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その他のまれな遺伝性の脂質代謝異常症

執筆者:

Matt Demczko

, MD, Sidney Kimmel Medical College of Thomas Jefferson University

最終査読/改訂年月 2018年 2月
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脂質代謝異常症は遺伝性代謝疾患です。遺伝性疾患は、これらの病気を引き起こす欠陥のある遺伝子が親から子どもに受け継がれることで発生します。

脂質とは脂肪のことで、体にとって重要なエネルギー源です。体は蓄えた脂肪を分解したり再合成したりすることで、エネルギーの需要と食べた分とのバランスを常に保っています。脂肪の分解(代謝)とその後の処理には、特定の酵素群が関与していますが、それらの酵素に異常があると、その酵素によって分解されるはずの脂肪が分解されずに蓄積します。そのような物質が長年かけて蓄積していくと、多くの臓器に有害な影響が生じます。リピドーシスは、脂肪の蓄積によって起こる疾患の総称です。

脂肪性物質の蓄積は、次のような病気を引き起こすことがあります。

今挙げた酵素とは別の酵素の異常によって、脂肪をエネルギーに正常に変換できなくなる病気もあります。これを脂肪酸酸化異常症と呼びます。

多くのライソゾーム病でも脂質代謝に問題がみられます。

出生前には、羊水穿刺または絨毛採取といった出生前スクリーニング検査により、いくつかの脂質代謝異常症が診断されます。出生後には、新生児スクリーニング検査またはその他の検査によりいくつかの脂質代謝異常症が診断されます。

脂質代謝異常症の治療は、血液や組織に蓄積する脂肪性物質の種類によって異なります。

脳腱黄色腫症

この病気は、コレステロールの代謝産物であるコレスタノールが組織に蓄積することで発生します。この病気は、やがて協調運動障害、認知症白内障、早発性の冠動脈疾患、腱の脂肪性増殖(黄色腫)をもたらします。障害をきたす症状はしばしば30歳を過ぎてから現れます。

早期にケノジオール(chenodiol、ケノデオキシコール酸)の投与を開始すれば病気の進行を予防するのに役立ちますが、すでに生じた障害を元に戻すことはできません。

シトステロール血症

この病気では、果物や野菜からとった脂肪が血液や組織の中に蓄積します。脂肪が蓄積していくと動脈硬化、早発性の冠動脈疾患、異常赤血球、腱での黄色腫形成がみられるようになります。

シトステロール血症の治療は植物油などの、植物性脂肪を多く含む食べものを減らすことと、コレスチラミン樹脂を投与することです。医師は、エゼチミブという薬剤を処方することもあります。これにより、体に吸収されるコレステロールの量が減少します。

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