(咬み傷と刺し傷に関する序 咬み傷と刺し傷に関する序 人間も含めて動物の多くは、驚かされたり挑発されたりすると、咬みつくことがあります。咬みつく動物の例として以下のものが挙げられます。 アリゲーターやクロコダイル イグアナ 小型のダニ 大型のダニ さらに読む および 大型のダニによる咬み傷 大型のダニによる咬み傷 大型のダニは、小型のダニと同様、クモに近い生物です。大型のダニは、ときにヒトや動物の体に寄生しており、ヒトに病気を広めることがあります。 ( 咬み傷と刺し傷に関する序も参照のこと。) 大型のダニは多くの感染症を媒介します。例えば、シカダニは ライム病を引き起こす細菌や バベシア症を引き起こす原虫を媒介します。 ロッキー山紅斑熱や エーリキア症を引き起こす細菌を媒介する大型のダニもいます。... さらに読む も参照のこと。)
小型のダニの寄生はよくみられる病気で、ツツガムシ(ある種のダニの幼虫)による激しいかゆみを伴う発疹、 疥癬(かいせん) 疥癬 疥癬は、ダニにが皮膚に寄生して起こる皮膚寄生虫感染症です。 疥癬は通常、身体的な接触によって人から人に伝染します。 疥癬にかかると、一般的に寄生しているダニはわずか数匹であるにもかかわらず、強いかゆみが生じます。 疥癬の診断は、医師がかゆみのある部位を診察するほか、ときに削り取った皮膚を顕微鏡で観察することによって下されます。 疥癬の治療法としては、ペルメトリンまたはリンデンの外用や、イベルメクチンの内服などがあります。 さらに読む 、その他のかゆみを伴う発疹、その他いくつかの病気を引き起こします。咬まれた周辺の組織への影響は、重症度によって異なります。アジアの一部の国とオーストラリアでは、ツツガムシが ツツガムシ病 リケッチア感染症の概要 リケッチア感染症とそれに関連する感染症(アナプラズマ症、エーリキア症、Q熱など)は、他の生物の細胞内でしか生きられない特殊な種類の細菌によって引き起こされます。 これらの感染症のほとんどは、ダニ、ノミ、シラミを介して感染します。 発熱、重度の頭痛のほか、通常は発疹が起こり、全身のけん怠感がみられます。... さらに読む
を媒介します。
咬む種類の小型のダニは例えば以下のように、あらゆるところに生息しています。
鳥類
げっ歯類
ネコ、イヌ(特に子イヌ)、ウサギ
ブタ
わら、干し草、種子、その他の植物
小型のダニの中には、例えば疥癬の原因となるダニのように、皮膚を咬んでその下にもぐりこむものがいます。ヒゼンダニも同様の発疹を引き起こします(ときに毛包虫症と呼ばれます)。
咬まないダニもいますが、以下のようなアレルギー反応を引き起こします。
アレルギー性接触皮膚炎 アレルギー性接触皮膚炎 接触皮膚炎は、特定の物質に直接触れることで皮膚に炎症が起きる病気です。発疹は非常にかゆく、特定の部位に限定され、しばしば境界がはっきりしています。 ( 皮膚炎の概要も参照のこと。) 物質により皮膚の炎症が引き起こされる仕組みは、以下の2つのうちいずれかです。 刺激(刺激性接触皮膚炎) アレルギー反応(アレルギー性接触皮膚炎) さらに読む
(Grocer's itch)(貯蔵された穀物製品や、チーズ、その他の食品を扱う人に生じる)
治療
かゆみ止めの薬の使用、ときに抗菌薬を投与するかペルメトリンまたはリンデンを塗布
かゆみを抑えるために、コルチコステロイドのクリームまたは抗ヒスタミン薬の経口薬が使用されます。ダニが皮膚の下にもぐりこんでいる場合は、抗菌薬が経口投与されます。疥癬は、ペルメトリンの入ったクリームやリンデン溶液を塗布して治療します。ときに、コルチコステロイドを含有するクリーム剤を数日間塗布することでかゆみを抑えます。ペルメトリンやリンデンは、コルチコステロイドの前に塗布します。