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過期産児

執筆者:

Robert L. Stavis

, PhD, MD

最終査読/改訂年月 2017年 11月
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過期産児とは、在胎42週以上経ってから生まれた新生児です。

  • 妊娠満期の終わり近くにさしかかると、胎盤の機能が低下し胎児への栄養や酸素の供給が少なくなります。

  • 低血糖は過期産児において特に問題です。

  • 妊娠の終わり頃に十分な栄養を受けていないことから、過期産児の皮膚は乾燥し、剥がれ、たるんだ状態で、異常にやせているようにみえることもあります。

  • 診断は新生児の外観と分娩予定日に基づいて下されます。

  • 一般には十分な栄養を与え全身管理を行うことが治療の中心となります。

  • 出生時に呼吸をしておらず、蘇生が必要な過期産児もいます。

新生児の一般的な問題の概要も参照のこと。)

在胎期間とは妊娠期間のことで、母親の最終月経開始日から経過した週数を表します。この期間は多くの場合、例えば妊娠期間に関してさらなる情報が得られる初期の超音波検査の結果など、医師が得るその他の情報に基づいて調整されます。在胎期間が40週間になる日が、出産予定日です。

新生児は、在胎期間によって以下のように分類されます。

  • 未熟児:在胎34週未満で出生。

  • 後期早産児:在胎34週以上、37週未満で出生。

  • 正期産児:在胎37週以上、41週未満で出生。

  • 後期正期産児:在胎41週以上、42週未満で出生。

  • 過期産児:在胎42週以上で出生。

過期産(過熟)で生まれる児の数は、早産に比べると多くありません。分娩予定日を過ぎても生まれない原因は、たいていの場合不明です。過期産を一度経験している女性では、再び過期産となるリスクが上昇します。

妊娠満期の終わり近くにさしかかると、羊水量が減少し、胎盤(胎児に栄養を与える器官)は縮み始め、酸素と栄養を供給する効率が下がります。足りない栄養を補うために、胎児は自分自身の脂肪と炭水化物(糖質)を消費し始めます。その結果、胎児の成長は遅くなり、体重が減少する場合さえあります。

分娩中および出生後の合併症

胎盤がかなり縮んでしまうと、胎児に十分な量の酸素を供給できなくなり、特に分娩の間は、この傾向が強まります。酸素の不足は胎児ジストレス(胎児の状態が良くないという徴候)をもたらすことがあり、極端な場合には、脳とその他の臓器に損傷が起きます。

胎児ジストレスに陥ると胎児が羊水中に胎便(胎児の便)を排泄する可能性があります。胎児ジストレスの苦痛が引き金となり、胎児があえいで反射的に深く息を吸い込む場合があり、そうすると出生前に胎便の混じった羊水を肺に吸い込んでしまいます。 その結果、分娩後に呼吸困難(胎便吸引症候群)になることがあります。

妊娠が満期を過ぎて長く続くと、胎児が死亡する可能性があります。

過期産(過熟)児では出生後に低血糖が発生する傾向がありますが、これは貯蔵していた脂肪と炭水化物を使い切ってしまったからです。

症状

過期産(過熟)児の皮膚は乾燥し、剥がれ、たるんだ状態で、異常にやせているようにみえ、特に胎盤機能が著しく低下していた場合にはこの傾向があります。手足の指の爪は長い状態です。羊水の中に胎便があると、臍帯と爪が緑色に着色することがあります。

診断

  • 新生児の外観

  • 分娩予定日

過熟の診断は、出生後の新生児の外観と算出された在胎期間に基づいて下されます。

治療

  • 合併症の治療

妊娠が満期を過ぎて続いた場合、母体の陣痛を誘発することにより、新生児の死亡リスク、帝王切開の必要性、および新生児が胎便吸引症候群になる可能性を低下させることができます。酸素レベルが低く胎児ジストレスにあった過期産児は、帝王切開による緊急の分娩が必要な場合があり、出生時に蘇生が必要なこともあります。

胎便を肺に吸い込んでしまっている場合は、呼吸の補助のために、肺に出入りする空気の流れを補助する機械(人工呼吸器)および酸素が必要になる場合もあります。

低血糖を予防または治療するために、ブドウ糖溶液の静脈内投与を行ったり、母乳や人工乳を頻繁に与えたりします。

合併症が生じていない場合は、過期産児が適正な体重に追いつくことを主な目標として、十分な栄養を与えます。

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