。

腹部外傷の概要も参照のこと。)

小さく裂けただけであれば自然に出血が止まりますが、大きく裂けると激しく出血し、死に至るおそれがあります。脾臓を覆う膜の内側や脾臓の奥深くに血のかたまり(血腫)ができることもあります。

脾臓は、交通事故、高所からの転落、スポーツ事故、殴打によって最もよく損傷される腹部臓器です。他の腹部臓器も損傷することがあります。脾臓が腫大している(例えば、エプスタイン-バーウイルスによる伝染性単核球症にかかっている場合)と、さらに脾臓に損傷を受けやすくなります。

脾臓が損傷すると血液が腹腔内に流れ出すことがあります。出血量は損傷の程度により異なります。脾臓にできた血腫は、始めは腹腔内に出血しませんが、けがから数日後に破裂して出血する可能性があります。ときに、数週間から数カ月経ってから破裂することもあります。

症状

脾臓の損傷または破裂により、腹部に痛みや圧痛が生じる可能性があります。腹腔内にある血液は刺激物として作用し、痛みを引き起こします。痛みは、胸郭のすぐ下の腹部の左側に発生します。左肩に痛みを感じることもあります。腹筋が反射的に収縮し、硬直した感じがあります。血液が大量に流れ出た場合は、血圧が低下して、ふらつきを感じたり、かすみ目、錯乱、意識喪失(失神)などの症状が現れたりします。

左側の肋骨が骨折している場合、医師は脾臓が損傷していないかを注意深く調べます。

診断

  • 超音波検査またはCT検査

脾臓の損傷が疑われる場合は、腹部の超音波検査やCT検査を行うのが一般的です。まれですが、重度の出血が疑われる場合は、診断を下して出血を抑えるため、すぐに手術が行われることがあります。重度の出血がみられる場合は、輸液で水分を補給することがあり、ときには輸血を行うこともあります。

治療

  • 輸血

  • ときに手術

以前は、損傷した脾臓の摘出が必ず行われていました。しかし、脾臓を摘出すると、後になって危険な感染を起こしやすくなるといった問題が生じる可能性があります。 現在では、脾臓の損傷が極めて小さいか中程度であれば、輸血をして入院治療を受けなければならないことはありますが、手術をしなくても治ることが分かっています。手術が必要な場合は、脾臓全体を除去(脾臓摘出術)するのが普通ですが、小さい裂傷であれば修復できることもあります。

脾臓摘出術を行った後は、確実に感染を防ぐための対策が必要です( 無脾症)。

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