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ヌーナン症候群

(Noonan症候群)

執筆者:

Nina N. Powell-Hamilton

, MD, Sidney Kimmel Medical College at Thomas Jefferson University

医学的にレビューされた 2020年 7月
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ヌーナン症候群は、異常な遺伝子をもつ親から遺伝する可能性もありますが、遺伝子に異常のない両親の子どもに自然発生した 突然変異 遺伝子異常 染色体は、細胞の中にあって複数の遺伝子が記録されている構造体です。 遺伝子とは、細胞の種類に応じて機能する特定のタンパク質の設計情報が記録された領域で、物質としては DNA(デオキシリボ核酸)で構成されています(遺伝学についての考察は 遺伝子と染色体)。 人間の正常な細胞は、精子と卵子を除いて、いずれも23対、計46本の染色体をもっていま... さらに読む によって引き起こされる可能性もあります。異なる複数の遺伝子のうちの1つが関与しています。ヌーナン症候群は約1000人~2500人に1人の割合で発生し、比較的よくみられます。男児と女児の両方で発生します。

症状としては、翼状頸、耳が低い位置にある(耳介低位)、上まぶたの垂れ下がり、両眼の間が広い、第4指(薬指)が短い、口蓋が高い(高口蓋)、心臓と血管の異常などがあります。聴覚障害が起こることや、知的障害がみられることもあります。この症候群の人の多くは低身長です。男児では、精巣の発育不全や 停留精巣 停留精巣 停留精巣(潜在精巣)とは、陰嚢(いんのう)の中に下りてくるはずの精巣が腹部にとどまったままになっている状態です。移動性精巣(遊走精巣)とは、精巣が陰嚢の中まで下りてきているにもかかわらず、刺激に反応して容易に鼠径管(そけいかん)の中に戻ってしまう(移動する)ことです。 胎児では精巣は腹部の中で発育します。精巣が発育した後、一般的には出生前(通常は第3トリメスター[訳注:日本のほぼ妊娠後期に相当])に腹部から会陰部へとつながる管(鼠径管)... さらに読む  停留精巣 がみられることがあります。男児も女児も 思春期が遅れ 思春期の遅れ 思春期の遅れとは、性的成熟が予想される時期に始まらないことをいいます。 最も一般的には、同年齢の小児と比較して単に発達の開始が遅れているだけで、最終的には正常に発達します。 思春期の遅れは、慢性的な医学的問題、内分泌系の病気、放射線療法や化学療法、摂食障害や過度の運動、遺伝性の病気、腫瘍、ある種の感染症などによって起こることもあります。 典型的な症状としては、男児では精巣が大きくならない、女児では乳房が膨らまない、生理がないなどがありま... さらに読む 、ヌーナン症候群の若年男性では、テストステロンの血中濃度が低く、不妊症となる場合があります。女児では通常、月経の開始がいくぶん遅れますが、妊よう性は正常に保たれるのが一般的です。

ヌーナン症候群の診断を確定するには、突然変異の有無を調べるための遺伝子検査を行います。

治療

  • 心臓の異常の外科的修復

  • 成長ホルモン療法

ヌーナン症候群に対する根治的な治療法はありません。しかし、この症候群によって生じる具体的な症状や異常の一部は、治療することができます。心臓の異常については、必要に応じてモニタリングするとともに修復します。

成長ホルモンによる治療で成長を促すことができます。精巣の発育不全がみられる男児には、十分な成長が得られた後であれば、テストステロンによる治療が助けになります。

ヌーナン症候群が疑われる小児には、心臓、視覚、聴覚の異常に対するスクリーニングを受けさせるべきです。

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