(眼のけがの概要 眼のけがの概要 ヒトの顔面は、眼をけがからうまく守る構造になっています。眼球は、丈夫な骨の壁に囲まれたくぼみである眼窩(がんか)に収まっています。まぶたは、異物に対してすばやく閉じて眼を保護するため、眼は軽い衝撃であれば耐えられることもあります。 こうした保護機能があることで、多くの場合、眼のけがが眼球に影響を与えたり、大きな損傷を与えたりすることはあり... さらに読む も参照のこと。)
虹彩炎は、眼の鈍的外傷または化学熱傷後に、典型的にはその3日以内に生じます。しかし、けがを負わなくても虹彩炎が発生することもあります(ぶどう膜炎 ぶどう膜炎 ぶどう膜炎は、ぶどう膜と呼ばれる眼の内側の色の付いた膜に生じる炎症のことです。 感染症、けが、全身性自己免疫疾患(体が自分の組織を攻撃する病気)により、または明らかな原因なく、ぶどう膜に炎症が生じることがあります。 症状は眼のうずき、眼が赤くなる、飛蚊症(ひぶんしょう)、視力障害などで、これらが複合して起こることもあります。... さらに読む を参照)。
症状には、流涙、眼が赤くなる、眼の強いうずきなどがあります。通常、明るい光に当たると軽いかすみ目または痛みが生じます(羞明)。
虹彩炎は、患者の病歴、症状、および 細隙灯顕微鏡検査 細隙灯顕微鏡検査 眼に何らかの症状が出た場合は、医師の診察を受けるべきです。 しかし、眼の病気の中には、初期段階では症状がほとんどまたはまったくないものもあります。したがって、症状がなくても、眼科医やオプトメトリストによる定期的な検査を1~2年に1回程度(眼の状態によってはもう少し頻繁に)受けるべきです。眼科医とは、眼の病気の評価と(手術を含む)治療を専門... さらに読む の結果に基づいて診断されます。
治療
痛みを和らげ、炎症を軽減する薬
瞳孔を散大する薬を点眼します。薬剤により、虹彩(眼の色が付いた部分)の筋肉を弛緩させ、痛みを伴うけいれんを予防します。この薬剤は調節麻痺薬と呼ばれ、シクロペントラートやホマトロピンなどがあります。
症状の消失を促すため、しばしばコルチコステロイドの点眼薬(プレドニゾロンなど)が投与されます。痛みの緩和には、通常は調節麻痺薬とコルチコステロイドで十分ですが、必要であればアセトアミノフェンを服用することもあります。