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殺虫剤中毒

執筆者:

Gerald F. O’Malley

, DO, Grand Strand Regional Medical Center;


Rika O’Malley

, MD, Albert Einstein Medical Center

最終査読/改訂年月 2016年 11月
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  • 殺虫剤の多くは、飲み込んだり、吸い込んだり、皮膚から吸収されたりすると、中毒を引き起こします。

  • 症状としては、流涙、せき、心臓の異常、呼吸困難などがあります。

  • 殺虫剤中毒は、症状、血液検査、中毒の経緯に基づいて診断されます。

  • 重篤な殺虫剤中毒の治療に効果的な薬がいくつかあります。

中毒の概要も参照のこと。)

虫を駆除するために殺虫剤に備わっている性質が、人間にとっても有害なことがあります。重篤な殺虫剤中毒の大半は、有機リン系かカルバミン酸系の殺虫剤が原因であり(特に自殺目的で使用された場合)、偶発的な場合は職業上の接触により起こっています。

  • 有機リン系には、マラチオン、パラチオン、ダイアジノン、フェンチオン、ダーズバン、ダイアジノン、クロルピリホス、サリンなどがあります。これらの化合物のいくつかは神経ガスに由来します。

  • カルバミン酸系には、アルジカルブ、カルバリル、カルボフラン、フェノブカルブ、オキサミルなどがあります。

ほかによく使用される殺虫剤としてはピレトリン系とピレスロイド系がありますが、これらは花に由来し、通常は人間に対して強い毒性を示しません。

殺虫剤の多くは、飲み込んだり、吸い込んだり、皮膚から吸収されたりすると、中毒を引き起こします。殺虫剤の中には無臭のものもあり、さらされても気づかないことがあります。有機リン系やカーバメート系の殺虫剤は、一部の神経を異常に興奮させることで、多くの臓器を過剰に働かせ、最終的には機能を止めてしまいます。ピレトリン系はアレルギー反応を引き起こすことがあります。ピレスロイド系はめったに問題を引き起こしません。

症状

有機リン系やカーバメート系は、流涙、かすみ目、流涎、発汗、せき、嘔吐、頻回の排便、頻尿を引き起こします。血圧が低下することがあります。心拍数の低下や、不整脈、けいれん発作がみられます。呼吸困難に陥ることがあり、筋肉のひきつりや筋力低下が起こります。まれに、息切れや筋力低下のために死に至ります。症状は、カーバメート系ではさらされた後に数時間から数日続きますが、有機リン系では筋力低下が数週間続くことがあります。

ピレトリン系は、くしゃみ、流涙、せき、ときには呼吸困難を引き起こします。症状が重くなることはめったにありません。

診断

  • 殺虫剤への曝露歴と特徴的な症状

  • 血液検査

殺虫剤中毒は、症状と中毒の経緯に基づいて診断されます。アトロピンの静脈内投与で症状が緩和されると、診断が裏付けられます。血液検査を行えば、有機リン系かカーバメート系かを確定できます。

治療

  • 汚染された衣服を脱がせ皮膚を洗浄する

  • 呼吸と心臓の機能を補助する治療

  • アトロピンの静脈内投与

有機リン系による中毒症状がみられる場合、医師の診察を受ける必要があります。殺虫剤が皮膚についた可能性がある場合は、衣服を脱がせて皮膚を洗浄します。ケアを行う人はその際に自身が汚染されないようにする必要があります。

医師は呼吸不全が発生していないかモニタリングし、アトロピンを投与するなどの治療を行って呼吸と心臓の機能を維持します。アトロピンを静脈から投与すると、ほとんどの症状が緩和されます。プラリドキシムを静脈から投与すると、神経機能の回復を早め、症状の原因を取り除くことができます。カーバメート系による中毒症状もアトロピンで緩和されますが、通常、プラリドキシムは役に立ちません。ピレトリン系による中毒症状は治療しなくても回復します。

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