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乳幼児突発性危急事態(ALTE)

執筆者:

Christopher P. Raab

, MD, Sidney Kimmel Medical College at Thomas Jefferson University

最終査読/改訂年月 2017年 9月
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乳幼児突発性危急事態(apparent life-threatening event)とは、長時間の無呼吸、体の色や筋緊張の変化、せき込み、空嘔吐などの生命を脅かす緊急の症状が1歳未満の小児に突然発現する事態をさします。

  • 分かっている原因には、神経系の病気や感染症などがあります。

  • 養育者の話、身体診察、特定の臨床検査の結果に基づいて診断を下します。

  • 予後は、乳幼児突発性危急事態の原因によって異なります。

  • 原因が特定できれば、それに対する治療を行います。

乳幼児突発性危急事態(ALTE)とは、1つの病気ではなく、乳幼児に突然発生する一群の症状を指す用語です。 ALTEは乳児突然死症候群(SIDS)と関わりがあるように思えるかもしれませんが、これら2つの病態の間に明らかな関係は認められていません。

ALTEを指す用語は最近変更され、「brief, resolved, unexplained event(BRUE)」という新しい用語を使う医師もいます。

原因

ALTEの最も一般的な原因には以下のものがあります。

ALTEのあまり一般的でない原因には以下のものがあります。

約50%の症例では、原因を特定できません。

症状

ALTEは、乳児の呼吸が突然予期しない変化を起こし、親や養育者に危急を告げる事態を特徴とします。そのような事態には以下のものがあります。

  • 20秒以上呼吸が止まる

  • 体の色の変化(通常は青または蒼白になりますが赤くなることもあります)

  • 筋緊張の変化(通常はだらんとなります)

  • 窒息または空嘔吐

診断

  • 医師による評価

  • 評価の結果に応じて、他の検査

ALTEが起こった場合、医師は以下のような重要な質問をします。

  • 養育者はどのような事態を目撃しましたか(呼吸、体の色、筋緊張、眼の変化のほか、乳幼児から発生した音、エピソードの持続時間、ALTEの前に起こった症状の説明を含めて)。

  • その際、養育者はどんな対処をしましたか(やさしく刺激した、口対口(マウスツーマウス)人工呼吸をした、または心肺蘇生をしたなど)。

  • 母親が妊娠中に薬剤を使用していましたか。現在、家族に薬を使用している、喫煙している、飲酒している人はいますか。

  • 子どもは妊娠何週(受精から出産まで子宮内で経過した期間)で生まれましたか。出生時に何か合併症がありましたか。出生後に無呼吸で入院したことがありますか。

  • 哺乳中に空嘔吐をしたり、せきをしたり、吐いたりしますか。体重の増加に問題はありましたか。

  • すべての面において年齢相応の発達を示していましたか。

  • 以前にALTEになったことがありますか、または最近けがをしましたか。

  • 家族にALTEを起こした人や乳幼児期に亡くなった人はいますか。

医師は身体診察をして、明らかな異常、特に筋緊張の亢進(体がこわばっている)や筋緊張の低下(だらんとしている)といった神経系の異常、および感染症やけが、虐待が疑われる徴候についてチェックします。

これらの診察所見に基づいて、臨床検査(血液[肝機能を含む]、便、尿、髄液の検査)、画像検査(胸部X線、頭部CTなど)、心電図検査や、これらの組合せを行います。 けいれん発作の可能性をチェックするため、その他の検査(脳波検査など)が行われる場合もあります。

予後(経過の見通し)

予後はALTEの原因により異なります。例えば原因が重篤な神経疾患である場合には、死亡や障害のリスクが高くなります。ALTEそのものには、小児の発達に対する長期的影響はないと考えられています。ALTEのSIDSとの関係は不明ですが、ALTEが2回以上みられた小児ではSIDSのリスクが高くなります。

治療

  • 原因の治療

  • ときに在宅モニタリング装置

原因が特定されれば、それに対する治療を行います。心肺蘇生を必要とする乳児、診察または最初の臨床検査で何らかの異常が特定された乳児、または懸念すべきALTEの症状がある乳児は、入院させ、モニタリングとさらなる評価を行います。

親や養育者は、乳児への心肺蘇生の方法と安全な養育法一般(あお向けに寝かせる、タバコの煙を避けるなど)について訓練を受ける必要があります。ある一定の期間、家庭での無呼吸モニタリング装置の使用を勧める場合もあります。その際、単に警報を鳴らすだけのモニターよりも、乳児の呼吸パターンと心拍数を記録するモニターの方が推奨されます。記録機能の付いたモニタリング装置は、医師が実際に起こった事象と警報の誤作動とを区別する上で役立ちます。

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